◆ 交通政策の記事  リニア・新幹線・空港・海港

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   ハブ空港  東京は世界の心臓部
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■ 羽田空港を国際拠点化 成田とのすみ分けも撤廃  2009.10.12 イザ(産経)
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国内線の羽田空港から、国際線の成田空港まで時間がかかります。
同じ場所で時間ロスなく乗り換えられるのは、便利です。

羽田空港を まずハブ空港に。 大賛成です。
時間ロスをなくすことは、利用者数×節約時間での大きな公益です。
世の中全体の幸せです。

自民党時代に出てこなかったこの主張。
民主党のマニフェストにも載っていなかったかものこの政策。

民主党というか、前原誠司やりますね!

経済を活性化し成長させ、国が繁栄発展する政策は、
誰が推進しようと立派と思います。


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 市場メカニズムで新規参入を容易にする制度設計成長戦略
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■ 航空自由化は発着枠オークションで  エコノMIX異論正論
               池田信夫 2009年12月17日
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■ 日本はソウルを「ハブ空港」として使い倒せ 
    プレジデントロイター 神戸大学院教授 加護野忠男 2009.12.15
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■ デルタ航空 アンダーソンCEO激白!「われわれならJALを再建できる」
  “スカイチームが4億ドルの収入増と抜本合理化に導く”  ダイヤモンド 2009.12.15
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ジャパンパッシングを避けたいなら まず成田・羽田空港をリニアで結ぼう
   神奈川県知事 松沢成文 ダイヤモンド・オンライン 2009年7月21日
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■ 日本は航空主権を回復する必要がある    猪瀬直樹 日経BP 2008.10.15
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■ 羽田、成田、関空でスクラムを組んで仁川空港に対抗せよ
                          森永卓郎 日経BP社 2009年 11月24日
■ 日本航空再建の秘策を示そう 「縮小均衡」ではなく前向きの再建策を
                          森永卓郎 日経BP社 2009年 11月17日
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成田と羽田、首都圏の2大空港 「だいち」で見る地球の今JAXA 2009/11/19 日経
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■ 羽田空港を国際拠点化 成田とのすみ分けも撤廃  2009.10.12 イザ(産経)
■ 羽田をハブ空港化 経済競争力再び 前原誠司(47)国土交通相 2009.10.14 イザ!
■ 前原国交相が空港整備で特別会計を見直しへ 不採算空港の整備中止 2009.9.27 イザ(産経)
■ 前原国交相:「羽田をハブ空港に」 国際線発着、24時間化 2009.10.13 毎日jp
■ 政権交代の光と影 「羽田国際化と郵政見直し」 の行く末 2009.11.2 IT-PLUS(日経)
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  貴重な記事のリンク切れに備えて (自分用に)


  市場メカニズムで新規参入を容易にする制度設計成長戦略
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■ 航空自由化は発着枠オークションで  
       エコノMIX異論正論 池田信夫 2009年12月17日
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航空会社が路線や便数を自由に設定できる「オープンスカイ」協定を締結することで、日米政府が11日に合意した。協定は羽田空港の第4滑走路の供用が開始される来年10月までに実施される予定で、これによって海外の航空会社が日本の国内線にも就航できるようになり、内外を問わない競争で航空運賃が下がることが期待できる。

 航空自由化は、いま問題になっている日本航空(JAL)の経営問題にも関連がある。JALが経営破綻したり全日空に買収されたりして、日本の大手航空会社が1社だけになると独禁法上の問題が生じ、飛行機の飛ばなくなる地方空港が出る、というのが国交省がJALを延命する理由だった。しかし自由化によって海外の格安航空会社(LCC)が国内線に参入し、JALの代わりにLCCが地方空港を発着する可能性もある。

 その場合、ボトルネックになるのは羽田空港の発着枠だ。当面は国際線は日米4便に限定し、深夜早朝に割り当てる予定だが、羽田が「ハブ空港」になるためには、国内・国際ふくめた自由な参入が必要である。その一つの方法として、発着枠に市場メカニズムを導入することが考えられる。枠ごとに入札を行ない、航空会社のオークションによって最高値を出した会社がその枠を購入し、他の航空会社に貸したり転売したりすることも自由とするのだ。

 発着枠の取引は、アメリカでは1980年代からケネディ空港(ニューヨーク)、ナショナル空港(ワシントン)、オヘア空港(シカゴ)などで実施されている。オークションも今年から導入される予定だったが、航空会社の異議申し立てで延期されている。これまでの経験では、市場メカニズムは新規参入を促進する効果はあるが、大手が高値で買い占めるなどの反競争的行動を誘発するリスクもあり、慎重な運用が必要だろう。

 しかし今のように国交省の航空局が裁量的に割り当てる方式では、国内の既存航空会社に片寄った配分が行なわれ、LCCのような海外の中小事業者に割り当てられる可能性はほとんどない。
また国別の配分が政治的な交渉の材料となり、声の大きい国の航空会社に多く配分される傾向が強い。前原国交相の提唱する「観光立国」のためには、競争によって航空運賃を下げることが重要だ。
市場メカニズムで新規参入を容易にする制度設計は、成長戦略のモデルともなろう。






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■ 日本はソウルを「ハブ空港」として使い倒せ 
    プレジデントロイター 神戸大学院教授 加護野忠男 2009.12.15
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羽田空港を内外一体の「ハブ空港」とするかどうかが議論を呼んでいる。空港の利便性向上と、航空会社のサービス提供などにおける工夫が実行できない限り、日本に国際的なハブ空港は置かないほうがよいと筆者は説く。

 米国で全国翌日配送を実現したハブ方式

羽田空港を内外一体のハブ空港にするかどうかの議論が政治問題化している。ある空港をハブ空港にするかどうかの決定は、空港の管理者だけではなく、最終的には航空サービスを提供する航空会社が行うものである。滑走路がたくさんあればハブ空港になるわけではない。日本の航空サービスがハブ方式になるのが、航空会社とその利用者にとって便利なのかどうかは冷静に議論され合理的に判断されなければならない。

ハブ方式が航空サービス業界で注目を集めるきっかけになったのは、フェデラル・エクスプレス社の成功である。同社はアメリカで最初に、全国翌日配送を実現した宅配会社である。アメリカで翌日配送を行おうとすれば、高価な航空輸送が不可欠だが、コストが高くなってしまって翌日配送は経済的には成り立たないという常識があった。この常識を破るきっかけとなったのはハブ・アンド・スポーク方式の採用である。すべての荷物を1カ所のハブ空港に集めることによって、運航路線数と飛行機の数を劇的に減らすことができるというアイデアだ。

同社がハブ空港として選んだのは、テネシー州のメンフィスであった。あらゆる荷物をメンフィスの配送センターに集め、深夜のうちにメンフィスで仕分けをし、翌日に配送するというシステムがつくりだされた。サンフランシスコからロサンゼルスへの荷物でも一度はメンフィスまで運ばれる。一見すると効率が悪そうだが、ハブ方式を用いることで全体としてのコストは下がる。配送センターは1カ所で済むし、飛行機の数も減らすことができるからだ。

ハブ方式を用いずに、多くの町の間に航空路線を直接に敷こうとすると多くの路線を設定する必要がある。10の町にこの方式でサービスを提供しようとすると、45の路線を設定する必要があるが、ハブ方式だと9路線で済む。飛行機の数も少なく済む(図参照)。

それだけではない。サービスを提供することのできる町の数を増やすこともできる。直行方式だと、直接の路線需要がある程度まとまる路線にしかサービスが提供できないが、ハブ方式だと直接需要が小さい町にも路線が敷ける。その路線を直接利用する旅客だけでなく、すべての目的地に向かう間接旅客をハブ空港までの路線でまとめて運ぶことができるからである。

アメリカの大手航空会社は国土の中心部にある空港、シカゴ、デンバー、ダラス・フォートワース、デトロイトなどの空港をハブとして充実していった。しかし、旅客サービスでは、ハブ方式は物流の世界ほど華々しい結果を生みださなかった。旅客にとっては、乗り換えの時間ロスと不便が発生するからである。目的地と逆方向での遠回りが必要となることもある。

 羽田がソウルに勝つためには

私も、デトロイトからボストンへ行くのに、シカゴでの乗り換えを強いられた経験がある。遠回りの不便だけではない。ハブ空港はたいへんな混雑である。チェックインに時間もかかるし、離陸するまでの待ち時間も長い。人々がこのような不便を感じ始めたときに、ハブを経由せずに直接に目的地に向かうサービスを低料金で供給する会社が出てきた。これに対抗するために大手航空会社は直行便を運航せざるをえなくなり、ハブ方式を維持するのが難しくなってきた。

すでに羽田は国内線のハブである。日本でも航空需要の少ない都市への路線は羽田に集約されつつある。実際に大阪から鳥取に行く最短時間の経路は羽田経由だという冗談があるほどである。

実際に羽田にはハブ空港の欠点がすでに表れつつある。チェックインカウンターが混雑しているだけでなく、離陸までの待ち時間も長くなっている。夕方には離陸が定刻より20分から30分遅れるのはざらである。また、羽田が混んでいるために、出発地の空港で待たされることもある。このような遅れを続けていると、便利で正確な鉄道輸送網のある日本では、航空旅客サービスの競争力が奪われる可能性がある。

羽田のハブ化論議の焦点は、羽田が国際ハブ空港としての役割を担うべきかどうかという論点である。ソウルや上海、香港などの強豪空港との競争に勝ち残れるかという問題である。成田が日本国内の国際ハブ空港となりえなかったのは、国内線と国際線との乗り継ぎが不便だったからである。国内空港で成田への直行便がある空港は限られている。ほとんどの国内空港の場合、成田で国際線に乗り継ごうとする乗客は、いったん羽田に着いてから列車を乗り継ぐか、渋滞する高速道路を走るバスに乗って成田に向かう。いずれにしてもかなりの時間的余裕を見ておかなければならない。

それなら関西空港か、ソウル空港を経由するほうがはるかに便利である。ところが関西空港は国際線の目的地が限られているから不便である。安くて便利なソウル経由がもっぱら選ばれるということになる。日本のハブはソウルだといわれるのはこういう理由からである。羽田がこのソウルに勝とうとすれば、羽田=成田の乗り継ぎをもっと便利にすることが必要である。素人として不思議に感じるのは、羽田と成田間に航空便をなぜ飛ばさないのだろうということである。そのような飛行機がないのなら開発すればよい。東京や関西だけでなく、世界の大都市でかなりの需要があるはずである。

空港の利便性の向上だけでなく、航空会社の工夫も必要である。日本の航空会社は、大韓航空やアシアナ航空に負けない低コスト・オペレーションをして販売価格を下げるか、高価格にみあった独自の高価値サービスを提供するか、あるいはオペレーションは海外の航空会社にアウトソースして、運航管理とチケット販売に特化するといった戦略を構築する必要がある。

このような戦略が実行できそうにない場合には、日本に国際的なハブ空港など置くことは考えないほうがよい。アメリカのハブ空港のいくつかは土地代の安い地方にある。東京や大阪周辺のように土地代の高いところはハブ空港の建設には適していないのである。日本の国際ハブ空港は土地代の安いソウルにおけばよい。日本の顧客や航空会社はこのハブをうまく使って価値を創造する方法を考えるほうが合理的かもしれない。




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デルタ航空 アンダーソンCEO激白!「われわれならJALを再建できる」
 “スカイチームが4億ドルの収入増と抜本合理化に導く”

   http://member.diamond.jp/series/dw_special/10064/ ダイヤモンド 2009.12.15
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経営危機に陥った日本航空(JAL)をめぐり、世界最大の航空会社である米デルタ航空と第2位の米アメリカン航空がパートナーの座をかけて争奪戦を繰り広げている。デルタのリチャード・アンダーソン最高経営責任者(CEO)は12月9日、オープンスカイ(航空自由化)協定の合意に向けワシントンで日米航空協議が開かれているなか緊急来日。前原誠司国土交通相、西松遙・JAL社長、JAL再建関係者らとの面会を重ね、デルタと提携するメリットを強く訴えた。渦中のアンダーソンCEOに聞いた。

―日本航空(JAL)はアメリカン航空などが率いる国際航空連合「ワンワールド」への加盟を継続するのではないかという見方が国内では依然強い。デルタ航空と提携して「スカイチーム」へ移籍するとなれば、コスト発生や顧客離れなどのリスクが生じるからだ。危険を冒すだけの移籍効果はあるのか。

 大幅な増収が可能になる。ワンワールドがJALにもたらしている収入は年5億ドル。ワンワールドに残留し、日米間でオープンスカイ協定が締結された後に米独占禁止法適用除外(ATI)を取得すれば、アメリカンの試算によると収入は1億ドル増える。つまり計6億ドルとなる。

対して、デルタと提携してスカイチームに移籍すれば、10億ドルの収入が見込める。
ワンワールドと比較して年に4億ドル規模の増収となる。

―なぜ、それほどの収入効果が出せるのか。

規模のパワーだ。デルタが成田空港へ運ぶ乗客の数はアメリカンの4倍。
空席が多いJAL機にわれわれの客を乗せれば、収益が増える。単純な話だ。

同じ理由で、コストも大幅に削減できる。ATIが認められれば、共同事業化によって2社で時間帯が重複している便のどちらかを削り、別の路線へ振り向けられる。路線そのものは残るので、利用者に不便はない。当社が持つ米国最大級のネットワークとJALが持つアジア最大級のネットワークを接続させることで、ダイヤの利便性はむしろ高まる。

 デルタは日本、アジア、米国を結ぶ路線を多く持つので、この合理化が実行できる。日本を含むアジア向け路線の規模が小さいアメリカンとの提携では、この点でも十分な効果が期待できない。

―その自信の裏づけは何か。

 これまでの実績だ。デルタはエールフランス―KLMとのあいだですでに世界最大級の国際的合弁事業に成功している。両社で欧州と米国を結ぶ大西洋路線を共同事業化し、1日の運航便数を25%増やした(2004年比)。大西洋路線で25%のシェアを誇る。

 またデルタは従業員が提携の価値を十分に理解し、JALとの件を含め、受け入れる姿勢を持っている。これは心強い。アメリカンのパイロットは、他社との提携強化に反対している。

どんな再生手段でも
資金はサポートする


―長期的にはメリットが見込めるとしても、一時的な移籍リスクは今のJALには命取りになりかねない。

 JALがデルタと提携し、スカイチームへ移籍することを決断するならば、移籍に伴う費用は当社が負担する。移行期の減収分も補償する。

 JALはエールフランス、KLMオランダ航空、伊アリタリア航空、大韓航空などのスカイチーム加盟社とすでに2社間の提携関係を持っている。正直、ワンワールド加盟社とのあいだよりも深いくらいの関係だ。したがって移籍時の顧客離れやオペレーションの混乱は回避できるはずだ。

―デルタ、アメリカンとも、それぞれ1000億円規模の資金支援をJALに提案しているが、JAL再生の手段はいまだ不確定だ。法的整理を含め、どんな手段になっても資金援助の意思は変わらないか。

 私的整理、法的整理のいずれにおいてもキャッシュ、資本が必要になる。政府の支援がどういう内容であるかをきちんと理解し、具体的にどういう再生計画なのかが把握できるのであれば、どちらの場合でも資金を提供する。

アメリカンの主張は
「間違っている」


―日米間でオープンスカイ協定が締結されると、日米間を就航する路線、便数は航空会社が自由に決められるようになる。加えて、ATI申請が可能になる。米国当局にATIが与えられた航空会社間では、互いの運賃や運航スケジュールが調整でき、共同事業化によって経費と収入を分け合える。航空会社にとって合併や合弁に近い合理化を実現するものだ。アメリカンは、デルタとJALの組み合わせは日米路線でのシェアが高くなり過ぎるので、米国当局からこのATIが認められないと主張している。前原国交相もこの点を懸念している。

 アメリカンによるATIの分析は大きく間違っている。正しく説明しよう。これまで米国当局にATI認可を申請した会社は、いずれも承認されている。そのなかにはオランダ、ドイツ、フランスなど、デルタとJALの成田空港や日本路線でのシェアをはるかに超える市場占有率を持つケースも含まれている。

 繰り返すが、オープンスカイ協定が結ばれた相手国の航空会社に対して、米国当局がATIを認めなかったケースなどない。ゆえにデルタとJALの組み合わせにも障害はない。JAL再建を支援する日本政府側がこの点を強く心配するならば、日米のオープンスカイ協定交渉においてJAL、全日本空輸(ANA)のいずれに対してもATIを認めることを条件に盛り込んでおけばいいだけのこと。他国との交渉でも米国はそうした条件を受け入れている。

―JAL再建の選択肢として、ライバルの航空連合である「スターアライアンス」に加盟するANAと統合する案もある。

 その選択肢は現実的ではない。政府や関係者らの発言から見ても、そうなる可能性は非常に少ないと思う。

 日本政府は日本への観光客を今後5~10年で倍増する政策を打ち出している。その点において、日系航空会社の数を減らすのは逆効果となる。航空会社をさらに強化し、航空連合の下で国際的パートナーシップを活用することにより、政策は初めて実現できるのではないか。

―オープンスカイ協定は日本の空に何をもたらすのか。

 最初にオープンスカイ協定が締結されたのが1992年。米国とオランダのあいだだった。その後、各国と協定が結ばれるたびに、対象市場では新規参入があったし、競争が高まった。新しいサービスが導入されたり、ダイヤがより便利になった。これまでの実績を見れば、オープンスカイによって、利用者のメリットは高まることが証明されている。

 日本も戦略を誤らなければ、より多くの外国人観光客が訪れるようになるだろう。そしてJALは、苦境のなかで訪れたチャンスを正しく生かせば、すばらしい航空会社として立ち直り、成長できよう。
                (「週刊ダイヤモンド」編集部 臼井真粧美)






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ジャパンパッシングを避けたいならまず
成田・羽田空港をリニアで結ぼう
   神奈川県知事 松沢成文 ダイヤモンド・オンライン 2009年7月21日
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2010年10月、羽田空港に新たに4本目の滑走路が完成し、いよいよ待望の国際定期便が就航することになる。すでに、国において、各国との航空交渉が進められており、現在、韓国、香港、シンガポールなどの東アジア諸国の他、イギリス、フランス、カナダなどの欧州・北米諸国への就航も決定している。

 成田空港でも、当初の予定を前倒しして今年の10月からの供用開始を目指し、2180メートルの平行滑走路を2500メートルに延伸する工事が進められており、発着容量も年間20万回から22万回に増加する予定となっている。今まさに、首都圏の空港は、新たな時代の国際航空需要を見据えた空港に再生されつつあると言える。

 しかしながら、今後、ますます激化が予想される国際競争を勝ち抜いていける首都圏に発展させていくためには、もっと大胆な空港戦略が求められている。私は、その切り札となるのが、成田・羽田両空港を一体的に運用するための超高速鉄道の整備構想であると、かねてから提唱してきており、昨年度、神奈川県において、その構想についての概略調査を行った。そこで、その結果を踏まえながら、実現化を提案していきたい。

激化するアジアの航空需要獲得競争 
日本はこのままでは負けてしまう


(1)首都圏空港の現状

 首都圏空港を巡る現在の状況をみると、アジア各国で大型空港の整備が相次ぐ中で、我が国の首都圏空港がこのままであるならば、ジャパンパッシング(日本素通り)が横行するだろうという危機感を抱いている。

 アジア諸国では今後さらなる空港増強が計画されていることから、我が国の国際競争力を高め、経済社会活動を支えていくためには、その中枢を担う首都圏における空港機能の強化・充実を、決して中長期的になどと悠長に構えるのではなく、重要課題として、最優先で対応していかなければならない。

 確かに、羽田空港の旅客総数は年間約6000万人で世界第4位、成田空港の国際線旅客数は年間約3000万人で世界第8位となっており、ともに世界有数の旅客数を誇る大規模空港である。また、空港の後背圏の人口をアジアの主要都市と比較しても、我が国首都圏の約3500万人に対して、ソウルは約 2200万人、上海は約1800万人、北京は約1200万人、香港が約900万人と、圧倒的に首都圏の人口が多く、それだけに潜在的な航空需要も非常に大きいことが窺える。

 しかし、この数年間の旅客数と貨物量の推移を見ると、旅客数では、北京国際空港や香港国際空港が2004年から2007年にかけて1.2~1.5 倍の伸びを見せているのに対して、成田・羽田両空港はほぼ横ばいとなっており、貨物量にいたっては、上海浦東国際空港が1.5倍伸びているのに対して、成田空港は逆に減少している状況にある。このように、アジアの主要空港が活況を呈している中にあって、我が国が誇る成田・羽田両空港の相対的地位の低下が顕著となってきているのである。

 これは、首都圏には潜在する航空需要が大きいと想定されるにもかかわらず、発着容量は飽和状態に近く、そのポテンシャルが生かされていないことが原因である。例えば、旅客数を航空需要、滑走路延長を空港容量としてとらえ、旅客数に対する滑走路延長を空港の飽和度として示してみると、ソウルが 4.6m/万人、上海が4.5m/万人なのに対し、東京圏では1.9m/万人と非常に短い。

 また、アジアの主要空港の規模を比較すると、他都市の滑走路平均延長が3700m前後であるのに対して、成田・羽田両空港では平均2900mと短く、大型機の運航が制限されるなど弾力的な滑走路の運用ができず、さらに、新規の就航路線を設定することができないというのが首都圏空港の現状なのである。

 このように、首都圏空港の容量が限界をむかえている中で、空港容量の拡大については、成田空港、羽田空港とも、現在急ピッチで新たな滑走路の整備などの工事が行われているものの、国の認識によれば概ね10年後には再び満杯となると想定している。増大する首都圏の航空需要に対して、新たな巨大空港を建設しようとしても非現実的である。したがって、成田空港と羽田空港を一体的に運用して、国際水準の首都圏空港の実現を図ることが最も現実的な道である。

(2)一体的運用の必要性

 首都圏空港の機能強化のために不可欠である一体的運用のためには、国際線と国内線の乗り継ぎ機能の強化が欠かせない。

 成田空港と羽田空港の一体的運用については、「首都圏空港における国際航空機能拡充プラン」(2008年5月 国土交通省)において、両空港の拡張による国際定期便の増便や、成田空港が利用できない深夜早朝時間帯での羽田空港への国際定期便の就航による24時間化などが盛り込まれている。しかし、首都圏空港の機能強化には、国際線の羽田空港への一部転換といった運用面での対応だけでは限界がある。

 時間的に一体性が実現して、両空港間における国際線と国内線、あるいは国際線相互の乗り継ぎ機能が強化されることにより、初めて、成田空港と羽田空港が国際水準の首都圏空港として機能するのである。

しかし、現状、我が国の国際基幹空港である成田空港は、世界の他都市の空港が都心から約30km圏内に位置するのに対し、約70kmと離れている上に、連携が必要な羽田空港との距離も約80kmと非常に遠い位置にある。

 現在、成田~羽田両空港間の鉄道利用の所要時間は、羽田から京急線の品川で乗り換え、JRの成田エクスプレスを使う最速ルートでも90分以上かかる。つまり、乗り継ぎだけで1時間半以上も要するわけで、同一空港内で楽々と乗り継ぎができるアジアのライバル空港に比べて、我が国の首都圏空港の乗り継ぎ機能は劣悪極まりない。したがって、都心アクセス・空港間アクセスの抜本的な見直しが不可欠の課題なのだ。
成田新高速鉄道だけでは
問題は解決しない

 まず、都心から成田空港へのアクセス強化対策については、現在、成田新高速鉄道の整備や京成日暮里駅の改良などの整備が進められている。特に 2010年開通予定の成田新高速鉄道は、北総線と成田空港を接続する新線で、開業後は日暮里~成田空港間の所要時間は現在の51分から36分となり、世界の主要都市と空港における所要時間と同水準までアクセスが改善される予定である。

 しかし、成田新高速鉄道だけでは、首都圏北部方面からのアクセス改善は見込めるものの、乗換時間も考慮すると、羽田空港や品川・横浜など首都圏南部方面からの所要時間は改善されない。首都圏の南部からは日暮里を経由するよりも、今までどおりJR成田エクスプレスを利用した方が、乗り換えもなく早いのである。首都圏は幾重にも都市が連なっており、都心のみならず周辺都市からの空港アクセスについても改善する必要がある。

 一方、両空港間のアクセスについては、国において、成田・羽田のアクセス50分台等を目指し、成田新高速鉄道等の既存ストックを最大限活用することを前提に、成田新高速鉄道と都営浅草・京急両線を結ぶ短絡線の整備を含め、首都圏空港として相応しいアクセス改善のための調査・検討を行うこととしている。しかし、アクセス改善といっても、50分も掛かっていては両空港の一体性が確保されているとは言い難い。

 両空港間のアクセスが、同一空港内のターミナル間を移動する時間と同レベルの10~15分程度で結ばれるには、新たに超高速鉄道の整備をするしか道はないのである。

両空港を15分で結べば
6つの効果が期待できる


 そこで、私は、成田空港と羽田空港を真に一体的に運用するために、大深度地下を利用したリニアモーターカーなどの超高速鉄道を導入する構想を提唱してきた。この構想が実現すれば、現在、電車では90分以上かかる成田・羽田両空港間が、平均時速300kmのリニアモーターカーで実に15分程度で到達できるようになり、事実上一つの空港として運用することが可能となる。概算事業費として1兆3000億円が見込まれるが、この構想は未来に向けた投資であり、決して無駄な事業ではなく、首都圏再生のための切り札となり得るものなのである。さらに、成田空港と羽田空港間をリニアモーターカーで結んだ場合、次のような効果がもたらされる。

(1)国際水準の首都圏空港の実現

 この構想により、国際ゲートウエイ機能と国内線ネットワークの中核機能を併せ持つ国際水準の首都圏空港が実現する。つまり、事実上一つの空港として、首都圏に発着容量年間約70万回(2010年以降の増分(約17万回)を含む。)、滑走路6本を有する超巨大空港が実現することになるのである。さらに、一部の滑走路の延長とともに、もっと駐機場を整備すれば、発着容量を年間100万回とすることも夢ではない。

ただし、今や世界標準ともなっている4000メートル級の滑走路は、首都圏では成田空港に1本しかない。そのため、欧州・北米等への長距離直行便は成田空港を利用し、ASEAN諸国を含むアジア・太平洋地域の都市、例えばシンガポールやホノルル便などの近距離・中距離便は羽田空港を利用するといった運用上の工夫も必要となってくる。また、成田空港は騒音問題の関係で24時間化できないため、羽田空港の24時間機能を利用して深夜早朝時間帯に需要のある国際線を羽田に就航させるといった首都圏空港の一体的運用も、両空港を超高速鉄道で結ぶことで初めて可能となるのである。

(2)首都圏住民の空港アクセスをはじめとする利便性の向上

 これまで述べてきたように、国際競争力の強化に向けた緊急的な対応として、成田空港~羽田空港間をリニアで結ぶルートは最も重要である。しかし、成田~羽田間だけではなく、横浜への延伸、さらには臨海副都心付近から支線を延ばし、新宿やさいたま新都心まで延伸すれば、首都圏の主要な業務核都市と両空港が超高速鉄道で結ばれ、首都圏の住民の利便性が著しく向上することになる。

 米空軍の横田基地が、将来軍民共用空港になれば、横田までの延伸も視野に入れることができる。こうした連結を構築すれば、空港利用客のみならず、業務核都市間を移動する旅客にも需要が見込まれ、採算性の確保にもつながろう。

 また、私は、リニアモーターカーだけではなく、新幹線方式による整備ということも選択肢の一つとして検討してもよいのではないかと考えている。近年、新幹線の技術向上はめざましく、時速300キロメートル以上での走行も可能となっている。そして、成田~羽田間だけではなく、東海道新幹線をはじめ東北新幹線や上越新幹線などが成田・羽田両空港に乗り入れることにより、新幹線沿線から両空港にすぐに行けるようになれば、利用者の利便性は飛躍的に向上することとなる。

(3)首都圏の業務核都市の育成

 このように核となる成田~羽田間の超高速鉄道と、既存の鉄道ネットワークなどとの連携を強化することで、首都圏の業務核都市への都市機能の集積が進むとともに、各業務核都市で首都機能を分担することも可能となってくる。これまでの首都圏の都市構造は、道路網と同じように、東京を中心として放射状に展開されてきた。今後、少子高齢化や国際化の時代を迎えることを考えると、リニアと既存鉄道ネットワークの連携により、移動抵抗(重たい荷物を持っての乗り換えなど)の低減や移動時間の短縮により、周辺都市の神奈川、埼玉、千葉の各都市間の移動が容易となり、都市間の連携が強化され、さらには均衡ある発展が期待できる。

 さらには、計画中のリニア中央新幹線や既存の新幹線ネットワークとの連携により、両空港や業務核都市から日本各地へのよりスピーディーな移動が可能となり、空と陸が連携した新たな超高速交通体系の構築により、首都圏、中部圏、関西圏等、他の都市圏との連携強化ということも期待できる。


また、成田・羽田空港の一体的運用は、国内移動の高速化により地理的に不利な位置にある成田空港の利便性を向上させるとともに、首都圏の求心力と国際的地位を向上させる効果があり、首都圏周辺都市の観光産業の活性化にも繋がっていく。例えば、リニアモーターカーと既存の鉄道の連携は、今後さらなる需要が期待される外国人旅行客の受け入れにも有効であろう。

 東京都の調査によれば、都内の外国人旅行者の移動手段として、電車・地下鉄による場合が最も多く、鉄道が重要な手段である。日本の最高技術を結集したリニアモーターカーを代表とする超高速鉄道が整備されれば、海外からの注目度は高くなり、それを利用する目的の観光客増加にも大きな期待がもてる。

(4)モーダルシフトによる地球環境保全への貢献

 そして、リニアモーターカーは、地球規模で課題となっている温暖化対策面からも有効である。騒音や振動も少なく、CO2 についても、乗客1人を1キロメートル運ぶ際に排出される量は航空機の半分以下、乗用車の約3割であり、リニアは地球環境に配慮した新時代の高速交通機関である。

 現在、成田空港利用者のおよそ6割が自動車交通を利用しているが、リニアモーターカーなどの超高速鉄道を整備することは、自家用車利用から公共交通機関への利用転換を促す、いわゆるモーダルシフトの考え方に沿ったものであり、地球温暖化対策の面でも極めて有効な対策である。これは成田空港の利用だけでなく、さらに、在来鉄道・新幹線を含めた鉄道ネットワークとも連携されることにより、鉄道需要は向上し自動車需要からの転換が図られることとなる。つまり、首都圏の地球温暖化対策と交通渋滞緩和に資する政策なのである。

(5)未来に向けての公共投資と技術開発

 首都圏における超高速鉄道の導入については、1986年度に策定された首都圏基本計画(第4次)で「都市相互間及び都市と基幹的交通施設等を結ぶ新方式の高速交通機関について検討する」ことが位置付けられ、1990年には「核都市連絡環状高速鉄道構想」として、当時の国土庁と七都県市の共同調査が実施されている。しかし、この調査の結果、さらに検討すべき課題として、用地費削減など採算性、リニア技術の導入などがあげられた。この時点では、かなり高い障壁があったわけである。

 ところが、その後状況は大きく変化した。まず、用地費等に関しては、2001年4月に「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」が施行され、土地所有者等が通常使用しない大深度地下の公共的使用に対し、事前の補償が不要になるなど用地費の削減が可能となった。また、近年ではシールド工法の進歩により、建設コストの低減も進んでいる。

 次に、リニア技術については、2005年3月には、国土交通省実用技術評価委員会が「リニア実用化に向けた基盤技術は確立した」と評価している。さらに、2008年12月には、国土交通省がJR東海の「リニア中央新幹線」着工の前提となる需要など4項目の調査を同社に指示するなど、リニア技術実用化に向けて状況は大きく前進してきている。


うした技術の進歩と実用化から、100年に一度とも言われる厳しい経済環境の中にあって、この構想は、未来に向けた夢のある公共投資として大きく期待できるとともに、日本の土木技術、科学技術の粋を集めたこのプロジェクトにより、我が国は技術立国としての国際的地位を再び大きく高めることになる。また、シールドトンネルはその形状特性を生かして、例えば、パイプラインの敷設や災害時に対応したライフラインのバックアップ機能としての利用も可能であり、多目的活用によって新たな都市基盤整備にもつながる。

(6)事業費及び経済波及効果

 今回の調査では、先ほど述べたように、リニアモーターカー整備のための概算事業費を約1兆3000億円と見込んだ。これは、1990年に社団法人日本プロジェクト産業協議会が行った「東京湾臨海部リニアモーターカー構想」における事業費及び過去の地下鉄の工事実績を基に試算を行った結果である。その検討条件としては、事業区間延長を横浜~成田空港間の約90km、駅数を6駅と想定し、さらに大深度を利用した地下トンネルを採用するものとし、用地に係る補償費は無償と仮定した。

 そして、この建設事業に伴う経済波及効果は、約2兆9000億円、また、約17万人の雇用が創出されると推計した。これは、関東地域の雇用者数 2200万人の0.76%に相当する。さらに、リニアモーターカーを運営することによる波及効果は、毎年2400億円と見込んでいる。

 事業費の見込みについては、国土交通省が3兆円、自民党の調査会では2兆円とも言われており、今後もいろいろな計算の仕方が出てくるだろうが、いずれにしても、政府が定額給付金に2兆円、あるいは、景気対策として真水で約15兆円の補正予算を打ち出していることから言えば、お金がないから現実的ではないというようにあきらめるのではなく、国家的プロジェクトとして実施すれば決して不可能ではないのである。
夢物語ではなく
現実に議論しよう

 こうした状況を踏まえると、成田・羽田間の超高速鉄道構想は、もはや夢物語ではない。現実のものとして議論を始める時期を迎えていると言えるだろう。

 本年1月、公明党の太田代表は「成田と羽田を結ぶリニアモーターカーというナショナルプロジェクト事業も大胆にやっていくことが大事」と発言し、自民党政務調査会の「国際競争力調査会」が本年3月にまとめた中間提言でも、地域活性化につながるインフラ整備の一つとして、成田・羽田間をリニアモーターカーで結ぶ案を盛り込んでいる。

 さらに先の千葉県知事選挙に当選した森田知事も成田・羽田間のリニア新線の実現をマニフェストに掲げており、先日お会いした際にも、両県で連携して検討を進めることで合意したところである。

 その合意に基づき、本年の5月末に、千葉県、神奈川県におけるリニアモーターカー等超高速鉄道の検討を推進することを目的として、両県の部長級を構成員とする、「千葉県、神奈川県リニア等超高速鉄道検討協議会」を立ち上げた。具体的には、需要予測やリニア・新幹線方式など、千葉県と共同でできる限り調査・研究していくこととし、さらに、今年秋の八都県市首脳会議の場で共同研究の提案をし、幅広く議論しながら知恵を集めていきたいと考えている。

 成田・羽田両空港を超高速鉄道で結ぶことにより期待できる首都圏へのメリットは、我が国の国際競争力の強化に必ずや繋がるものであり、首都圏民の交通利益性を一段と高め、モーダルシフトによって地球環境問題にも寄与する。そのため、首都圏の八都県市がリードして発信し、国を動かしていかなければならないのである。

 本構想は、県域を超えるビッグプロジェクトで国が担うべき役割が大きく、また、莫大な事業費や事業主体の問題など実現に向けた課題も少なくない。しかし、21世紀の日本の発展のためにも実現すべき構想であると確信している。





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■ 日本は航空主権を回復する必要がある
                    猪瀬直樹 日経BP 2008.10.15
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10月1日から5日間、航空宇宙関連の528企業・団体が集まる「2008年国際航空宇宙展」がパシフィコ横浜で開催された。僕は2日に視察して、講演とパネルディスカッションに参加した。
 展示会場には、航空宇宙関係の部品をつくっている東京都内の中小企業も展示ブースを出した。町工場が多いことで知られる大田区だけでなく、多摩地区の中小企業も出展。売り上げが数億円の中小企業が裾野を形成しているからこそ、日本の航空産業は成り立っている。

YS-11以来、半世紀ぶりの国産旅客機「MRJ」
 大手メーカーである三菱重工業の展示ブースでは、話題の「MRJ(三菱リージョナルジェット)」のシートに座ってみた。MRJは、半世紀ぶりの国産旅客機である。今年3月に三菱重工業が事業化を決定して、2013年の就航を目指している。
国産旅客機は、「YS-11」以来の日本の悲願だ。YS-11はプロペラ機で、座席数は60席弱だった。30年くらい前の話だが、僕もYS-11に乗ったことがある。和歌山に取材に行ったときのことで、南紀白浜空港から羽田までの便だった。YS-11のあと、日本は自前の航空機を持っていない。そこにMRJが登場した。
 MRJは座席数86~96席(MRJ90標準型の場合)の小型機だが、展示会場に丸ごと持ってくるわけにはいかない。輪切りにされた実物大の胴体模型が展示されていた。
従来の小型機のイメージは、座席間がぎゅうぎゅうに狭くて、座りにくいものだ。しかしMRJでは、座席を薄くて性能のいい「スリムシート」にしている。実際に試してみると、膝が前の座席に当たらず、ゆったり座ることができた。
 ただ、MRJの受注状況は厳しい。3月に全日本空輸(ANA)が25機発注しただけである。普通は、500~1000機の受注がなければ採算がとれないとされる。

長航続距離の中型旅客機の登場で、日本の成田は素通り
三菱重工業以外の大手メーカーの展示も目を引いた。
 富士重工業は実物大のビジネスジェットを展示。8人乗りの小さな機体を丸ごと持ち込んでいた。富士重工業の関係者から、「(普及は)羽田空港が鍵ですよ」と言われたのが印象に残っている。
 川崎重工業は新型旅客機「ボーイング787」のデスクトップモデルを展示していた。今年7月に1号機が完成したボーイング787は、なんと重量ベースで機体の35%が日本製の部品でつくられているという。三菱重工業が主翼の一部、富士重工業が主翼の付け根、川崎重工業が胴体の中心部をそれぞれ担当している。
 今や、ボーイング787のような中型旅客機が、ニューヨークからシンガポールまでノンストップで飛ぶ時代だ。航空機の航続距離がどんどん長くなっているから、成田は素通りされてしまう。
中小型機の需要も世界中で高まっている。ヨーロッパは域内移動が多く、中小型機の比率が高い。アジアでも需要は伸びている。羽田空港が航空需要に応えなければ、日本は置いていかれると、ひしひしと感じた。

 僕は、講演のなかで羽田の国際化についてあらためて訴えた。

 「中小型機の需要を含めて、羽田の役割はこれからさらに増していくだろう。そのときに国が、国際は成田、国内は羽田というふうな旧来型なドメスティックな仕分けをしている。これは、供給サイドの考え方でしかない。やっぱり需要の側、市場の側のニーズに対応する必要があるのではないか」
 2010年に羽田空港が拡張して、発着枠が現行の30万回から41万回まで増える(第33回参照)。11万回の増加枠のうち、どれだけを国際便にできるか。その枠拡大については、国土交通省との交渉である程度見えてきた。今後もこの流れを強めなければならない。

戦後、アメリカに奪われた日本の航空主権
 パネルディスカッションでは、中橋和博・東北大学大学院宇宙航空研究科教授がコーディネーター。パネリストは僕のほかに、航空アナリストの杉浦一機氏、マレーシア産官科学技術グループ副社長のカマルザマン・ザイナル氏、インドネシアン・エアロスペース技術工学担当のエルウィン・スレーマン博士だった。
 日本の遅れに危機感を抱く杉浦氏からは、次のような指摘があった。
 「日系エアラインによる国際線と国内線の輸送実績が、近年低迷している。イギリス、ドイツ、中国に追い抜かれて、2005年には世界5位に転落。世界の国々では、積極的な空港整備や航空自由化による開放政策で、航空輸送が国の経済成長を上回る成長を遂げている。アジアの航空輸送の伸びは大変に著しく、世界の3倍のスピードで伸びている。しかし、羽田、成田など首都圏空港の整備が遅れており、需要に追いついていないという現実がある。一方、アジア諸国ではハブ空港が整備されて輸送量を大幅に増やしているほか、日本を経由しないフライトも増えてきている」

 戦前の日本は「零戦」を開発するなど航空産業が強かった。戦後に発展した自動車産業も、戦前の航空産業がもとになっているところが多い。たとえば富士重工業の前身は中島飛行機だった。三菱重工業も零戦をつくっていた。
 アメリカは占領期間の7年間、日本にいっさい航空機をつくらせなかった。「とにかくこいつらに航空機をつくらせると危ない」と考えたアメリカによって、日本は航空主権を奪われたのである。
 日本のメーカーは、自前の航空機を飛ばせたいと夢見てきた。技術者たちの夢が結実したのが、YS-11だった。しかし、結局はアメリカが嫌ったために販路をつぶされて、あとが続かなかった。
 アメリカは「ボーイングを買え。ロッキードを買え」と言ってきて、日本に自前でつくらせようとはしない。自動車では日本の参入を許したが、航空機でも日本が本気になったら怖い。だからアメリカは参入させない。
 インドネシアも同じようにアメリカに妨害された。日本のYS-11のような中小型機を開発しようと思ったら、アメリカに事業計画をつぶされたのである。

アジアの国々で独自の中小型旅客機を開発する構想も
 2006年3月10日の定例記者会見で、石原知事はこう発言した。「通産省(現・経済産業省)は、相変わらずアメリカの意向をうかがっているようだが、中小型機の開発は、アジアでやればすぐできる。今後ともアジアの航空機メーカーと連携を強めて、是非アジア産のジェット機を開発してつくりたい」
 石原知事の呼びかけで、2000年に立ち上げた「アジア大都市ネットワーク21(通称:アジネット)には、アジアの主要都市が集まっている。そのなかで、東京都を幹事都市にして進められているのが、「中小型ジェット旅客機の開発促進」という共同事業だ。
 一国では難しくても、みんなでつくればアジア産の航空機も可能ではないか。たとえば、シート、翼、エンジンを各国で分担してつくる。そういう石原知事の提案から、共同事業は始まった。
一方で、今年になってからMRJの話が具体化した。偶然にも、日本・アジア産という独自航空機開発の動きが重なり合ったわけだ。
 独自航空機開発の動きはほかにもある。
自衛隊の次期哨戒機「P-X」の民間転用だ。IHI製のエンジンを積む国産航空機であるP-Xを転用して、125席の旅客機にする。

 ボーイングの中型機が130席で、MRJなどの小型機は100席未満。P-Xの民間転用はその隙間を狙う。100~130席という規模の航空機は、ちょうど航空機需要の隙間市場になっている。ただ、もとが自衛隊用なので民間転用には数年かかるという(P-Xの開発は2012年に完了予定)。
 アジネット、MRJ、P-Xの民間転用と、うまく連携できれば日本・アジア産の航空機市場を広げていくことができる。今のところは、関係者間ですり合わせができているわけではないが、将来的には部品供給などの面で協力できればいい。
 国際航空宇宙展を見ればわかるように、日本には技術の種がある。
それらを結集して、再構成する。日本の中小企業にとっても、部品供給という点で、大きな希望が持てる展開になることを期待している。
 東アジアにおける航空需要に応えるためにも、日本は航空主権を回復する必要がある。それも、日本だけではなく、アジア全体でやる。世界はボーイングやエアバスだけじゃない。





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■ 羽田、成田、関空でスクラムを組んで仁川空港に対抗せよ
                森永卓郎 日経BP社 2009年 11月24日
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去る10月13日のこと、前原国土交通大臣が羽田空港をハブ化する方針を明らかにした。4本目の滑走路であるD滑走路が来年秋に完成するのを契機に、羽田空港を国際的なハブ(拠点)空港として位置づけるという考えだ。
 ハブ空港というのは、国内外各地へ向かう中継地点となる空港のことを指す。車輪の軸(ハブ)とスポークの関係に由来する用語で、中央の車軸にあたる空港から、飛行機が各地に飛び立つイメージを、スポークが四方八方に伸びている様子にたとえている。
 前原大臣によれば、「現状では、韓国の仁川空港が日本のハブ空港となっている。日本国内にハブをつくらなくてはならない。それが可能なのは、まず羽田だ」というわけだ。
 確かに、成田空港や関西空港から直接海外の目的地に行く人は別として、地方から国際線に乗り継ぐ人は仁川空港を乗り換え地として利用することが多い。
 これまでの日本の航空行政がいかに怠慢だったかを示すような例であるが、はたして仁川空港に奪われたハブ空港の地位を、日本の空港が奪還できるのだろうか。
 国内では、はなからハブ空港奪還をあきらめているような意見もあるが、わたしは不可能ではないと考えている。そのためには、現状をきちんと認識したうえで、関係者にはもっと知恵を振り絞って対策を考えてほしい。
 わたしは、けっして航空の専門家ではないが、わたしなりに考えた一つのアイデアをここに提示してみたいと思う。
 羽田国際化で成田空港が空洞化することはありえない
 羽田ハブ化については、すでに各方面でさまざまに論じられているが、あまりきちんとした数字をもとにした議論がないように見える。
 その最たるものが、成田空港の空洞化を恐れた森田健作千葉県知事が前原大臣に噛みついたという話だ。直後に話し合いがもたれて、「理解しあうことができた。羽田と成田の両空港の連携を図り、国際競争力を高めるということで折り合った」と語っているが、そもそもこうしたトラブルが生じたこと自体、私は日本の航空行政が貧弱なことを証明していると思う。
 というのも、数字をちょっと見れば、成田空港が空洞化することなど、あり得ないことがわかるからだ。
 それでは、来年の羽田空港D滑走路の完成で何が起こるのかを整理しておこう。
 羽田空港の年間発着回数は、現状の30万回から41万回へと11万回増える。この11万回のうち8万回が国内線に、3万回が国際線に配分されることになっている。
 国際線の発着回数が3万回も増えるというと、ずいぶんな増加に見えるが、1日あたりの便数に直してみると41便にすぎない。離陸と着陸が365日分であるから、3万を730で割れば答えが出てくる。
 羽田だけで国際ハブ空港になることも不可能である
 羽田空港には、早朝深夜枠で別途3万回の発着が上積みされるが、当面のニーズは少ないだろう。たとえば、午前2時羽田発の飛行機に乗るという人は、現時点ではそう多いとは思えない。そもそも、成田空港は夜間の発着ができないので、少なくともこの時間帯は成田空港とは競合しない。
 一方、成田空港の発着回数は現在は18万回だが、10月22日に完成した平行滑走路の延長によって発着枠が22万回に増えた。
 つまり、来年からの国際線の発着枠を比較してみると、成田が22万回なのに対して、羽田が3万回なのである。圧倒的に成田のほうが多い。
 羽田が国際線を3万回しか受け入れられないのに、成田の22万回の分がどっと流失していって、成田の空洞化を招くということは物理的にあり得ない。
 仮に相当の数が流れたとしても、成田には乗り入れ希望の航空会社が40社も待っている。だから、成田が空洞化するということは考えられないのだ。
 逆にいえば、羽田だけで国際ハブ空港になることもまた、最初からあり得ないのだ。
 国内の地方路線を縮小したらハブ空港は成り立たない
「でも、国内線の見直しによって、羽田発着の国内路線が余るのではないか」という意見もあるだろう。
 だが、よく考えてみてほしい。採算が合わなくなった路線を廃止するというのだが、羽田から国内の地方空港に飛ぶ路線が十分になければ、ハブ空港としての意味がないではないか。
 かといって、経営が厳しくなっている国内航空会社が、採算の厳しい路線をそう簡単に開設するとは思えない。ではどうすればよいのか。この点を抜本的に考え直さなくてはならない。
 要は、羽田で8万回増える国内線の発着枠をいかに活用するのかということだ。それには、前回の記事で書いたように、小型機を中心にして頻繁に飛ばすしか方法がない。座席数の少ない小さな航空機で定期便を就航させれば、一定の需要は必ずあるのだから空席率は大幅に下がる。採算は合うはずだ。
 羽田発着の地方路線は、これまで新幹線の発達にともなって、例えば花巻空港や新潟空港などとを結ぶ便は廃止されてしまった。だが、今でも小型機レベルならば一定の需要はあり、羽田を国内ハブ空港として整備すれば、さらに需要は増えるはずだ。
 世界に対抗するには年間100万回の発着が必要
 もっとも、それでも羽田空港の年間発着回数は国内線・国際線を合わせて41万回であることには変わりがない。成田を合わせても63万回でしかない。
 では、世界はどうなっているのか。2007年で最も発着回数が多いのは、アトランタのハーツフィールド空港の99万4346回、第二位のシカゴ・オヘア空港は92万6973回だ。
 これらは、100万発着規模だ。また、ニューヨークには3つの大きな空港があり、ジョン・F・ケネディ空港が44万6348回、ニューアーク空港が43万5691回、ラガーディア空港が39万1872回だ。合計すると、127万3911回となる。
 つまり、本格的な国際ハブ空港というのは、年間100万回という発着回数の規模が必要なのであり、羽田と成田を合わせても、まだまだ発着回数が足りないのだ。
 関西空港を国有化して着陸料を劇的に下げよ
 ここからは前原大臣とは意見が異なるのだが、わたしは関西空港を徹底的にハブ空港として整備すべきだと考える。
 そして、成田、羽田、関空の3つの空港を合わせてハブとしないことには、世界にはとてもではないが対抗できない。そして、そのうちでも、関西空港のポジションは非常に重要だと考える。
 というのも、成田空港はこれ以上の拡張はほとんどできない。羽田空港も4本目のD滑走路をつくってしまったら、それ以後の拡張の可能性は少ないからだ。その点、関西空港は海のなかにあって24時間ずっと発着できるという大きな利点がある。
 一方で、関空の最大の難点として誰もが指摘するのは、着陸料がひどく高いということである。高い理由は、関空が株式会社だからである。企業だから建設費を回収しなければならないのだ。
 そこで提案である。日本航空をつぶすくらいならば、関西国際空港株式会社を経営破綻させてはどうか。しかも、これは元気なうちがいい。そうして借金をすべて吹き飛ばしてしまったところで、国が二束三文で買うわけだ。そのあたりの手口は、よくも悪くも企業再生支援機構がお手のものだろう。
 企業再生支援機構は日本航空を縮小均衡することばかりに頭を使わないで、関西空港を買い取って安い着陸料で世界のハブ空港に対抗させることを考えてほしい。
 確かに、政策投資銀行が負担しているので、関空を破綻させれば短期的に国民の負担が増えるかもしれないが、長期的な視野で考えれば、そのほうが国益にかなっているのではないか。
 日本航空よりも関西空港の再生を優先すべき
 前原大臣の発言を聞いていると、日本の航空路線は羽田、成田に集中させようとしているようにうかがえる。すでに、関西空港を発着する路線は国内線、国際線とも次々に廃止されてしまっている。このまま関西空港を廃墟同然にするくらいならば、早いうちに経営破綻させて再生したほうがずっといい。
 関西空港はロケーションの面でも、東日本から中国や台湾、香港に行く場合に、あまり無駄がないという利点がある。しかも、実際に利用してみると、関西空港の乗り換えは実によくできている。関西空港の悪口をいう人は多いが、こと空港の構造に関しては大変に優れていて、国際線・国内線の乗り継ぎもスムーズである。
 日本航空の再生よりも、関西空港再生のほうが優先だとわたしは考える。
 わたしがこうしたアイデアを出すと、すぐに素人考えだと笑ったり揚げ足をとったりする人がいるが、他人のアイデアを批判するだけなら誰にでもできる。こうした大変な時期だからこそ、みんなで頭をひねって少しでもいいアイデアを出すべきではないか。
 もっとも腹立たしいのは、日本航空にしても関西空港にしても、赤字部門の切り捨てや減便だのと、とにかく帳尻を合わせればいいという発想である。それでは帳尻を合わせたあとに何が残るというのか。
 なぜ、もっと頭を使わないのか。黒字のところを残して、腐っているところを切り捨てるだけならば簡単だ。だが、腐っているように見えて、本当は腐っていないところも多い。そこをどう活用して、うまく料理するのかが、腕の見せ所ではないのだろうか。





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■ 日本航空再建の秘策を示そう「縮小均衡」ではなく前向きの再建策を
                森永卓郎 日経BP社 2009年 11月17日
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 日本航空の経営再建問題が深刻化している。
 つまずきの第一歩は、年末に予想される資金ショートだった。日本航空は、返済期限となる銀行への借金返済300億円を含めて、年末に2500億円程度の資金が必要になる。もしこれが調達できないと、資金繰り倒産してしまうということで、銀行に融資を願い出た。
 これまでだったら、銀行は渋々ながらも融資に応じただろうが、今回はいささか事情が違っていた。2008年度に630億円の最終赤字になった日本航空は、今年6月に1000億円の融資を受けたばかりだったのだ。その時点では「これで資金繰りは大丈夫」といっていたにもかかわらず、またもや資金不足に陥ってしまったのだ。
 というのも、新型インフルエンザやリーマンショックによる景気低迷などが大きく影響して、4-6月期の連結決算は、990億円の最終赤字となってしまったからである。
 つまり、経営再建のために1000億円借りたはずが、それを3カ月で食いつぶしたという形になってしまった。これでは、いくらなんでも「また2500億円貸してください」で通るわけがない。
 困った日本航空は、50路線の廃止や6800人の大規模リストラ策を示して、銀行に理解を求めるとともに、産業活力再生法の適用を国土交通大臣に求めた。
 ところが、前原大臣はこのリストラ計画を見て、「努力が足りない」と蹴飛ばしてしまったのだ。
 国の保証がつく目途がなくなっては、銀行はおいそれと融資するわけにはいかない。ここから日本航空を取り巻く迷走がはじまったのである。
 企業再生支援機構はかつての産業再生機構の再来
 まず、前原大臣はどういう手を打ったのかというと、日本航空の経営実態を調べるために、「JAL再生タスクフォース」を設置したのである。
 JAL再生タスクフォースの活動ぶりは、まるで「進駐軍」であった。日本航空の本社に陣取り、日本航空の社員を完全に排除した形で、その財務内容の査定をはじめたのである。
 だがよく考えてみると、日本航空は破綻したわけではないのだから、この行為にどういう法的根拠や権限があったのだろうか。いまだに疑問である。
 当初、JAL再生タスクフォースは、取引銀行に対して2500億円程度の債権放棄を要請することを再建計画の柱にしていた。しかし、銀行側から「金額が大きすぎる」と反発を受けて頓挫。結局、JAL再生タスクフォースは解散して、政府が再建問題を受け持つことになったのだが、結果的にJAL再生タスクフォースのメンバーの思惑通りに進んでいるように見える。
 というのも、日本航空の再生に活用することになった企業再生支援機構というのは、時限立法だった産業再生機構が解散したあと、ほぼそれと同じ仕組みのものとしてつくられた経緯があるからだ。しかも、JAL再生タスクフォースメンバーの5人中4人が、解散した産業再生機構の出身者であったのだ。
 となると、企業再生支援機構を利用した再生が、どのようなシナリオで進んでいくかは、ある程度見当がつくというものだ。
 ダイエーの黒字化は「縮小均衡」にすぎない 
 わたしは、かつての産業再生機構を「官製ハゲタカ」と呼んだ。そのやり口が、いわゆるハゲタカ・ファンドと酷似していたからだ。なかでも、ダイエーの再建においてその本領が発揮された。
 ダイエーの場合は、2004年12月に産業再生機構に送られ、2005年11月に至るまでに54店もの店舗閉鎖と大規模な人員整理が行われた。
 彼らは確かに企業再生の専門家かもしれない。だが、彼らのやり方を一言でいえば「縮小均衡」である。売れるものを徹底的に叩き売って、赤字の事業は切り捨てる。そして、儲かりそうな部分だけを生き残らせるというのは、単なる企業の解体屋のやり方にすぎないではないか。
 かつてのダイエーは、リクルート、銀座プランタン、ダイエーホークス、シーホークホテルなどを持ち、日本最大の流通業であると同時に日本最大の資産家企業だった。
 それをボロボロにして、ごく一部の立地条件のいい店舗だけを残して黒字にしただけなのである。その間に、二束三文で次々に資産が売り飛ばされて行ったわけだ。
 しかも、産業再生機構は公的資金500億円を注入したのだが、それを彼らはダイエーの株式に変えて、最終的に丸紅に668億円で売り渡した。つまり、短期間で168億円もの儲けを得たのだ。これをハゲタカといわずに何と表現すればよいのか。
 確かに当時のダイエーにも問題はあったが、それ以上に産業再生機構のやり方には問題があるといわざるをえない。
「小さなJAL」が残るだけでは国民のためにならない
 日本航空でも同様のことが行われるはずだ。企業再生支援機構に再建を任せれば、ダイエーの二の舞になるのは目に見えている。JAL再生タスクフォースのメンバーが企業再生支援機構に入ってきて、実質的な経営権を握る可能性が高いからだ。たとえ入らなくても、その影響が及ぶのは間違いない。
 赤字地方路線の切り捨て、大幅な人員整理、ホテルをはじめとする本業以外の資産売却などを徹底することによって、収支を無理やり黒字に変える作業が行われるに違いない。
 彼らがやることは、ただひたすら、黒字化のための縮小均衡を図るだけである。その過程で日本航空の貴重な資産が二束三文で売り払われ、残るのは「小さくなったJAL」だけ。それが本当に国民のためになるとはとうてい思えない。
 おそらく、注入される公的資金は日本航空の株式に代えられ、一般の株主に対しては減資を強いて、会社の黒字化にめどが立って株価が上昇したところで、売り抜けるという腹だろう。
 せっかく政権交代をしたのに、また同じことが繰り返されるかと思うと残念でならない。
 一部には、「税金を注入して再建に失敗するわけにはいかない。これ以上の国民負担を避けるためにも、大規模なクビ切りや資産売却はやむをえない」という意見もある。
 だが、わたしはそうは思わない。もちろん、大きなリストラは必要だが、縮小均衡に頼らずに日本航空を再建する方法はあると考える。
 小型機を中心にすれば地方路線でも採算はとれる
 日本航空は工夫しだいで十分にもうかる路線を数多く抱えている。頭をうまく使えば、縮小均衡に頼らず、国民に負担をかけずに再建することは可能だ。
 まず、地方路線の赤字であるが、それは空席率の高さと着陸料の高さにある。それを解消するためには、まず飛行機を思い切り小型化することが必要である。
 日本の航空会社の飛行機というのは、海外とくらべると大きすぎる。羽田発着の国内線の座席数は平均で約200席だが、世界の主要空港では100席くらいが平均である。小さい飛行機をバスのように比較的頻繁に飛ばすことで利用客を確保するというのが、世界の航空業界の常識なのである。
 すでに、一部を小型化するという話は出ているが、もっと徹底する必要がある。大型機は主要路線用に一部を残して売却した上で、思い切った増資をして新しい小型機を買い揃えることだ。
 極端なことをいえば、国内線ならば定員20席から50席クラスの飛行機をずらりと揃えてもいい。それを頻繁に飛ばせば、利用客の少ない地方路線でも採算を取ることは十分可能になる。実際に世界はそうしているのである。
 小型機のパイロットは年収300万円、CAは時給850円でいい
 だが、それだけでは問題は解決しない。人件費が高すぎるのだ。
 現在の日本航空のパイロットの平均年収は1900万円というが、航空会社の従業員が特権階級だった時代はすでに終わっている。小型機中心の米国の民間航空会社では、年収2万ドル程度のパイロットがいくらでもいる。現在の為替レートならば、年収180万円だ。
 そこで提案である。主要路線の大型機のパイロットは別として、これから飛ばす小型機のパイロットは年収300万円で募集すること。キャビンアテンダントは、子育てを終えた女性を念頭に入れて時給850円で雇えばいい。それでも、絶対に人は集まるはずである。
 少なくとも国内線ならば機内サービスなどいらない。搭乗口でパンやジュースを売ればいい。地方路線ならば競争も少ないので、あまり航空券を割引する必要もない。そうすれば、地方空港も生き残れるし、日本航空自体も存続できる。
 もちろん、安全対策に手を抜いていけないのはいうまでもない。
 縮小均衡ではなく「前向きの再建」を選ぶべき
 わたしは、全国に大量の地方空港をつくったことは、もちろん間違いだとは思っている。政治力によって、無理やり地方空港をつくって赤字路線を設けたことで、自民党政府にも日本航空の経営悪化に対する責任があることはいうまでもない。
 しかし、空港をつくってしまった以上、壊すのはさらに税金の無駄遣いである。かといって、廃墟のままにするのも無駄であるから、やはり使い続けるしかないのである。
 廃墟になるくらいだったら、思い切った着陸料の減額をして、地方空港を活用したほうが地方経済のためにも、航空会社にとってもよいはずだ。
 要するに、縮小均衡という「後ろ向きの再建」ではなく、私はむしろ路線を増やす方向の「前向きの再建」を日本航空は選ぶべきではないかと考えている。地方路線で小型機を頻繁に飛ばすことができれば、安い賃金の人材を活用することができ、収益は大きく改善するだけでなく、地方での雇用拡大にもつながる。
 こうしたことが本当のリストラクチャリングではないか。赤字をすべて切り捨てるのがリストラではない。ビジネスモデルの刷新なしに、縮小均衡を図れば、ハゲタカたちを利するだけだ。
 年収960万円の社長を解任して1億円のハゲタカがやってくる?
 もう一つ、わたしが懸念しているのは、前述のようにJAL再生タスクフォースにいたメンバーが経営陣として乗り込んでいくことだ。
 JAL再生タスクフォースは、日本航空の西松遥社長の退任を求める方針だと言われていた。しかし、日本航空再建のために2006年に就任した西松社長が、どれだけの年収で働いているかご存じだろうか。西松社長の年収は960万円、専用車を廃止して電車通勤をし、社員食堂で昼食を食べている。
 その姿が米国のニュースで流されたとき、米国の大手自動車メーカーや金融機関の役員たちが得ている厚遇とくらべて、その質素ぶりに「世界で最も素晴らしい大企業のCEO」と米国民が賞賛したほどだ。
 航空輸送事業に精通した西松社長を解任した後に、JAL再生タスクフォースのメンバーが経営陣として乗り込んた場合、新経営陣が受け取る報酬は、おそらく西松社長の10倍以上になるだろう。
 実際、ダイエーを解体したときの産業再生機構の経営陣は、年俸で1億円以上も手にしていた。960万円で航空業界に精通して、懸命に再建に取り組んできた社長をクビにして、億単位のハゲタカを再建にあたらせるのは大きな疑問である。


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成田と羽田、首都圏の2大空港「だいち」で見る地球の今JAXA 2009/11/19 日経
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首都圏には、千葉県成田市の成田国際空港(開港当初は新東京国際空港)と東京都大田区の東京国際空港、通称羽田空港がある。
  1978年5月20日開港の成田国際空港は、国際線の需要に応えるため、東京の首都圏に新たに建設された国際空港だ。建設予定地の一部が確保できず、開港後30年以上が経過した現在も、拡張工事が続けられている。
 1931年8月25日開港の羽田空港は、国内線主体にもかかわらず、利用者数は世界でも有数の規模。需要が急激に増加する一方で、羽田空港発着数に制限があり、現在沖合で再拡張工事が進められている。

 ここでは、首都圏の2つの国際空港を宇宙から見てみた。

 写真1は2007年2月と09年5月に撮影した成田空港北部の画像だ。B滑走路の北部が拡張されているのが分かる。また南部に誘導路が整備されている。
  09年10月22日、B滑走路が2500メートル滑走路として利用が始まった。短い滑走路のときは、主にアジア、オセアニア方面への中小型機が使用してきた。滑走路が2500メートルに延長されると、大型機の発着も可能となり、今まで直行便がなかった中東など、新たな直行便も就航する予定だ。発着枠が増えることで、より効率的な運航と安全性の向上が期待される。
 写真2は08年1月と09年9月に撮影された羽田空港沖の画像だ。羽田空港沖で建設が進んでいるD滑走路は、埋め立てによる人工島と、河口のある多摩川の流れを妨げない桟橋構造を組み合わせた、世界初のハイブリッド滑走路で、全長は2500メートルだ。写真で、新滑走路右側の茶色い部分が埋め立て地、左側の白い部分が桟橋部分。この1年半の間に埋め立て工事が急ピッチで進んだことが分かる。なお、この新滑走路は、既存のB滑走路と平行に建設する予定だったが、飛行コース上に千葉県浦安市街や、東京ディズニーリゾートがあるため、滑走路の方位が7.5度右に変更された。
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 ハブ空港 東京は世界の心臓部
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■ 羽田空港を国際拠点化 成田とのすみ分けも撤廃  2009.10.12 イザ(産経)
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前原誠司国土交通相は12日、羽田空港を24時間運用の国際拠点(ハブ)空港として優先整備し、羽田が国内便、成田が国際便とすみ分けてきた首都圏空港の「内際分離」原則も撤廃する考えを表明した。大阪府泉佐野市のホテルで橋下徹大阪府知事との会談後、記者団に述べた。
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記事本文の続き 来年10月に4本目の滑走路ができ就航便数が大幅に増える羽田空港を韓国の仁川空港に匹敵する拠点にし、日本の国際競争力を確保するのが狙い。橋下知事が求めた関西空港の拠点空港としての整備は明言しなかった。前原氏の発言は成田、関西、中部の3空港を国際拠点としてきた航空行政の大転換だけに今後、論議を呼びそうだ。

 前原氏は「日本にはいまハブ空港が存在しない。成田が国際、羽田が国内と分かれ、日本のハブ空港は韓国の仁川になっている」と述べ、日本の地方空港から仁川空港を経由して欧米などに行く現状を見直す必要があると指摘。改善策として「内際分離の原則を取っ払って、羽田の24時間国際空港化を徐々に目指していきたい」とした。

 また関西空港について前原氏は「日本にハブをしっかり造ってから、関西、伊丹、神戸の関西3空港をどうするか検討していきたい」と述べるにとどまった。

 一方、関西空港を国内の二大ハブ空港の一つとしてとらえるべきだというのが持論の橋下知事は「関西がスポーク(拠点でない空港)という方針が示されるのなら、府の金を出す必要はない」と記者団に述べ、年間約8億円の関西空港関連施策に対する支出を来年度以降、凍結する考えを示した。
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■ 羽田をハブ空港化 経済競争力再び 前原誠司(47)国土交通相 2009.10.14 イザ!
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 国際線は成田空港、国内線は羽田という「内際分離」の原則が取り払われようとしている。
前原誠司国土交通相が、羽田空港を24時間運用の国際ハブ(拠点)空港として優先整備する考えを表明したからだ。
 羽田空港は再拡張事業によって、来年10月に4本目の滑走路ができ発着回数が最終的に年間40万7千回と大幅に増える。これによって韓国の仁川(インチョン)空港(年間41万回)に匹敵する拠点にし、日本の国際競争力を確保するのが狙いだ。
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記事本文の続き 前原氏は12日に行われた橋下徹大阪府知事との会談後、「日本にはいまハブ空港が存在しない。成田が国際、羽田が国内と分かれ、日本のハブ空港は韓国の仁川になっている」と述べ、日本の地方空港から仁川空港を経由して欧米などに行く現状を見直す必要があると指摘。改善策として「羽田の24時間国際空港化を徐々に目指していきたい」とした。
 これに関連し前原氏は13日の閣議後会見で、羽田空港で増える11万回の発着回数のうち「約半分を国際線に配分したい」との考えを示した。また「(国際線を)成田から羽田に移すというものではない。首都圏空港の一体的運用はこれからも続けていきたい」と説明した。
 一方、12日の会談で前原氏は、関西空港をハブとして整備する考えは示さず、東日本と西日本に1つずつ国際ハブ空港が必要というのが持論の橋下知事は反発。知事は記者団に「関西がスポーク(拠点でない空港)という方針が示されるのなら、府の金を出す必要はない」と述べ、関西空港関連施策に対する支出を来年度以降、凍結する考えを示した。
 羽田のハブ空港化について真っ向から反発したのが、成田空港を抱える千葉県の森田健作知事。「共存共栄で頑張ろうというときに、冗談じゃない」と批判し、近く前原氏に真意をただしたいと13日に記者団に対して述べた。
 一方、日本経団連の御手洗冨士夫会長は同日の記者会見で、「賛成だ」と語り、支持する意向を表明した。神奈川県の松沢成文知事も「大賛成だ。日本経済の中心地である首都圏で、ハブ空港の機能強化をしないといけない」と強調した上で、「日本は空港政策の失敗で、アジアの経済競争で負けてきた」と指摘。挽回(ばんかい)するには、羽田のハブ空港化に加え、成田空港と結ぶリニアモーターカー建設でアクセス時間を短縮し、両方を有効活用すべきだとの考えを示した。
 世界各国の主な国際空港と都心部からのアクセス面で比較した場合、成田は圧倒的に不利な立場にある。その結果、日本で開催されていた国際会議などが交通の利便性の高い他のアジア諸国に流れていくケースが目立っている。国際競争力の回復を目指すためにも、羽田のハブ空港化は重要な課題だ。
 ただ、日本の航空行政は成田と関西、中部の3空港を国際拠点として整備してきただけに、地元自治体を中心に論議を呼ぶことは必至。前原氏の手腕が改めて問われることになる。



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■ 前原国交相が空港整備で特別会計を見直しへ 不採算空港の整備中止 2009.9.27 イザ(産経)
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 前原誠司国土交通相は27日、民放番組に出演し、経営不振に陥っている日本航空の再建策に関連して、着陸料などを原資に空港整備に充てる「社会資本整備事業特別会計空港整備勘定」(旧空港整備特別会計)を抜本的に見直す考えを示した。日本航空が地方空港を拠点にした不採算路線の運航を強いられ、それが深刻な業績悪化につながったことを考慮し、空港整備のあり方を改革する。
 前原国交相は「(予算の)枠があるから採算の合わない空港もつくられる今の仕組みは根本的に見直していかなければならない」と述べ、日本航空の経営再建と合わせて旧空整特会を見直す意向を示した。
 全国には現在、空港や飛行場が約100カ所あり、来年3月には航空自衛隊百里基地を民間共用化する茨城空港も開港する予定。こうした空港の整備などは旧空整特会の予算が充てられており、今年度当初予算で5280億円が計上されている。
 旧空整特会は航空需要の急増に対応する目的で昭和45年度予算で創設された。財源は利用者が支払う空港使用料や航空会社による着陸料などで賄われており、国庫にいったんプールした後、政府が全国の空港に振り分けている。
 しかし、新幹線や高速道路網の整備などに伴い、国内航空路線の利用者は伸び悩んでいる。国土交通省によると、国が管理する全国26空港のうち、営業損益では22空港が赤字に陥っているほか、地方自治体が管理する空港もその大半が赤字の状態にある。
 日本航空も地方空港路線の赤字が経営の足を引っ張る構図となっている。前原国交相はこうした旧空整特会を見直すことで、採算の合わない地方空港の整備を中止する。空港使用料や着陸料の引き下げなどにもつながりそうだ。



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■ 前原国交相:「羽田をハブ空港に」 国際線発着、24時間化 2009.10.13 毎日jp
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前原誠司国土交通相は12日、羽田空港について「首都圏空港を国内線と国際線を分離する原則を取り払い、24時間(稼働する)国際空港化を徐々に目指していきたい」と述べ、第4滑走路(D滑走路)が来年10月に完成するのを契機に、羽田を国際拠点空港(ハブ空港)とする考えを示した。国際線が発着する成田空港は「航空需要の増大を見据えて有効活用する」としたが、具体案は示さなかった。一方、「アジアのハブ空港」を目指す関西国際空港にとって、羽田一極集中に伴い、経営環境は一層厳しくなると同時に、国際空港としての地位低下は避けられない。
 同日開幕のアジア太平洋航空局長会議出席のため訪問した大阪府泉佐野市内で、橋下徹府知事との会談後、記者団に明らかにした。
 前原国交相は、日本の航空行政の問題点として、国際線が集結し、国内外の各空港に乗り継ぎできるハブ空港が存在しない実態を指摘。「国内線と国際線が分離され、結果的に日本のハブ空港は(韓国の)仁川(空港)になっている」と述べ、ハブ空港整備が必要との考えを強調した。都心に近く、D滑走路完成で発着回数が大幅に増える羽田がハブ空港として有望と判断したとみられる。
 成田は都心から遠く、羽田が国際空港の機能を高めれば、地方空港から羽田乗り継ぎで海外に向かう利便性が高まる。国交相は、国内から仁川経由で海外に向かう旅客が増えている現状の打開を期待しているとみられる。
 ただ、国交相は13日の閣議後会見で「成田から羽田に(国際線を)移すのではない。ウインウイン(共に勝つ)の議論をしたい」と述べ、成田の地位にも配慮する考えを示した。
 羽田の国内・国際共用化を巡る議論は、2001年、森喜朗内閣時代に扇千景国交相が主張。その後、羽田からソウル(金浦)、上海、香港空港への定期便も就航したが、成田が開業した1978年に成立した「羽田は国内線、成田は国際線」の原則は基本的に維持されてきた。
 来年には都心と成田空港間を30分台で結ぶ成田新高速鉄道が開業するなど、成田の利便性向上に向けた取り組みも進められており、前原国交相の「羽田24時間国際空港化」発言に成田を抱える千葉県はすでに反発しており、調整は難航必至だ。
 また、羽田は騒音問題などから発着回数増に限度もあり、ハブ空港化の論議はさまざまな波紋を呼びそうだ。【清水直樹】
 ◇関空負担金打ち切りも、橋下知事が言及 府9億円計上
 前原誠司国交相が羽田空港のハブ化を最優先する考えを示したことについて、大阪府の橋下徹知事は13日午前、記者団に「国に合わせ、地方も方針転換するべきで、今までのような金の出し方はしない」と述べ、拠点空港としての整備方針が打ち出されない限り、来年度から府の関空への負担金支出を打ち切る考えを示した。
 府は、関空連絡橋の国有化などを巡り、今年度、関空に約9億円を計上している。
 前原国交相と12日会談した橋下知事は「日本が強くなるには、羽田のハブ化が必要と判断したのだろう」と、前原国交相の姿勢を評価。
 一方で、「ハブ空港は東日本と西日本に一つずつ必要」と改めて主張し、「日本にハブ空港がいくつ必要か、今後、民主党と議論したい」と述べた。【福田隆】

 ◇ハブの役割、訴え続ける--関空会社
 関西国際空港会社の浜勝俊・経営戦略室長は13日、「羽田空港がハブ空港として重要だということは十分分かる。しかし、日本の経済力や地震など災害時への対応などを考えると、第二の経済の中心地である関西にもう一つハブ空港があってもよいのではないか」としたうえで、「関空がハブ空港としての役割を果たしていきたいということを、これからも引き続き、しっかりと国土交通大臣に訴えかけていきたい」とコメントした。

 ■解説  ◇揺らぐ関空の存在感
 前原誠司国土交通相が羽田空港の国際拠点(ハブ)空港化を表明したことで、「アジアのハブ空港」を目指す関西国際空港の計画は大きく揺らぎ始めた。鳩山内閣の空港戦略は羽田を軸に進められるのは確実で、関空の存在感低下は免れない。関空のライバルは国際路線網で優位に立つ成田空港だった。羽田がハブ空港化すれば、大阪国際(伊丹)空港から羽田経由の渡航者が増え、航空会社の関空離れが加速する可能性が高い。
 前原国交相と12日会談した橋下徹・大阪府知事は、「関空がハブ化しないなら、ダラダラとお金を出す必要はない」と、府の負担金を打ち切る考えを示し、「日本の国際競争力を強化するという国家戦略であれば賛成」と羽田強化に一定の理解も示した。その場合、ハブ空港の旗を降ろした関空は、新たな役割を模索する必要性に迫られる。
 関西国際空港会社は約1兆1000億円の有利子負債を抱えている。
前原国交相は「(関空会社の支援のため国が支出する)補給金は対症療法にしかならない。抜本的な改革案が必要」と語ったが、具体的な言及はしなかった。経営危機に直面する日本航空が大幅な路線撤退を打ち出す中、伊丹と神戸を含め3空港を抱える関西地区の航空政策は、見直しが避けられない事態となった。【清水直樹】

 ■ことば  ◇ハブ空港
 国際的な航空ネットワークの中核となる空港。「ハブ」は車輪の中心軸のことで、他の空港へつながる路線網が放射状のスポークのように見えることから呼ばれるようになった。日本では国土交通省が成田、関西、中部を国際拠点空港としてきたが、割高な着陸料や利便性の問題から国際競争力が不足しているとの指摘が多い。



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  旅客数、国際線の就航先、国際線の便数

 成田: 3548万人、40カ国94都市、週1552便
 羽田: 6682万人、3カ国3都市、週98便
 仁川: 3142万人、43カ国124都市、週1787便 (韓国)
 香港: 4704万人、43カ国112都市、週2650便
チャンギ: 3670万人、43カ国115都市、週2379便 (シンガポール)
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■ 政権交代の光と影 「羽田国際化と郵政見直し」 の行く末 2009.11.2 IT-PLUS(日経)
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民主党を中核とする新政権によるさまざまな変化が大きな話題となるなかで、対照的な2つの政策について述べたい。1つはこれまでの自民党政権ではできなかった画期的な政策、もう1つは時代を逆戻りする真の愚策。いずれも当事者の利害と国民全体の利益をどうバランスするかという、民主主義政治の最も難しい課題の例と言える。(夏野剛)

■ 成田空港はすこぶる不便
 羽田の国際化については長らく議論を呼んできたところであるが、新滑走路のオープンに伴い発着回数に余裕が出てきたタイミングでの政権交代により、一気に議論が具体化した。前原誠司国土交通相の発言は多くの人に称賛と驚きをもって迎えられた。
 そもそも、羽田空港の限界から国際空港をという話で31年前に成田空港ができたわけであるが、その経緯、激しい反対運動、そして中途半端な形での開港とその後の運営は多くの皆さんがすでにご存じのとおりである。
 そして多くの人が感じるとおり、成田はすこぶる不便だ。まず東京からの移動時間が正味60分以上かかる。乗り換えや電車の待ち時間などを含めると都心からでも最低1時間半から2時間みておかなくてはならない。
 今度、日暮里駅(東京・荒川)から36分で成田に着くという新線が開通しても、日暮里までは東京駅から10分以上かかるので、劇的な改善とは言い難い。しかもどのくらいの頻度で「最速36分」の列車編成が組まれるのかは疑問。途中停車があったり本数が少なかったりするとメリットは半減する。
 そして滑走路とターミナルの構成に無理がある。B滑走路と第2ターミナル、A滑走路と第1ターミナルは近いのだが、B滑走路に降りた全日空便(メーンターミナルは第1)や、A滑走路から飛び立つ日本航空便(メーンターミナルは第2)はかなり長い距離を移動しなくてはならない。つまり着陸してから降機するまでの時間や、搭乗してから離陸するまでの時間が長い。

■ 改めて感じた空港のひどさ
 先日、サンフランシスコから韓国の仁川(インチョン)国際空港経由で中国の大連に行き、翌日成田に帰国した。すべて窓側の席だったので3日間で4つの空港のタクシング(誘導路走行)をじっくり見たが、成田はまるで発展途上国の空港のようだった。
 着陸してから長い間右へ左へと曲がりながら進む。途中で民家が出てきてびっくり。空港のど真ん中に人の住んでいる気配のない民家。空港建物もつぎはぎだらけで、デザイン性というものはまったく感じられない。駐機している航空機は立派で壮観なので施設のぼろさが際立つ。
 やっとターミナルに着いたと思ったら今度は入国審査のカウンターまで歩くこと歩くこと。長い旅の最後のこの歩きは辛い。しかも時間のせいか、閉まっているカウンターを横目に反対側のカウンターまで歩かされる始末。入国管理事務所に顧客志向などあるわけないか。
 ようやく空港の外に出た。急いでいたのでタクシーに乗ろうとすると、だいぶ型の古いタクシーが列をなしている。少し不安を感じたが乗り込んだところ、なんと都心まで2万円以上。しかもクレジットカードが使えない。これでは外国人ビジネスマンは戸惑うだろうなあ。改めて考えてみると、とても世界第2位の経済大国の表玄関とは思えないようなひどい空港だ。

■ 羽田の国際化に反対する愚
 やはり羽田の拡充しかない。
羽田の沖合埋め立ても今後は、長期的に成田の全便を羽田に吸収するくらいの計画で進めていくべきではないか。 日本各地で行われ続けている不採算空港の建設予算をすべて回せば不可能ではない。 需要のない関西国際空港を追加埋め立てするくらいなら 羽田をもっと拡張してはどうか。
 え、成田はどうする? 不便な成田はチャーター機や臨時便、プライベートジェットなどで運用してはどうか。時間に縛られにくいリゾート便なども成田に残していい。いずれにせよこれ以上の拡張は必要ない。
 え、地元の千葉県の反対? 
国民利益と県民利益を天秤に掛けたら答えは明確。
え、大阪府も反対? 大丈夫。
羽田を拡充しなければ、インチョン経由で海外に行く日本人が増えるだけ。
成田よりもさらに不便な関空に未来はない。
羽田の国際化に反対する声が単に特定の地域の利権や利害を代弁するものならば、それは愚かなことであり、無視してもよい。
日本の国際競争力が落ちれば、地域の繁栄すらないのだ。
                                     夏野 剛


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■ 「成田B滑走路、さらに北伸もありうる」NAA社長 2009年10月23日 朝日

2500メートルに延伸された成田空港B滑走路の供用が22日、始まった。「羽田ハブ化」が話題となる一方、今後協議が本格化する発着回数年30万回への拡大や、地元経済界が要望する滑走路の3500メートル化にどう対応するのか。成田国際空港会社(NAA)の森中小三郎社長に聞いた。(鹿野幹男、長屋護)

 ――2500メートル化したB滑走路の今後の可能性は。

 大型機で米国西海岸、欧州、中東まで行ける。もう一つ空港ができたぐらい、利便性は大いに向上する。事故などでA滑走路が閉鎖されてもB滑走路で対応できる。安全面も改善された。

 来年夏には成田新高速鉄道が開通する。北千葉道路も完成すれば遠いと言われるアクセスも改善できる。地域のみなさんの合意を得ながら(両滑走路での年間発着回数)30万回を将来達成することが重要だと思っている。

 ――前原誠司・国土交通相の発言をどうみますか。

 ここ数年の流れと変わらない、予測の範囲内。(4本目の滑走路整備で)羽田が来年秋に(発着能力が)10万回増える。昼間3万回、夜3万回の計6万回は羽田で飛ぶということについてはすでに合意している。成田の分を取り上げるという意味ではない。成田と羽田で張り合うのではなく、一体運用して、成長著しいアジアからの客を取り込まないといけない。

 ――前原国交相の発言にもあった「ハブ(拠点)」機能の強化策は。

 国内空港を経由して海外空港へ乗り継ぐ「ハブ」と、海外の路線と国内を含む近隣諸国へと乗り継ぐ「ハブ」、それぞれを強化する。前者は国内線を今まで札幌や仙台など主要空港8カ所に限っていたが、12~16カ所に広げたい。

後者については、ここ数年客の取り込みを図っており、韓国・仁川に負けないぐらいの客が利用している。仁川が注目されているが、成田のネットワークに魅力を感じ、韓国から成田に乗り継いで別の国へ行く客も多い。決して負けているわけではない。

 ――さらに滑走路の拡張を求める声がある。

 南側の地権者と根気よく話し合い、ご理解を得たいと思っているが、B滑走路をさらに北へ、東関東道の上(注・道路を横切る位置という意味)まで延ばし、3千、3500メートルまで延ばすこともありうる。

 コスト的には羽田に巨額の金をかけてもう1本滑走路をつくるより安くできる。現行の2500メートルでは米国東海岸までは行けないが、さらに延長すれば可能だ。騒音区域が広がるので、住民の理解を得るのが不可欠だ。



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■ 成田空港、深夜・早朝「運航緩和を」 周辺自治体が要請 2009.12.15 日経

 千葉県成田市など成田空港の周辺9市町の首長らは15日、「成田空港圏自治体連絡協議会」を開き、騒音問題から離着陸を禁止している深夜早朝時間(午後 11時~翌日午前6時)の短縮と、午後10時台の発着を滑走路1本当たり10回以下にとどめてきた制限を見直すよう成田国際空港会社(NAA)に要請した。

 前原誠司国土交通相が「羽田を国際ハブ(拠点)空港に」と発言したことで成田空港の地位低下への危機感が高まったためで、深夜早朝も発着できる羽田に対抗し、利便性向上や容量拡大につなげたい考え。実現すれば開港以来の歴史的転換になるが、騒音下の住民の反発も予想される。

 内陸にある成田空港では1978年の開港以来、騒音対策のため、緊急時以外の深夜早朝の離着陸を禁止してきた。空港公団(現NAA)や国、県と反対派農家が集まった93~94年の「成田空港問題円卓会議」で、午後10時台の発着回数制限でも合意した。(15日 22:35)



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■ 成田2滑走路で同時離陸、国承認へ 発着30万回に弾み 2009年12月19日 朝日

成田空港の2本の滑走路から同時・並行に離陸する方式について、国土交通省が安全性を承認する見通しとなった。この方式は発着回数を現在の20万回から30万回に増やすために成田国際空港会社(NAA)が導入を検討している。安全面でゴーサインがでれば、NAAは30万回実現に向けた地元との協議を本格化させる。

 前原誠司国交相は羽田空港の「国際ハブ化」を打ち出している。成田が「国際線の基幹空港」であり続けるためには発着枠の大幅な拡大が不可欠で、2本の滑走路を効率的に活用する必要があった。

 成田にはA滑走路(4000メートル)とB滑走路(2500メートル)が並行してあるが、機体の間隔を保つため、それぞれの滑走路で出発時間に差をつけている。これを同時離陸に切り替えるには、B滑走路の出発機は離陸直後、A滑走路から離れる方向に15度以上開いた針路をとらなければならない。だが、騒音地域が広がることになり、成田では困難だった。

 ところが、NAAが米国の専門会社に調査を依頼したところ、今秋になって、「2本の滑走路が2.5キロ離れているため、針路を変えずに安全に同時離陸できる」との回答を得た。検証を進めていた国交省も「基本的に問題ない」と判断。針路変更による騒音地域の大幅な拡大は避けられそうで、NAAは年内にも騒音の予測図(コンター)を地元自治体などに示す方針だ。(佐々木学)




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■ ゲーテ流ビジネス予測 2010年の正体 Vol.01 ウェブ ゲーテ
http://goethe.nikkei.co.jp/column/business/091217/03.html

地方都市から羽田経由で海外に直結。あるいは銀座で1杯飲んで、その足で羽田からヨーロッパへ。一方、新幹線でも広島から鹿児島まで日帰り出張。熊本から大阪まで吉本の舞台を観に行き、当日家路に――。2010年代、日本の交通体制が大変革を遂げる、その入り口が2010年だ。
 東京・羽田地区。空港から向かって南東の海上に、巨大な滑走路の建設が進んでいる。東京国際空港(羽田空港)で4本目に当たるD滑走路だ。海の流れをせき止めないよう桟橋構造を取り入れたこの滑走路は、全長2500m。'10年10月に供用開始する。
 D滑走路の完成が日本の空のビジネスに与えるインパクトは、小さくない。空港は航空機の安全運行を目的として、離着陸できる航空機の数を制限する「発着枠」を設けている。現在、羽田の発着枠は年30.3万回なのに対し、D滑走路の供用が開始されると、1.3倍に増強され、年40.7万回に拡大する。 '10年から新たに運用される発着枠は5万回。3万回が国際線に、2万回が国内線に割り当てられる予定だ。
 供用開始まで1年を切り、大雑把な発着枠の運用方針も見えてきた。国際線は、昼間の時間帯が韓国、香港、台湾、中国といった比較的近距離のアジア路線に。これに対し、深夜早朝の時間帯は、ヨーロッパや北米といった長距離国際線に割り当てられる見通しだ。
 一方、国内線では新たに羽田に乗り入れる地方路線の誕生が期待されるとともに、既存の路線の運行頻度を上げて、利便性の向上を図る動きもある。
 D滑走路の供用開始に向け、新しい空港施設も、建設が急ピッチだ。モノレールなども乗り入れる新国際線ターミナルの工事が進行中であるとともに、現在、国内線で利用している第2旅客ターミナルの増築や大規模な立体駐車場の建設にも着手。

'10年で忘れてならないものに、ボーイングの次世代旅客機「787」の導入がある。787の初飛行の予定は大幅にずれ込んでいるが、ボーイングは'09 年末までに初飛行を行うとしている。初飛行に問題がなければ、787の1号機のカスタマーであるANAは、'10年度中の導入予定、という。これを皮切りに、世界の空は燃費の良好な次世代機に、順次切り変わっていく見通しだ。
 転換期を迎えているのは、航空機だけではない。'10年以降、新幹線も新たな開通や開業が相次ぐ。'10年末には、東北新幹線の八戸─新青森間が開通し、東北新幹線が全線開通する。また、'11年春には、九州新幹線鹿児島ルートが博多─新八代間で開通し、すでに開業している新八代─鹿児島中央間とつながり、こちらも全線が開通の運びとなる。
 新車両も投入される。JR東日本が'11年春に東北新幹線に導入する新型「はやて」(E5系)が、注目の的だ。トンネル突入時の大騒音を抑えるため、 15mというロングノーズを備えたこの車両は、'13年春に国内最高の時速320km運転を予定。東京─新青森間をこれまでより50分以上短縮する3時間5分で結ぶ。
 JR西日本も、山陽・九州新幹線直通車両として「さくら」(N700系7000番台)を導入。新大阪─鹿児島中央間がこれまでより50分以上短縮、約4時間になる。これ以降も新幹線の開通・開業が全国で続く見通しだ。ビジネスマンが出張で航空機を使うか、新幹線を使うか、悩みどころにもなりそうだ。

東京国際空港(羽田)におけるターミナルビルの建設・管理と、空港利用者に対するサービス提供を手がける日本空港ビルデング。2010年10月に予定される4本目のD滑走路の供用開始に向け、態勢固めを進める。同社執行役員である河合誠氏が青写真を語った。
「もとより羽田は、国内線の重要なハブでした。羽田が海外のハブ空港と決定的に違うのは、'10年10月の国際旅客定期便の就航で、国際と国内のネットワークを両輪で機能させていくことです」
 都心に近く、アクセス網も整っているのが、羽田の持ち味。
「私たちは空港ビル会社として羽田の機能性や合理性を追求していきます。加えて、ヒューマンなものやエモーショナルなもの、スピリチュアルなものを大事にしていきたい。それが空港の魅力にもつながると思うのです」
空港は非日常との結界
 現在、羽田では、国際旅客定期便の就航に伴い、新国際線ターミナルビルの建設が続いている。また、国内線が利用している第2旅客ターミナルビルの本館部分を約2倍にする増築工事も進行中だ。
「羽田は大きな転換期を迎えています。国内だけでなく、海外からの旅客もたくさん利用することになります。そうした人たちに対し、東京のホスピタリティや誇りを伝えていきたい」。機能が世界のトップであるのはもちろん、さらにプラスアルファを目指すという。
 河合氏は話す。「今、空港は搭乗手続きの簡素化が進み、間際でも乗ることができます。ただ、単なる通過点ではなく、羽田だったら1時間、2時間前に行って飛行機に乗りたい、あるいは羽田に着いたら、そこでクールダウンして自分の今日のまとめをしてから家路につく。自分の中に句読点を打てる環境演出やスペース作りを考えています」
 句読点を打てる空港とは――。
「空のロマンを感じてもらえるような演出を考えています。例えば、第2ターミナルの屋上は、夜になると浮かび上がる満点の星とエプロンの照明、建物の床が渾然一体になるよう、床にもLEDを敷き詰め、星空のステージのような演出をしていきます。女性を口説く時に空港というシチュエーションが効果的かどうかは別にして、大切な人と大切な時間を過ごせるスペースも作っていきたい」
 ビジネスマンが仕事をできるスペースも計画中。上司が羽田に着いた時、部下を羽田に呼んで会議ができるようなスペースという。
「羽田なら、ひと味違うアイデアが生まれる可能性があります」。

2009/12/19(土) 09:15 | URL | 記名なし #-[ 編集]
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■ 成田、同時離陸は可能 調査会社報告、発着増へ弾み 2009.11.17 日経

成田国際空港会社や国土交通省が検討を進めている成田空港の2本の滑走路から同時に離陸する「同時平行離陸方式」について、安全面の調査を委託されていた米調査会社が「技術的に可能」との調査結果を出したことが16日までにわかった。滑走路の運用効率の向上が可能になり、発着回数を年30万回に増やす構想が実現に近づきそうだ。空港会社は、国交省が認めれば、同方式の導入に向けて地元市町との協議に入る。

 成田空港は、平行するA滑走路(4000メートル)とB滑走路(2500メートル)から離陸する航空機に一定の時間差を設けている。空港会社の委託を受けた航空調査専門の米マイター社が同時平行離陸で機体接触などの危険性がないかを調べたところ、2本の滑走路間の距離が2.5キロと十分離れていることなどから「問題なし」との結論が出た。(09:26)


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■ 延伸された成田空港B滑走路、本格運用開始 2009.11.22 日経

 大型機が離着陸できるよう2500メートルに延伸された成田空港(千葉県成田市)のB滑走路が22日午前、供用を開始した。1番機となる日本航空のチャーター便(ボーイング747型)が午前7時ごろ、北海道・函館に向けて出発。滑走路をいっぱいに使って加速し、離陸した。

 出発に先立って成田国際空港会社の森中小三郎社長らが出発ゲートでテープカット。森中社長を含むほぼ満員の449人の乗客を乗せたジャンボ機は同社社員らに手を振って見送られ、駐機場を離れて滑走路へと向かう際には放水のアーチで祝福された。(10:33)



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■ 成田空港「年間発着30万回」 前原国交相、合意に期待 2009.11.21 日経

 前原誠司国土交通相は20日、千葉県成田市で成田国際空港の平行滑走路の2500メートル供用開始の記念式典に出席し、「(年間の)発着回数30万回が、一日も早く合意されることを期待している」と述べた。前原国交相は式典終了後、記者団に対し、「成田が国際拠点のお兄さんとして先導的な役割を果たし、羽田空港の活用も含めて航空需要に対応することが国策として必要」と語った。

 成田の年間発着回数は現在20万回だが、平行滑走路の2500メートル供用開始によって、22万回に高まる。成田の発着回数拡大を巡っては国や関係自治体、航空会社の協議が進んでいるが、前原国交相は早期の30万回への引き上げ合意を望む姿勢を示した。

 前原国交相はアジア諸国が飛躍的な経済成長をするにつれ、「日本との行き来はますます活発化する」と指摘。国際線の航空需要に対応するためには、「成田空港がさらなる業容拡大を実現していくことが不可欠」と主張した。(01:33)


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■ 【技術フロンティア】営業運転、時速320km:日経ビジネスオンライン 
新型新幹線「E5系」~東日本旅客鉄道(JR東日本) 江村英哲
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090317/189219/

東京~新青森間を約3時間で結ぶ新型の新幹線が2011年春に登場する。営業運転で最高時速320kmを達成し、世界最速の仏TGVと並ぶ。安全性や乗り心地にも配慮。新たな技術が数々導入された。

 新幹線とは時速200km以上の速度で走行する幹線鉄道のことを指す。1964年に時速210kmの営業速度で開通し、40年以上にわたって技術を熟成させてきた。97年には西日本旅客鉄道(JR西日本)が山陽新幹線で「500系」の運行を始め、時速300kmの営業速度を達成した。

 そして2011年の春、東日本旅客鉄道(JR東日本)は最高時速320kmの新型車両「E5系」の営業運転を始める。
時速360kmを目指したが

 運行するのは東北新幹線の区間だ。現在は青森県の八戸駅から新青森駅に至る延伸工事が行われており、2010年末には東京~新青森間をつなぐ大動脈が完成、新型新幹線がデビューする舞台が整う。当面は時速300kmで走行する予定だが、性能をフルに使えば、乗り継ぎも含めて現在4時間近くかかっている東京と新青森の間が3時間5分で結ばれる。

 E5系の車両は今年の夏に完成し、まずは仙台から北側で走行試験を行う。実は、JR東日本は2005年から新型車両の試験走行を行っていた。当初、目標とした営業運転の速度は時速360kmで、試験車両は「ファステック360」と呼ばれた。現在も大宮~八戸間を試験走行しており、最高速度は時速 400kmを超える。

ファステック360を実用化することで、フランスの高速鉄道TGVが営業運転で既に実現している時速320kmを超えることを期待されていた。

 しかし、JR東日本の出した回答は「営業運転で時速320km」だった。モーター性能を向上させ、車両を改良すれば高速化は可能だが、営業運転となれば車両の消耗や劣化や、橋梁や高架橋などインフラの補強も含めコストが増大する。「乗客のニーズと費用のバランスを考えて出した答えが時速320km だった」と鉄道事業本部車両技術センターの遠藤知幸課長は話す。

 同じく開発に携わった田島信一郎次長も「スポーツカーを開発するわけではない。お客様に安心・快適に移動してもらう技術を追求すべきだ」と言う。 JR東日本の技術陣が最も心配したのは安全性だった。2004年10月の新潟県中越地震が起きた時、同社の新幹線が脱線事故を起こした。幸い死傷者は出さなかったが、その記憶が技術者の脳裏に焼きついている。

緊急時にできるだけ早く止まること。それは、新型新幹線の開発で最優先された課題だった。

 速く走るほど、止まるまでの距離は延びる。時速275kmで営業運転している東北新幹線「はやて」は完全に停止するまでに約4kmが必要だ。同じ距離で止まるため、最高時速360kmのファステック360には、車体内部に収容してある「空気抵抗増加板」を猫の耳のように外部にせり出させて、制動力を増やす仕掛けがあった。

 しかし、この装置は営業面で問題があった。左右1対の“耳”を7カ所に取りつけるため、その収納スペースとして座席が7列も減ってしまうのだ。「10両編成の場合、5%ほど座席が減る計算になる」と田島次長は言う。そのため、この制動装置の採用は見送られることになった。

 代わりに導入されたのが、車輪とレールの間の摩擦力を高める技術だ。

鉄を素材とする車輪とレールは、転がり抵抗を減らすため鏡面のように磨かれている。急制動をかけて車輪が止まったとしても、氷の上を滑るように車両が進んでしまう恐れがあるのだ。

 そこで、急制動をかけた時に車輪とレールの間にセラミックの粉末を噴射して、摩擦力を増やすようにした。

 もともと急勾配の路線を走る列車用に開発された技術で、10年ほど前に実用化された。新幹線でも500系で先行して採用されている。「E5系では4カ所に設置した。実験を繰り返して適切な噴射の量やタイミングを割り出した」と田島次長は話す。

 ブレーキの部品も耐久性が高いものを新たに開発した。

 ブレーキは自動車などのディスクブレーキと同様、車輪に取りつけたディスクをブレーキパッドで挟み込む構造になっている。従来、新幹線のブレーキは、ディスクの外周側に力がかかり過ぎる傾向があった。摩擦熱が多い場所は摩耗も激しい。これが部品の寿命を縮める原因になっていた。

 そこで、ディスク全体に満遍なく摩擦力が起こるよう、ブレーキパッドの接触面を細かく分割して再配置した。ファステック360の試験走行では最高約620度まで上昇したディスクの温度を約500度までに抑えることができた。
パンタグラフを1本に

 路線周辺に暮らす住民に配慮して、騒音の軽減も図った。騒音は空気と車両がぶつかった時に生じるため、空気抵抗を低減した。

当初、先頭車両の形には2つの候補があった。1つが車両の先端が真っすぐ突き出た「アローライン」。そしてもう1つが、先端が低い位置にある「ストリームライン」である。後者は500系と似た形状をしている。JR東日本は2通りの試験車両を作って試験を繰り返し、結果としてアローラインを選択した。理由はトンネル通過時の音である。

 新幹線が高速でトンネルに進入すると、空気鉄砲のようにトンネル内の空気が急激に圧縮される。そして、圧縮された空気が出口で放出される時、ドーンという炸裂音を立てる。「トンネルドン」と呼ばれる現象だ。

 それを軽減するには、先頭車体の先端を細くして断面積を小さくし、そして徐々に幅を広げるデザインが有効だ。「営業運転の区間における試験では、アローラインの方が騒音が小さかった」と田島次長は説明する。

 風切り音の軽減も図った。風切り音は車体に出っ張りやへこみがある所で発生する。そこで、連結部分や車体下部など、これまでは覆っていなかった部分までアルミ製のカバーをつけた。

技術陣が最も頭を悩ませたのが、屋根のパンタグラフが起こす音だ。電気が流れている架線と、パンタグラフ側の接点である「摺り板」の摩擦音を完全になくすことはできない。そこで、数そのものを減らすことにした。

営業運転している「E2系」の「はやて」や「あさま」は8~10両編成で2本のパンタグラフを使っている。それを1本だけで十分な電力を得られるよう改良した。そのポイントは、架線と摺り板を常に密着させる技術である。

 架線は自重でややたわんでいる。車両も振動などで細かい上下動を繰り返している。在来線やこれまでの新幹線では、走行中、瞬間的にこの2つが離れることがあった。これが通電の効率を落とす大きな原因だった。

 パンタグラフのバネを強くして摺り板を架線に強く押しつければ、接触面は離れにくくなるが、摩擦音も大きくなってしまう。そこで、短い擦り板を縦に数枚並べて接触面を広げる構造にした。一つひとつの摺り板が架線のたわみや車両の振動に合わせて動くので、常にどれかが架線に接触している状態を保てる。

 乗り心地を向上させるための新しい技術も盛り込んだ。客室内の揺れの軽減である。

 車両の横揺れをセンサーで検知して、それを相殺する方向に客室を瞬間的に動かす。同様の仕組みは従来の新幹線でも採用されているが、力を加えるのに空気シリンダーを使っていた。空気が圧縮されてから力が伝わるため、制御が必要なタイミングからわずかに遅れる傾向があった。そこでE5系では電動アクチュエーターを採用して、より細かな動きを瞬時に伝えられるようにした。

 また、カーブを通過する時は曲がる方向に車体を傾け、遠心力による不快感を軽減する「空気バネ」も採用した。
スピードより安全性、快適性

 スピードの追求だけではなく、安全性や乗り心地も同時に高めている日本の新幹線技術は、海外でも高く評価されている。台湾では2007年から開通した高速鉄道に「700系」新幹線が採用された。中国の高速鉄道にもE2系の技術が導入されたほか、米国でも新幹線導入の話が進んでいる。

 昨秋、高度成長期に日本の大動脈の役割を果たした初代の新幹線「0系」が44年にわたる定期営業運転を終えた。この間、故障や不具合が原因となる死亡事故を1回も起こしていない。安全神話のバトンを受け継ぐE5系は、日本の鉄道技術の高さを証明する使命も背負っている。

 日経ビジネス 2009年3月16日号136ページより


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2009/12/19(土) 09:29 | URL | 記名なし #-[ 編集]
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■ E5系 国内最速 :  2009年12月16日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/domestic/railway/20091216-OYT8T00287.htm
 2011年春から東北新幹線に投入されるJR東日本の新型車両「E5系」の報道陣向け試乗会が15日、仙台―八戸駅間で行われた。試験運転ながら、国内最速となる時速320キロを記録した。

 東京と新青森(10年末開業予定)を最短3時間5分で結ぶ予定。現在、在来線も使って4時間かかっている東京―青森間が約1時間短縮できる。

 先端部が約15メートルもあるのが特徴だ。現行車両より約6メートル伸ばしたことで、トンネルに入った瞬間、押し出される空気で生じる騒音を抑えられる。


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■ 「E5系」試運転公開…岩手 「国内最速」320キロ計測
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/domestic/railway/20091216-OYT8T00291.htm

東北新幹線の新型車両「E5系」(量産先行車)の試験運転が15日、報道関係者に公開された。

 一関トンネル付近では、国内最速の営業運転となる時速320キロで駆け抜けた。E5系は2011年3月にデビューし、東京―新青森駅間を最短3時間5分で結び、盛岡から仙台や東京までの時間も大幅に短縮される。

 E5系の外観は、スピードアップと騒音低減のため、長い鼻を突き出したような先頭形状が特徴だ。上部が輝く緑色、腰回りが白に塗り分けられ、「はやて」と同じツツジ色の帯が入っている。乗り心地を良くするために動揺低減装置や車体傾斜装置を備え、カーブのスピードも向上させた。

 10両編成の座席定員は731人で、先頭車両は新たに設けられる「スーパーグリーン車」(18席)となるが、まだ車内設備が出来ておらず、この日はグリーン車(55席)と普通車(100席)が公開された。

 試験運転では最高時速の320キロを2回計測したが、揺れも少なく、最新の走行性能をアピール。座席もゆったりと配置され、普通席では、従来より前後の幅が6センチ広い上、3人がけの座席はシート幅を1~2・5センチ広げた。

 現在の東北新幹線「はやて」の最高時速は275キロ。新型車両は、東京―新青森間のうち、宇都宮―盛岡間で、東海道・山陽新幹線「のぞみ」と同じ300キロで運転を始め、13年3月に320キロへ上げる予定だ。

 E5系は今年6月から仙台―北上間で深夜に走行試験を開始。10月から日中走行に移り、今月から八戸まで走っている。

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2009/12/19(土) 09:35 | URL | 記名なし #-[ 編集]
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■ 伊丹空港11市協で初、池田市長が橋下知事の廃港案に賛同 2009.12.4 産経
 http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091204/lcl0912041249005-n1.htm 

大阪府の橋下徹知事が伊丹(大阪)空港を26年後に廃止し、跡地を新都市として有効活用する構想を表明したのを受け、池田市の倉田薫市長は4日、「知事の考えに乗るのも『あり』だ」と述べ、知事案に賛同する意向を示した。大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)に加盟する自治体のトップのうち、公式に知事案を肯定する発言をした首長は初めて。

 ■伊丹は26年間フルに稼いで関空を援助

 この日開かれた市議会の空港問題に関する特別委員会で質問に答えた。倉田市長はこれまで、伊丹から短距離国際便を飛ばし、得られた利益を関空の経営に回す考えを唱えている。

 倉田市長は特別委で、先月18日に橋下知事が公表した構想案の資料を市議らに配布。「廃港は最短でも26年先で、リニアの整備が前提になっている。それまでは伊丹をフル活用して関空を助ける、というのが知事案の趣旨だ」と説明した。そのうえで「今のままでは伊丹の機能がどんどん縮小される。“座して死を待つ”よりは、廃港を前提に地域活性化を図るべきだ」と強調した。

 さらに、「この期に及んで関西3空港懇談会が動くくらいなら、知事案に乗っかる方がよい。ここで伊丹について発信していかないと、1ローカル空港になる」と危機感を示した。

 伊丹空港をめぐっては昭和49年、当時の運輸相の諮問機関である航空審議会が出した答申で、関空の建設は伊丹の廃止が前提とされた。しかし、運輸省はその後、関空が開港した後も伊丹を存続させる協定を提示し、11市協は平成2年、協定書に調印した。

 このため、地元自治体には関空と伊丹がともに必要とされたために存続しているとの思いがあり、「約束を破って伊丹が存続している」という見方に反発する関係者も多い。



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■ 茨城空港、国内線ゼロのまま開港へ 2009年12月16日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091216-OYT1T00746.htm
茨城空港(茨城県小美玉市)が国内線の定期便就航が決まらないまま、来年3月11日の開港を迎える見通しとなった。

 国内の航空会社に路線就航を働きかけてきたが、経営環境や経済情勢の悪化を理由に断られ続けた。国土交通省は「開港時に国内線がない空港は聞いたことがない」としている。

 開港時の就航路線は現在、韓国アシアナ航空のソウル(仁川(インチョン))便(1日1往復)のみ。県幹部は読売新聞の取材に「路線の周知や航空券販売などを考慮して、路線の決定は開港3か月前がリミット」と述べ、開港時の国内線就航を断念したことを明らかにした。

 1999年の国の需要予測では、札幌、大阪、福岡、沖縄の国内4路線で年間約81万人を想定していたが、ソウル便だけでは搭乗率75%と想定しても7万7000人にとどまる。

 県は国交省に路線誘致交渉への協力を再三求めているが、国交省は「国が就航誘致をした例はない。茨城空港も地元が責任を持って誘致するという約束がある」との姿勢だ。ソウル便のほかは、台湾などへのチャーター便や、開港数か月後にアシアナの釜山便開設が決まっているだけだ。

 国営空港なので維持管理費は国が負担することになっているが、県の第3セクターが管理運営する空港ターミナルビルも、1日1往復では年間で最大1億円の赤字になるとされ、県は利用者から空港使用料を徴収することも検討している。

 ◆茨城空港=航空自衛隊百里基地と共用の国営空港。既存滑走路に並行して、同じ2700メートルの滑走路が新設された。本体事業費は約220億円で、茨城県の負担額は約73億円。


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2009/12/19(土) 10:50 | URL | 記名なし #-[ 編集]
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■ 【関西3空港 視界混沌】(上)補給金「凍結」で関空ピンチ ポイントは伊丹の存廃 2009.12.10 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091210/plc0912102158022-n1.htm
「一般会社なら倒産だ」

 「傷口にばんそうこうを張るぐらいではないか」

 11月16日、無駄な事業の仕分けを進める政府の行政刷新会議。国土交通省が来年度予算で要求した関西国際空港への補給金160億円をめぐり、仕分け人から容赦ない意見が相次いだ。当然、導き出された結論は「凍結」だった。

 政権交代後、初の予算編成を進める財務省の担当者は「事業仕分けの判断に沿うのが基本。(同様に当初凍結とされた)スパコンでは批判の声が噴出したが、関空補給金は聞かない」と冷ややかに語る。国交省航空局幹部は「財務省にお願いはしているが、反応は厳しい。補給金がつかないとなると、関空はかなり厳しくなるだろう」と話す。

 1兆円超の有利子負債を抱える関空は、割高な着陸料が響き、航空会社の撤退が続出。今年度上半期の乗り入れ便数は、前年同期の8割に落ち込んだ。

 関空の補給金について、国交省は来年度予算の概算要求で、従来の年90億円に70億円を上積みした。増額分は、着陸料引き下げの原資にする予定だった。

関空、大阪(伊丹)、神戸の3つの空港を抱える関西。補給金凍結の撤回には、3空港の役割分担の見直しや、関空の経営改善に向けた抜本策を地元から提案することが求められる。

 経済団体と関係自治体でつくる「関西3空港懇談会」は、関空会社が管理主体となることを基本に、3空港の運用面での一元管理を打ち出すべく事務レベルで協議に入った。懇談会座長の下妻博・関西経済連合会会長も「来年度予算の査定に間に合うよう、何らかの方向性を出す」と躍起だ。

 だが、伊丹廃港を持論とする大阪府の橋下徹知事は、伊丹の存廃を“棚上げ”にする一元管理案を「へぼい案」と批判。「地元で話し合っても、エゴを主張し合う場所にしかならない」と言い切る。

 別の国交省航空局幹部も「関西3空港の問題は、伊丹空港をどうするのかが一番のポイントで、一元管理は今語り合う議論ではない」と指摘する。

 8日の閣議後会見で前原誠司国交相は「地元で考えられている3空港の提言も十二分に拝聴させてもらいたい」と話したが、幹部は「(現状の一元管理案は)大臣もいい案だとは言っていない。あくまでポイントは伊丹をどうするか決めることだ」と話す。

    ●    ●

 次回懇談会が開催される今月14日。午前中には、国交省の成長戦略会議が開かれ、大阪府と兵庫県の幹部が出席する。大阪府は橋下知事自ら足を運ぶ予定で、「3空港問題ではなく、国としてみたときに関西にハブ空港が必要ということを言う」としている。

 同会議は来年6月に、今後の空港行政について一定の方向性を示す方針を示しており、伊丹空港の存廃に結論が出る可能性もある。会議への出席は、橋下知事にとって持論を展開する格好の舞台。対して、伊丹廃港論に強く反発する兵庫県側も、県幹部が出席して説明するとみられる。

 「兵庫と大阪は、伊丹の存廃で意見が正反対だが、伊丹問題を解決したいという思いは同じだろう」。国交省航空局幹部は、再び熱を帯び始めた関西3空港をめぐる地元の動きを踏まえてこう語った。「ようやく伊丹についての議論が始まった。そういう意味で本当のキックオフだ」

     ◇

 関西3空港を取り巻く環境が急激に慌ただしくなってきた。補給金「凍結」の可能性がある関空、存廃の議論が分かれる伊丹、日本航空の撤退が決まった神戸の経緯や現状を追う。




【関西3空港 視界混沌】(中)伊丹存続「苦渋の選択」  2009.12.11 産経

「伊丹を存続させるか、廃港させるのかという議論は、今に始まったことじゃない」。兵庫県伊丹市の職員として30年間近く大阪(伊丹)空港を見つめ続けてきた宮本孝次参与は、「伊丹廃港論」を声高に唱える大阪府の橋下徹知事を牽制(けんせい)する。

 伊丹空港が「大阪第2飛行場」として整備されたのは昭和14年。高度成長期に差し掛かる34年に大阪国際空港と改称し、39年にはジェット機が就航。騒音・振動問題も次第に深刻化し、地元住民による公害調停や訴訟へとつながっていく。

 宮本さんには忘れられない出来事がある。

 大阪万博の開催決定を受け、国は2本目滑走路の整備を模索した。37年4月、拡張を受け入れたい伊丹市議会に対し、反対派住民らがデモを起こした。

 隊列を作り、渦を巻くように行進する住民。またたく間に議場を占拠した。「議長は議場に入れず、逆にほとんどの議員は議場に缶詰め状態になった」と伝え聞いている。

 当時、就航していた大型ジャンボ機の騒音は117デシベル。電車が通るガード下の100デシベルをはるかに超えていた。騒音や振動は、航空需要の高まりとともに激化していった。



 騒音公害の第1次伊丹調停団の照屋成徳代表は、子供の授業参観で初めて学校に行ったとき、上空からの爆音に驚いた。「4回も5回も飛んできて、授業がまともにできなかった」

 その解決策として浮上したのが、関西新空港の建設だった。国の航空審議会で神戸沖や大阪・泉州沖などさまざまな案が検討された末、昭和49年8月、審議会は新空港の位置と規模について答申。泉州沖が最適と打ち出すとともに、「関西国際空港は、大阪国際空港の廃止を前提として…」と、はっきり「廃止」の文字が記された。

 だが、その後も伊丹空港は存在し続ける。答申から16年後の平成2年12月、地元11市でつくる「大阪国際空港騒音対策協議会」(11市協)は、運輸省が提示した、関空開港後も存続させることを明記した協定書に調印した。

 伊丹存続をめぐり、運輸省側には伸びゆく関西の航空需要を新空港だけではまかないきれないという危惧があり、地元自治体には空港がなくなることで、街が活力を失うのではないかという危機感があった。

長年にわたり騒音に悩まされ、昭和56年には伊丹を事実上「欠陥空港」とする最高裁判決まで勝ち取った地元住民にとって、存続はまさに苦渋の選択だった。

 国は、地元住民に対し、環境対策事業を続けた。騒音対策として防音工事を促し、各家庭にエアコンや防音サッシを配備。これまでに投じられた伊丹周辺への環境対策費は、総額約6700億円にのぼる。



 平成2年当時、池田市議会議長だった同市の倉田薫市長は「関空の建設が始まり、伊丹がなくなったら困ると思い始め、何とか一部でも残せないかという話になった。だが、関空シフトが進み、ローカル空港への道をたどった」と悔やむ。

 倉田市長には、伊丹の機能が縮小に向かい、やがて街が廃れることへの恐れがある。「“座して死を待つ”より、廃港を前提に地域活性化をはかるべき」という考えだ。

 だが、地元の首長が「廃港」を口にすることは、周辺自治体にはなかなか理解されない。半ばあきらめかけていたとき、橋下知事が26年後の「伊丹廃港」と跡地を有効活用する構想を打ち出し、再び伊丹の存廃が表舞台に引き上げられた。

 倉田市長はいう。「あのやんちゃ坊主が、大胆で奇抜な提案をしてくれた。これやったら乗っかるのもありだ」




■ 【関西3空港 視界混沌】(下)神戸空港「痛恨の判断ミス」 2009.12.12 産経

 関西国際空港の経営を支援する平成22年度の補給金について、財務相は、国土交通省の概算要求額(160億円)の半額以下となる75億円とする方針を固めた。関空側が見込んだ着陸料引き下げの原資はおろか、例年の水準(90億円)をも下回る額。しかも大阪(伊丹)、神戸を含む関西3空港の役割分担が明確化するまで予算執行は留保されるともいい、地元や国交省は大きな重荷を背負った。

 14日に開かれる地元の関西3空港懇談会では、地元の総意として3空港の一元管理を打ち出す方向だが、自治体間でもさまざまな思惑が交錯する中、将来の方向性を含めたビジョンをまとめるのは容易ではない。

 「伊丹廃止の議論から逃げてはいけない」

 「なぜ(伊丹を)やめなきゃいけないのか。関空をやめたっていい」「伊丹廃港前提の話はナンセンス」

 「住宅密集地に空港があることがナンセンス」

 「伊丹廃止を前提と言われている限り、われわれは乗れない」

 大阪府の橋下徹知事が「伊丹廃港」を打ち出して以降、橋下知事と、反発する兵庫県の井戸敏三知事との主な発言。両者の主張は平行線をたどっている。そのこじれの大本には、3空港で最も新しい、神戸をめぐる歴史的経緯が横たわる。

 「そもそも神戸が空港をけったから、こんなことになったんだ」。神戸のある財界関係者は、自嘲(じちじちょう)気味に振り返る。

 伊丹の騒音問題が深刻化し、関西新空港の建設が模索されていた昭和46年、神戸市は、海上新空港建設の試案をまとめた。陣頭指揮をしたのが、当時の宮崎辰雄市長(故人)だった。

 だが、宮崎氏は48年、一転して神戸沖空港の建設反対を宣言する。同年に再選を目指す市長選があり、重要な支持基盤の旧社会党を含め、市議会が反対を決議していた。かくして49年、新空港は大阪・泉州沖に建設する方向性が決まった。

 ところが、神戸市は再度空港建設に意欲を燃やす。57年、宮崎氏は空港計画のたたき台となる新試案を発表。その後国への陳情を繰り返し、平成3年の第6次空港整備5カ年計画で、神戸空港は「予定事業」に組み入れられ、事実上のゴーサインを得た。一度“死んだ”はずの神戸沖空港が、再び息を吹き返したのだ。

 もし、宮崎氏が建設反対を唱えなければ、関西空港は神戸沖にあったかもしれない。さきの財界関係者は「今となっては、あのときの市長の判断が誤りだったと言わざるを得ない。痛恨の判断ミスだ」と悔やむ。

18年2月に開港した神戸空港は、5年目の22年、試練を迎える。着陸料収入の約4割を占める日本航空が5月末の全面撤退を表明。利用者は20年度で前年度比13%減の約258万人と伸び悩んでおり、経営にさらに大きな痛手をこうむる。

 関空からわずか約25キロ。両空港間は、1日16往復、所要時間約30分の高速船で結ばれている。

 欧州旅行へ向かう兵庫県三木市の夫妻。家族に神戸空港まで車で送ってもらい、関空まで乗船した。「早くて私たちには便利な船です。帰国後も利用しようかな」と笑顔をみせた。

 橋下知事が11月に打ち出した3空港にかかわるビジョンでは、「関西として『2つの海上空港』に『選択と集中』」という記述もみえる。距離的な近さから、仮に伊丹がなくなり、関空が国内・国際一体のハブ空港に成長した場合、神戸が関空国内線の補完的役割を果たし得るという論理も成り立たなくはない。

 前原誠司国交相は13日に関空を視察。14日には国交省の成長戦略会議に橋下知事らが出席して意見を述べ、その後3空港懇談会が開かれる。一気に熱を帯びた問題に、解決の糸口は見つかるのだろうか。



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■ 和歌山知事「伊丹強化って『どうよ?』」 関空の建設的背景強調 2009.12.9 産経

 和歌山県の仁坂吉伸知事は8日、関西3空港懇談会(14日開催)を前に、「県は関空の国際ハブ空港化を主張していく」と訴え、3空港のうち関西国際空港を最優先する考えを示した。伊丹空港(大阪空港)については「廃港が目的ではない」としながらも「伊丹廃港が前提に関空ができたという過去を忘れたかのような施策には『どうよ?』という気持ち」と述べた。県議会一般質問で、関空への補給金が行政刷新会議の事業仕分けにより「凍結」されたことなどについて答弁した。

 3空港がある状態について「議論の必要性は感じている」としたうえで「関空の機能強化を図り、国際ハブ空港にすることが、和歌山だけではなく関西全体の発展につながる」と、関空の活性化を最優先する方針を示した。伊丹については「関空活性化にはいろんな障害を除かないとならないが、伊丹を廃港しなければ(障害が)除けない、ということはないかもしれない」と、伊丹存廃について明確な結論は示さなかった。

 一方で「伊丹周辺の環境問題から、廃港を前提に関西空港が建設されたという経緯は大変大事なこと。それを忘れたかのように、伊丹の機能強化を唱え、またそれにくみして国の政策が行われてきたことにも、正直『どうよ?』という気持ち」と現状を批判した。

 関西3空港については、同懇談会事務局が3つの空港を一元管理する案を出しているが、大阪府の橋下徹知事は将来的な伊丹廃港を目的とした一元化を主張。兵庫県の井戸敏三知事は伊丹存続を求めており、管理主体が関空会社である点に難色を示している。



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■ 前原国交相「関西の拠点は関空。伊丹廃港の考えなし」 2009.12.8 産経

 前原誠司国土交通相は8日の閣議後会見で、関西国際、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港問題に関連して「将来的な関西の拠点空港は関空だ」と述べ、国際空港である関空を中心に、関西地域における競争力を高める考えを示した。

 伊丹については「国際便を取り扱うつもりはないが、きわめて需要の高い空港で廃止する考えはない」と指摘。「関空と伊丹のあり方をしっかりと考えていく」と語り、実質的に国が管理する関空と伊丹のあり方を中心に議論していく考えを示唆した。神戸については「神戸は地方空港なので除外して考えたい」とした。



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■ 橋下知事「懇談会は地域エゴ。意味はない」 関西3空港懇談会を前に 2009.12.4 産経

 関西国際空港、大阪(伊丹)空港、神戸空港の関西3空港をめぐる問題で、大阪府の橋下徹知事は4日、関係自治体や経済団体などが14日に開く関西3空港懇談会について「地元で話し合ってもエゴを主張し合う場所にしかならない。懇談会の議論に意味はない」と発言し、国への要望活動を重視する意向を示した。

 懇談会では、3空港で滑走路の運用などを一元管理する方向で、事務レベル合意はしているものの、参加者の意向に温度差が目立つ。橋下知事は伊丹廃港の前提を主張している。

 この日は、一元管理案を「へぼい案」と指摘したうえで、「地元自治体の意見を集めて空港戦略を決めるのには、限界がある。国主導でする方が動くので、今後は民主党の国会議員に話をするなどしたい」と述べた。



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■ 橋下知事激怒「神戸は関西全体を考えないとダメ」 市室長から抗議電話され 2009.12.4 産経

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、大阪府の橋下徹知事が神戸空港の活用の可能性についてふれたことに対し、神戸市の空港事業室長から知事あてに抗議電話があったことが4日、わかった。橋下知事は「市長からの抗議なら分かるが公務員が政治家に厳重抗議するのはおかしい」と怒りをあらわにした。

 府空港戦略室によると、抗議電話があったのは2日。「他の自治体が管理する空港について基地の移転先として例示した知事の発言はもってのほか、厳重に抗議する」という内容で、経緯が知事に報告された。

 普天間問題について橋下知事は、政府からの要請があれば、関西でも受け入れを議論すると発言。関空の軍民共用化や神戸空港の活用などについて言及していた。

 橋下知事はこの日、「神戸市役所は税金でつくった空港なのに、自分たちの空港と思っている。口を出すなというなら、関西3空港をめぐる問題でも、神戸空港を除いたらいい。神戸市は、もうちょっと関西全体のことを考えないと本当にダメ」と持論を展開した。



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■ 橋下知事、関空を軍民共用化?「普天間の受け入れも検討…」 2009.11.30 産経

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、大阪府の橋下徹知事は30日、関西国際空港への移設について、「あくまで個人的な見解」と断った上で、「国から正式な話があれば(議論を)受け入れる方向で考えたい」と述べた。日米同盟に多大な影響を与える普天間基地問題がクローズアップされる中、関空移設も視野に検討する姿勢を示した橋下発言は各方面に波紋を広げそうだ。

 ■「北海道・本州・四国・九州は、沖縄に配慮を」

 橋下知事は、多くの犠牲者が出た沖縄の地上戦にも触れ、「沖縄には多大な負担をかけた。本州、四国、九州、北海道の人は十分配慮しないといけない」と強調し、「日米安保に影響することまでは自治体の長としてはいえないが、国から提案があれば検討しないとはいえない」と話した。現時点では、国からの正式な要請はないという。

 また、関空の軍民共用化や神戸空港の活用の可能性についても検討事項に挙げ、「沖縄の基地負担の軽減につながるのであれば、関西全体で議論をしたい」とし、「国は沖縄の振興策をきちんと考えるべきだ」と述べた。



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■ 橋下知事が伊丹空港で大胆プラン 23年関空と統合、47年廃港 2009.11.18 産経

 関西国際空港のハブ(拠点)化を目指す大阪府の橋下徹知事は18日、関西3空港についての自らの将来計画を明らかにした。2年後の平成23年をめどに関空と伊丹(大阪)を経営統合し、47年に伊丹を廃港にするという行程まで盛り込んだ大胆な内容で、同日開かれた北摂市長会で提示した。伊丹空港の地元からは反発も予想されるほか、国土交通省など、関係機関にも波紋が広がりそうだ。

 計画書では、成田や羽田空港の需要予測も分析したうえで、関空の優れた空港機能を強調。関西3空港を「選択と集中」の考え方で関空と神戸空港に集約するとしている。23年には関空と伊丹の経営を一体化し、伊丹の収益を赤字に苦しむ関空に投入し財務構造を改革するという。

 また、47年には関空と大阪市中心部を7分で結ぶ「関空リニア」を整備。同時に伊丹を廃港にし、跡地の売却益をリニア整備にあてる想定で、伊丹跡地は英語や減税の特区制度を活用した国際都市にするという。

 計画書には「大胆な発想の転換なくしては実現できないものも多い」と付記。「地域主権に向けたたたき台にしたい」とする注釈もつけている。

 この日、橋下知事は、家族の新型インフルエンザ感染で公務を休んでおり、木村慎作副知事が伊丹空港周辺などの7市が集まる北摂市長会に代理出席し、計画を明らかにした。北摂市長会会長の浅利敬一郎・豊中市長は「兵庫県側の首長も含めた大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)としての対応も必要。まずは橋下知事に説明を求めたい」と戸惑いを見せていた。




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■ 【橋下日記】(6日)関西3空港一元管理「まやかし以外のなにものでもない」 2009.12.6 19:14 産経

 午後1時40分 近鉄花園ラグビー場(東大阪市)で、「府みどりの基金」への募金を呼びかける。ピッチにも上がり、「お金をちょっとだけ入れてもらえますか」。

 3時55分 試合観戦後、報道陣の取材に応じる。関西3空港懇談会がまとめた関空会社を軸にした一元管理案に対し、「まやかし以外のなにものでもない。現状維持でやっていくというだけ」。



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■ 関西3空港問題、関空・伊丹一元管理で政府が法改正へ 2009.12.11 産経

関西国際、大阪(伊丹)、神戸の3空港問題で、政府が関空と伊丹の2空港を一元管理するため、関西国際空港株式会社法(関空会社法)と空港法の改正を検討していることが10日、わかった。早ければ来年1月の通常国会へ改正案を提出する。神戸市が管理する神戸空港は別の枠組みで議論する方向。政府の事業仕分けで「凍結」と判断された関空の補給金(160億円)を確保するため、管理主体が異なる関空と伊丹の管理を一体化し、効率を高める必要があると判断した。

 関空は民間会社、伊丹は国、神戸が神戸市と、3空港は管理主体がそれぞれ異なるため、一元管理には関連する法改正が必要。国土交通省は、条例改正も必要になる神戸を後回しにし、まず関空と伊丹の2空港の一元管理から始める構想を固めている。

 2空港の管理主体は関空会社とし、伊丹の管理を同社に委託する方式を想定。地元での合意を前提に、関空会社法で定められた関空会社の事業範囲を伊丹に広げるための改正を検討している。

また、空港法で、関空が法人管理空港、伊丹が国管理空港と規定されているため、同法の条文変更なども行う。国交省は今後、早期の法案提出に向けて法務省や財務省と調整する。

 2空港の一元管理が実現すれば、関空会社がそれぞれの空港の着陸料を設定し、路線配分にも柔軟性を持たせることが可能。また、現在は需要の大きい伊丹空港の収益を特別会計として他空港の整備などに充てているが、関空会社へも配分が可能になる。

 事業仕分けでは来年度の関空への補給金は3空港の役割分担が明確になるまで「凍結」と判断された。関西の財界と自治体で3空港問題を話し合う「関西3空港懇談会」(座長=下妻博・関西経済連合会会長)は14日の次回会合で、3空港の一元管理に合意する方向で調整を進めている。

 国交省は法改正を進めることで「地元合意」としての一元管理を後押しし、抜本的な改善策を前進させる姿勢を示し、財務省に補給金の予算化を働きかける。



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■ 「昼の羽田欧米便」に成田空港関係者が憤り 2009.12.8 産経

 前原誠司国土交通相が8日、羽田空港の欧米便就航をめぐり、既定路線の深夜早朝だけでなく昼間に発着する路線も開設する意向を表明したことで、前原氏への風当たりが強まっている。

 実現すれば利便性が大幅に向上するのは確実だが、羽田に首都圏の航空旅客を奪われかねない成田空港の地元自治体は「地盤沈下」を懸念。調整を先送りして積極発言を続ける前原氏の姿勢を問題視する声も上がった。

 成田空港の地元・千葉県芝山町の石橋健久環境空港対策課長は8日、「成田と羽田のすみ分けについて具体策が示されていない上、長距離便まで飛ばす構想を出すのは困る」と語り、相対的に成田空港の地位が低下しかねないと懸念。千葉県空港地域振興課は「地元と協議してから発言すべきではないか」と憤りを隠していない。



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■ 前原国交相「伊丹廃港せず、神戸除外」 橋下関空リニア構想に疑問符 2009.12.8 産経

 前原誠司国土交通相は8日の閣議後会見で、大阪府の橋下徹知事が伊丹空港廃止による関西国際空港の利用促進を主張していることに対し「現時点で伊丹は極めて重要度の高い空港。廃止するということは考えてない」と述べた。また、3空港の将来像について「神戸空港は地方空港なので除外して考える。関空と伊丹をどうすべきかで物事を考えたい」とした。

 関空と伊丹の関係については「関西の国際便の窓口は関空。伊丹で国際便を取り扱うつもりはなく、関西の拠点空港は当然、関空になる」としたうえで、14日に控えた3空港懇談会については「地元の提言も十二分に拝聴させてもらいたい」と語った。

 一方、橋下知事が提唱する大阪都心部と関空を結ぶリニア構想については「試算金額が安く、本当にできるのかなとも思うが、府民に選ばれた知事が言っていることでもあるので、ひとつの案として拝聴した」と述べた。



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■ 前原国交相「関西の拠点は関空。伊丹廃港の考えなし」 2009.12.11 産経

 前原誠司国土交通相は8日の閣議後会見で、関西国際、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港問題に関連して「将来的な関西の拠点空港は関空だ」と述べ、国際空港である関空を中心に、関西地域における競争力を高める考えを示した。

 伊丹については「国際便を取り扱うつもりはないが、きわめて需要の高い空港で廃止する考えはない」と指摘。「関空と伊丹のあり方をしっかりと考えていく」と語り、実質的に国が管理する関空と伊丹のあり方を中心に議論していく考えを示唆した。神戸については「神戸は地方空港なので除外して考えたい」とした。





2009/12/19(土) 11:33 | URL | 記名なし #-[ 編集]
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