◆ クジラ・イルカ・マグロ、シーシェパード、捕鯨

■ シャチの「ナミ」、胃から80キロの石    2011年2月1日 読売
■ 反捕鯨船長有罪 悪質な妨害活動が指弾された(7月8日付・読売社説)
■ 「水と油」反捕鯨国との溝深く IWC総会閉幕  2010.6.26 産経

■ 日本たたきでない…「ザ・コーヴ」出演者が訴え  2010年6月8日1 読売
■ ニュージーランドでトップ級で伝えられたベスーン裁判  2010.6.6 産経
■ 「ザ・コーヴ」新たに2館上映中止、街宣予告で    2010年6月4日 読売
■ イルカ漁映画に抗議電話殺到、渋谷の上映中止   2010年6月4日 読売


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■ 「捕鯨の町」太地町住民、毛髪水銀が全国平均の4倍 2010.5.10 朝日
■ クジラの街・太地町住民の毛髪から高濃度水銀   2010.5.10 読売
■ クジラの町 住民の毛髪に水銀           2010.5.9 NHK
■ 「クジラを食べるな」とDNA鑑定まで駆使!   2010.5.4 産経
■ クロマグロ騒動の問題点は… 元凶は日本人の異常な食欲  2010.5.2 産経
■ マゴンドウクジラ初水揚げ 和歌山          2010.5.3 産経

■ シー・シェパード上映「ザ・コーヴ」引き裂く日豪の絆 2010.4.1 読売
   http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100401-OYT1T00194.htm?from=main4



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■ シャチの「ナミ」、胃から80キロの石    2011年2月1日 読売

名古屋港水族館は1日、先月14日に死んだシャチの「ナミ」(雌、推定28歳)の死因について、石をのみ込んだことによる臓器の機能低下や肺炎などが複合したものだったと発表した。

 解剖検査の結果、ナミの胃からは約80キロの石が出てきたという。

 発表によると、三つある胃の中から計500個の石が見つかり、胃潰瘍や脾臓(ひぞう)からの出血が確認されたという。石は大きなもので2キロあった。肺からは多数の細菌が見つかり、慢性的な肺炎を発症していた可能性が高く、心機能も低下していた。

 ナミは昨年6月から同館のプールで飼育されていたが、プールには石がないことから、同館では「捕獲前か、以前に飼育されていた和歌山県の博物館で誤飲した可能性がある」としている。

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ナミの胃から見つかった石(1日午後、名古屋港水族館で)=福島春菜撮影





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■ 反捕鯨船長有罪 悪質な妨害活動が指弾された(2010.7月8日付・読売社説)

調査捕鯨船への海賊まがいの妨害活動を指弾する有罪判決である。

 東京地裁が、傷害、艦船侵入などの罪に問われた反捕鯨団体「シー・シェパード」の元船長ピーター・ベスーン被告に懲役2年、執行猶予5年を言い渡した。

 ベスーン被告は2月、南極海で調査捕鯨をしていた日本の船団の監視船に向け、ボートから酪酸入りのガラス瓶を発射して破裂させた。監視船の乗組員はこの液体を顔に浴び、やけどを負った。

 その数日後には、監視船の侵入防止用の網をナイフで切って船内に侵入した。

 判決はこうした事実を認定し、「被告の行動は、主義主張のためには乗組員に危害を加えてもかまわないという独善的、確信犯的なもの」と強く非難した。

 自分たちの主張を押し通そうとして、「暴力的手段を用いることは決して許されない」。判決のこの指摘はまったくその通りだ。

 まして、調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に基づいた正当な捕獲活動だ。それに対し、悪質で危険な妨害を繰り返すシー・シェパードは厳しく罰せられるべきである。

 調査捕鯨を巡り、シー・シェパードの関係者が日本で裁かれたのは初めてだ。海上保安庁は、ポール・ワトソン代表についても、ベスーン被告に妨害活動を指示したとして国際手配している。

 今後も、厳しい姿勢で違法行為に対処していくことが肝要だ。

 シー・シェパードの妨害活動に対しては、国際捕鯨委員会(IWC)も全会一致で非難決議を採択している。

 しかし、IWC内で調査捕鯨を巡る捕鯨国と反捕鯨国の対立は解消せず、反捕鯨国がシー・シェパードの活動を事実上、放置していることが、結果として妨害活動を助長しているといえよう。

 シー・シェパードの抗議船の出撃拠点となっているのは、反捕鯨の最強硬派であるオーストラリアだ。豪政府は、妨害活動を積極的に取り締まろうという姿勢を示していない。

 シー・シェパードの活動を封じ込めるためには、豪政府が寄港制限などの措置を実施することが不可欠だ。日本政府は今後も豪政府に対し、強く協力を働きかけていかねばならない。

 豪州のラッド前首相は、反捕鯨色を打ち出すことで支持率の回復を狙った。6月に発足したギラード新政権は、政治的な思惑に左右されず、悪質な妨害活動には毅然(きぜん)とした対応を取るべきだ。














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■ 「水と油」反捕鯨国との溝深く IWC総会閉幕  2010.6.26 産経

 25日閉幕した国際捕鯨委員会(IWC)年次総会では、捕鯨論議が先送りされた。長年続く捕鯨国と反捕鯨国の対立に、議長が提案した“休戦協定案”は決裂。なぜ、溝は埋まらないのか。(高橋裕子)

 「捕鯨国と反捕鯨国は本質的には水と油。合意は難しく、何とも思わない」

 祖父の代から房総半島沖でクジラ漁を営む外房捕鯨(千葉県南房総市)の社長、庄司義則さん(49)は決裂にも冷静だ。

 「捕鯨は漁業であり、当たり前のことをしているだけ。かつては乱獲していたのに今はかたくなに反対する、反捕鯨国の尊大さにはあきれる」。庄司さんはそう切って捨てた。

 今回の議長案は日本に沿岸での捕鯨枠を認める一方、南極海での捕獲枠を段階的に減らすもの。日本は理解を示したが、豪州などの反捕鯨国は南極海での捕鯨全廃を主張した。

 南極海では鯨類資源が豊富なことがこれまでの調査で分かっている。しかし、日本がこうした「科学に基づく議論と情報の尊重」を訴えても、豪州などの反捕鯨国は「クジラを殺すべきではない」と繰り返すばかりだった。

 農林水産省幹部は「資源量のことは豪州も分かっているから触れない。自分の庭だと思っている南極海に入られたくないだけ」と話す。日本は今後も南極海での調査捕鯨を続ける方針だ。

 IWCなどの交渉にかかわった農水省OBで政策研究大学院大学の小松正之教授は「将来の食糧不足が懸念される中、日本の南極海調査は国際的にも重要性は増している。今後も日本は削減案に乗らず、調査結果をコツコツと出し続けることだ」と話す。

     ◇

【鯨肉消費 馬肉の3分の1】日本の戦後の食糧難を助けた鯨肉だが、商業捕鯨の撤退後は調査捕鯨で捕ったものが調査後に流通するなど、わずかな量になった。農水省によると、現在の国内消費量は年間4千~5千トン馬肉の3分の1、カズノコよりも少ない。農水省は「量が少ないから食文化でないとはいえない。食べたい、捕りたいという人がいる以上、農水省は環境整備に努める」としている。










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■ 日本たたきでない…「ザ・コーヴ」出演者が訴え  2010年6月8日1 読売

和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りした米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」に、案内役として出演している米国人保護活動家のリチャード・オバリー氏(70)が8日、来日した。

成田空港で取材に応じたオバリー氏は、東京や大阪の映画館が相次いで上映中止を決めたことについて、「この映画は決して日本バッシングではない。日本の多くの人に見てほしい。劇場経営者には上映をお願いしたい」と訴えた。

配給する映画会社アンプラグドによると、オバリー氏は、1か月ほど前から映画宣伝のために来日することが決まっていた。しかし、上映を見送る映画館が相次いでいることから、急きょ、アピールすることにした。今後は東京都内で開かれる上映会などに参加する。






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■ ニュージーランドでトップ級で伝えられたベスーン裁判  2010.6.6 産経

 環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード」(SS)抗議船元船長、ピーター・ジェームス・ベスーン被告(45)の公判の模様は、ベスーン被告の祖国、ニュージーランドでも手厚く報道された。同国の有力紙、ニュージーランド・ヘラルド紙は産経新聞の法廷LIVEから、法廷でのベスーン被告の証言を引用。ベスーン被告が、日本の乗組員は「嘘(うそ)八百ばかり述べている」と接見した記者に語った声も紹介された。(佐々木正明)

 東京地裁でのベスーン被告の裁判は先月27日、28日、31日と立て続けに行われたが、ニュージーランドのニュース番組では連日、トップ級の扱いとなった。

 初公判の27日。地裁前で「エコテロリスト」「ベスーン被告に実刑を」などとアピールした抗議団体のデモの光景はいずれのニュース番組でも報じられた。調査捕鯨妨害事件にからみ、日本社会がSSメンバーに対して怒りを感じている象徴として取り上げられた。

 TVNZのニュースでは、抗議団体の男性が「ピーター・ベスーン(被告)は普通の犯罪者ではない。彼を釈放することは、狂犬病の犬を野に放つことと一緒だ」などとインタビューに答えたコメントが紹介された。

 ベスーン被告の家族もニュース番組に何度も登場した。妻、シャリーンさんは無収入の夫の代わりに、15歳と13歳の2人の娘を抱えながら、家計を維持するのは大変だと訴えた。そして、「もし、来月、長期刑の判決が言い渡されたら、娘2人をつれて日本にいる夫に会いに行く」と答えた。


一方、ニュージーランド・ヘラルド紙は28日付の記事で、日本の司法制度を詳しく紹介。拘置所での被告の生活は事細やかに管理され、欧米諸国に比べると厳しく、「悪名高い」などとも伝えた。

 ベスーン被告は産経新聞の取材に対し、「できれば長く勾留(こうりゅう)されたくない。早く家族の元へ帰りたい」などと語っていた。しかし、SSが本拠地の米国から派遣した弁護士、ダン・ハリス氏は同紙のインタビューに対し、「彼は進んでリスクを受け入れようとしている。リスクとは、日本で投獄されることだ」などとコメント。ベスーン被告の考え方と大きな開きがあることを浮き彫りにさせた。

 ベスーン被告への尋問が行われた31日の公判。ニュージーランド・ヘラルド紙は、産経新聞の社会部記者たちが伝える法廷LIVEの記事を引用し、事細やかにベスーン被告の証言や公判中の様子を再現した。

 「産経新聞は、ベスーン被告が黒いスーツに白シャツを着用し、緊張感で顔が紅潮していたと報じた」

 注目度の高いベスーン被告の裁判はこうして、日本のメディアの報道内容で補われた。

 また、同紙はこのニュースを見聞きしたブロガーの声も記事に交えた。記事中には2つの意見が紹介されたが、双方ともに、SSやベスーン被告への批判の声だった。

 「私は右よりのナショナリストでもないし、この活動家(ベスーン被告)に政治目的のための反捕鯨や反日本の烙印(らくいん)を押すこともしない。ただ単に、他人を傷つけるような違法で危険な行為をする人物に同調できないだけだ。彼らはテロリストであり、とがめを受けるべきだ」

 「どんな小学生でも、液体の入った瓶を投げつけることは危険であることを理解している」

 31日の公判では、SSの旗を持ったニュージーランド人の男性2人が地裁前で「ベスーンを釈放せよ」とがなり立て、抗議活動を行った。結果、日本の抗議団体との小競り合いが起き、警備中の警察官に2人が安全な場所まで連行される事態になったが、ニュージーランドのテレビはこの様子も詳細に伝えた。

 また、同国テレビ局「3news」のメリッサ・ディヴィス記者は東京拘置所を訪れて、ベスーン被告に接見。被告は、公判に出廷した日本側の証人は「嘘八百ばかり述べている」と語ったという。記者はそのことで、ベスーン氏が「かなり落胆していた」と伝えた。

政治 捕鯨 シーシェパード ベスーン被告 asi1006061900001-n1_convert_20100606231110 ベスーン被告 asi1006061900001-p2_convert_20100606231356 ベスーン被告 asi1006061900001-p3_convert_20100606231412 
ベスーン被告
ピーター・ベスーン被告の初公判が開かれる東京地裁前で、
反捕鯨団体「シー・シェパード」の活動などに抗議する人たち=5月27日午前

東京海上保安部による第2昭南丸の実況見分に立ち会うピーター・ベスーン被告(左下)
=3月、横浜港で共同通信社ヘリから










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■ 「ザ・コーヴ」新たに2館上映中止、街宣予告で 2010年6月4日 読売

和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りした米アカデミー賞受賞作の米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」をめぐり、新たに東京と大阪の二つの映画館が4日、上映中止を決定した。

 中止を決めたのは、シネマート六本木(東京都港区)とシネマート心斎橋(大阪市)。2館とも映画配給会社エスピーオーが運営する映画館で、同社は中止の理由を「公開が近づくにつれ、抗議電話や街宣活動の予告を受けるようになった」としている。

 「ザ・コーヴ」を配給する映画会社アンプラグドによると、これまでに中止を決めた3館を除く全国の23館も対応を協議中という。




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■ イルカ漁映画に抗議電話殺到、渋谷の上映中止 2010年6月4日 読売

和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りしたアカデミー賞受賞作の米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」の上映に対し、東京・渋谷の「シアターN渋谷」に抗議の電話が殺到し、同館が上映中止を決めたことが、3日分かった。

 映画配給会社アンプラグドによると、同作品は今月26日から東京2か所の劇場で上映される予定だったが、両映画館に抗議の電話が相次ぎ、そのうちシアターNが、配給会社に上映を取りやめたいと申し出た。

 同作は昨年10月の東京国際映画祭での上映後、太地町の漁業関係者から、漁民らの肖像権を侵害し、内容にも事実誤認があるとして抗議されていた。アンプラグドは「中止は残念。作品は決して反日映画ではないので、上映できるよう努力していきたい」としている。





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■ 「捕鯨の町」太地町住民、毛髪水銀が全国平均の4倍 2010.5.10 朝日

「捕鯨の町」として知られる和歌山県太地町の住民約1千人について、環境省国立水俣病総合研究センターが調査した結果、毛髪の水銀濃度が全国平均の約4倍に当たることがわかった。同センターが9日、発表した。うち43人が世界保健機関(WHO)の安全基準を超えた。鯨肉を食べる習慣との関連が示唆されたという。水銀中毒症状など健康被害は認められなかったが、同センターの岡本浩二所長は「高濃度の人もいるので調査は続ける」として、研究班の設置を検討している。

調査は同センターが太地町の要請を受け、2009年6~8月と10年2月に実施し、住民3526人のうち協力の得られた1137人について測定した。

その結果、毛髪水銀濃度は平均8.26ppm(ppmは100万分の1)で、同センターが調査した全国14地域の平均2.12ppmの3.9倍だった。男性は11.0ppm、女性は6.63ppm。WHOが神経障害などを発症しかねない基準とする50ppmを超えたのは43人で、最も高かったのは70代男性の139ppm。

水銀濃度が高かった人や希望者の計182人を対象に、神経内科の専門医が視力や聴力、手の震えなど健康への影響を調べたが、水銀中毒の可能性が疑われる住民はいなかった。水俣病を発症した患者の水銀濃度は100~700ppm程度との調査がある。

最近1カ月の間に鯨やイルカを食べたかどうかも調べた。「食べた」という住民の水銀濃度は男性が15.2ppm、女性が9.75ppm。「食べていない」とした男性は8.30ppm、女性は5.64ppmだった。同センターは「鯨肉などの摂取量と毛髪水銀濃度の間には相関関係が認められた」とした。

鯨の水銀汚染については、地表から流れ出た水銀がプランクトンから魚、鯨へと食物連鎖で濃縮され、連鎖の上位にある大型の魚や鯨に多く含まれるようになっていると指摘されている。同町では、沿岸で国際捕鯨委員会(IWC)の管轄外のゴンドウクジラを決められた漁期と枠内で捕獲している。

 調査結果に対し、三軒一高町長は「古式捕鯨発祥の地として400年もの間、鯨類を含む海産物を食べ続けてきたが、風土病的症例もない。今後引き続き調査をお願いして、その点を確認したい」と文書で発表した。(長崎緑子)







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■ クジラの街・太地町住民の毛髪から高濃度水銀   2010.5.10 読売

環境省の国立水俣病総合研究センターは9日、クジラやイルカを食べる習慣がある和歌山県太地町の全住民の3割にあたる1137人を調査し、全国の他地域と比べて平均で4倍超の水銀濃度を毛髪から検出したと発表した。

水銀中毒の可能性を疑わせる症状はみられなかったが、うち43人は世界保健機関(WHO)の基準値50ppmを超えていた。

同町は古式捕鯨発祥の地で、沿岸では国際的な規制対象外の小型のゴンドウクジラなどの漁が行われている。反捕鯨団体がイルカ、クジラ類に高濃度の水銀が含まれていると主張し、一部研究者からも健康被害を心配する声があることから、町が2009年、同センターに調査を依頼していた。

発表によると、調査は夏季(09年6~8月)と、クジラ類をよく食べる冬季(10年2月)の2回実施。町民から魚介類の摂取状況を聞き、毛髪を検査した。

 夏季調査の毛髪水銀濃度は男性が平均11・0ppm、女性が6・63ppmで、同センターが国内14地域で調べた平均値(男性2・47ppm、女性1・64ppm)を大きく上回った。神経障害の症状が出る可能性があるとして、WHOが定めた基準値の50ppmを上回ったのは、夏季、冬季を合わせて43人だった。

 夏季調査対象者のうち、調査前の1か月間にクジラ、イルカを食べた人は36・8%で、国内14地域の調査で「クジラをよく食べる」とした人が1%未満だったことから、同センターは、同町のクジラ類の摂取状況と毛髪水銀濃度に相関関係があると結論づけた。

 岡本浩二・同センター所長は「平均を上回る水銀濃度は、イルカ、クジラを摂取した影響と推定される。特に健康被害は認められないが、濃度が非常に高い人がいるため、引き続き調査したい」と話している。

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■ クジラの町 住民の毛髪に水銀           2010.5.9 NHK

クジラの町として知られる和歌山県太地町で、一部の住民の髪の毛から、WHO=世界保健機関の基準を上回る水銀が検出され、町は、健康への影響は確認されていないものの、継続的に調査するとしています。

和歌山県太地町の沿岸では、国際的な規制から外れている小型のゴンドウクジラなどの漁が行われ、町は、クジラの体内に蓄積した水銀が住民の健康に影響していないか、国立水俣病総合研究センターに調査を依頼していました。その結果、住民1137人のうち43人の髪の毛から、WHOの基準を上回るメチル水銀が検出されたということです。平均の濃度は、男性が11ppm、女性で6ppm余りで、平成12年から国内で行われた調査の平均のいずれも4倍以上でした。また、クジラの肉をよく食べる人ほど濃度が高い傾向にあったということです。メチル水銀は、水俣病の原因物質で、大量に摂取すると手足の震えや言語障害などの症状が出ることが知られていますが、これまでのところ、住民にこうした症状は確認されていないということです。国立水俣病総合研究センターの岡本浩二所長は「基準を超えたからといって、すぐに健康に影響があるわけではない」としたうえで、「メチル水銀については知られていないことも多く、今後、継続的に検診を行う必要がある」と話してます。







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■ 「クジラを食べるな」とDNA鑑定まで駆使!   2010.5.4 産経

DNA鑑定は、殺人や性犯罪の捜査だけに用いられる手法ではなくなった。捕鯨問題の行く末に注目が集まる中、違法な鯨肉が料理に出されていないかどうか“日本食レストランパトロール”の切り札として使われ出した。監視役を率いているのは、反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の関係者と和歌山県太地町のイルカ追い込み漁を告発し、今年、米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画「ザ・コーブ」(入り江)の制作スタッフたち。独自調査の結果、絶滅危惧(きぐ)種の国際取引を禁じるワシントン条約に違反し、日本で獲れた鯨肉を海外に売りさばく密輸組織の存在が浮かび上がってきた。(佐々木正明)

 世界でも珍しいDNA鑑定によるクジラの個体識別を行っているのは、米オレゴン州立大学海洋哺(ほ)乳類研究所のスコット・べーカー副所長の研究班。副所長は国際捕鯨委員会(IWC)の会合にも出席することがあり、日本の捕鯨について批判的な立場を取っている。研究班が2007年から09年にかけて、日本や韓国を訪れ、鯨肉加工製品を購入。DNA鑑定の照合データ作製のためにサンプルを蓄積してきた。

 昨年10月、SS関係者と「コーブ」制作スタッフが合同チームを組み、米カリフォルニア州サンタモニカの日本食レストランで、鯨肉が料理に出されているとの情報をキャッチ。合同チームは、実際にレストランに行き、疑いのある料理を持ち帰り、オレゴン州立大に提供した。

 べーカー副所長がDNA鑑定を行ったところ、持ち込まれた料理はワシントン条約で国際取引が禁止されているイワシクジラの鯨肉であることを確認。さらに、日本で購入した鯨肉サンプルと同一であることもわかった。合同チームは「イワシクジラの鯨肉が日本から持ち込まれた可能性が高い」として米海洋大気局(NOAA)に告発し、レストランと日本人シェフは海洋哺乳類法違反で摘発された。

 その後、店の前ではSS関係者が組織した抗議デモが行われるなど打撃は大きく、レストランは廃業に追い込まれた。

 一方、韓国でも、日本産の加工製品とみられる鯨肉が市場に出回っていた。

 韓国の動物愛護団体が09年夏、ソウル中心部にあるすし店で鯨肉を入手。やはり、オレゴン州立大に持ち込まれ、ベーカー副所長がDNA鑑定を行ったところ、研究班が07年に日本で購入した加工製品の鯨肉のDNAと一致することがわかった。

 通報を受けた韓国警察当局は、強制捜査に踏み切った。すし店から鯨肉を押収し、日本から持ち込まれた疑いがあるとして、野生動植物保護法違反での立件を視野に捜査を進めている。

 韓国では07年、かつて捕鯨基地として栄えた同国南東部の蔚山(ウルサン)の鯨料理店で、密輸入されたとみられる数十頭分のミンククジラの鯨肉が押収されており、警察当局は今回の事件との関連性を調べている。

 一方、日本の農林水産省では、赤松広隆大臣が4月16日の記者会見で、韓国警察当局の捜査協力には積極的に応じていくとの認識を示している。

一連の事件について、ベーカー副所長はフランス通信(AFP)に対して「1986年の商業捕鯨国際モラトリアム(一時停止)以降、商取引を通じてイワシクジラを入手できる供給源は日本しか知られていない」と指摘した。

 ベーカー副所長は、英国王立協会の由緒ある科学専門誌「バイオロジー・レターズ」に今回のDNA鑑定による鯨肉調査報告書を発表し、プレスリリースでこのように伝えた。

 「2007年に日本で、そして、2009年に韓国で売られていたクジラの加工製品は同一であり、違法な国際取引の問題が改めて提示された。韓国海域では南極海のミンククジラは生息していない。しかし、日本は問題のある南極海の調査捕鯨でミンククジラを捕獲している。いったい、どのようにしてソウルの店で鯨肉が出されるようになったのか?」

 米、韓双方の日本食レストランパトロールにかかわった「コーブ」のルイ・シホヨス監督は4月14日付で米有力ニュースサイトの「ハフィントン・ポスト」に論文を寄稿。告発の経緯を詳細に示し、鯨肉の違法取引を防ぐために論文の最後をこう締めくくった。

 「われわれは、鯨肉の違法な国際取引が世界中で盛況に行われている実態を示した。日本や(捕鯨国である)ノルウェーに言いたいことは極めて簡単だ。(DNA鑑定照合データ作製のため、国内で売られている)鯨肉のサンプルDNAを公表し、われわれに科学で(取引の実態を)示せ」

 SS関係者とコーブ制作スタッフの告発チームは、各国の環境保護団体の活動家らと連携し、世界各地で例を見ない日本食レストランパトロールを繰り広げようとしている。

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調査捕鯨で捕獲された鯨肉=2006年12月31日、大阪市阿倍野区、近鉄百貨店阿倍野本店
調査捕鯨で捕獲されたミンククジラ=2006年9月11日、北海道釧路市
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調査捕鯨のため、下関港を出港する日本捕鯨船団の母船・日新丸=2007年11月18日、山口県下関市
2008年3月7日、日本の調査捕鯨船団の日新丸に薬品入りの瓶を投げつける反捕鯨団体シー・シェパードの活動家ら(ロイター)
東京港大井水産埠頭に帰港した調査捕鯨船団の日新丸。船体側面には妨害行為の結果、付着した赤い塗料の跡がくっきり残っていた=今年4月12日




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■ クロマグロ騒動の問題点は… 元凶は日本人の異常な食欲  2010.5.2 産経

“絶滅の恐れ”が指摘され、国際取引禁止の議論のまな板に載せられた大西洋・地中海産クロマグロ。3月にドーハで開催されたワシントン条約締約国会議で、禁輸案の採択は免れたものの、日本人になじみの深い食材が、パンダやジュゴンなどと同列に論じられたことへの衝撃は大きい。クロマグロはここ10年で畜養技術が大幅に発達し、回転すしなどで手軽に食べられるようになった一方、価格崩壊で乱獲が増えているのも事実。世界中を巻き込んだクロマグロ騒動、日本有数の遠洋マグロ基地を誇る神奈川県三浦市・三崎港を歩き、今後の展望を探った。(今泉有美子)

  うずたかく積まれた真っ白なマグロたち

三浦半島の先端に位置する日本有数の遠洋漁業基地・三崎港。
世界中の遠洋漁船が出入りする漁港で、なかでも花形はクロマグロだ。

大きくて新鮮なマグロが船から運び出される様子を想像したが、実際は少し違う。マグロは捕獲された時点でエラや内臓などを取り除かれ、洗われ、漁船内の冷凍施設に入れられるため、港に揚がるマグロはカチンコチンに凍った真っ白い姿をしている。

三崎港から徒歩5分、冷凍マグロの卸業「西松」の巨大な冷凍倉庫にお邪魔した。
常に氷点下60度に保たれた倉庫には、クロマグロのほか、インドマグロやメバチマグロなど、さまざまな種類のマグロが保管されている。専務の相原宏介さん(37)の案内で、厚手のジャンパーを羽織って倉庫の中に入った。

高さ5メートルほどの銀色の分厚い扉を2枚くぐり抜けると、そこがマグロ倉庫だ。
入って10秒もすると鼻の穴の中が凍り、息が苦しい。
「世界中のマグロがおいしく食べられるようになったのは、この技術が発達したからです」。相原さんは、倉庫内に積み上げられたコンテナ内のマグロを指して話す。

環境生物 マグロ 氷点下60度、三浦市三崎の「西松」の冷凍倉庫 sty1005020700000-n3
氷点下60度の世界で、マグロたちは出荷を待つ
=三浦市三崎の「西松」の冷凍倉庫


 相原さんによれば、家庭用の氷点下18度前後の冷凍庫では、油分などが完全に凍らないため、生鮮食品は劣化が進んでしまう。一方、氷点下50度以下なら、食塩水も油分も完全に凍るため、捕獲直後の鮮度をいつまでも保つことができるという。

 こうした冷凍技術の進歩に加え、ここ10年は大型のいけすでクロマグロを畜養する技術が地中海を中心に発展。結果として、“高根の花”だったクロマグロが、庶民にも手が届く身近な食材へと変化した。

 しかし、こうした価値の変貌(へんぼう)がクロマグロの乱獲を招き、さらに価格崩壊を呼ぶという悪循環に陥っているのも事実だ。相原さんは、「スーパーや回転すしチェーンなどが、トロをあり得ない安値でたたき売りしたばかりに、海の上ではものすごい価格崩壊が起きた。その結果、消費者の感覚がおかしくなり、高級魚のブランド力はなくなってしまった」と悔しさをにじませる。相原さんは、さまざまな方法でブランドの回復に努めているが、一度安くしてしまうと元に戻すのは容易ではないという。

 大幅な価格崩壊が起きたのは、ここ十年の出来事だ。
 その背景には何があったのか。専門家に聞いた。

  「このままでは食べられなくなる」 
  専門家が警鐘を鳴らす


環境変化がマグロに与える影響などを研究する東京大学新領域創成科学研究科・大気海洋研究所の木村伸吾教授は、「いまのペースで食べ続ければ、クロマグロが食べられなくなる日はそう遠くないでしょう」と断言する。

マグロ類はここ10~20年、アジアを中心に世界中で人気が高まっており、50年前までは40~50万トンだった需要が、現在は200万トン以上。その約3分の1、60万トンを日本人が食べている状態だ。

 中でも日本国内でのクロマグロの人気は高く、平成2年に約7千トンだった輸入量は、7年には1万トン、15年には2万トンを超えた。16年現在、世界で消費されるクロマグロの約9割を占める4万5千トンを日本が消費している。

 そして、“トロ信者”の日本人の期待に応えるかのように登場したのが、港などの巨大ないけすで養殖する“畜養”だ。成魚を捕獲して畜養することで、運動量が減ってトロの部分が増える。地中海などで盛んに行われている方法で、畜養と聞こえは良いが、マグロ資源を大幅に減らした原因の一つと見てよいという。

 木村教授によれば、畜養には2つの方法があり、一つは生まれて2~3カ月の「ヨコワ」と呼ばれる稚魚を捕獲して育てる方法。もう一つは、巻き網でそこそこ育った成魚を根こそぎ捕獲し、数カ月畜養して出荷する方法だ。

 木村教授が特に危機感を抱くのは、巻き網で成魚を捕獲する方法だ。魚を根こそぎ捕ってしまうため、クロマグロの資源量は大幅に減る。加えて、これまでは高根の花だったトロが格安で出回るため、さらに価格崩壊を起こしてしまう、という悪循環が起きてしまっているのだ。

 日本近海のクロマグロは、巻き網で捕らないなどの暗黙のルールが守られてきたが、最近は日本海でクロマグロの巻き網漁を行い、畜養する業者が出現。木村教授は、「これを続ければ、日本近海のクロマグロが大西洋・地中海産クロマグロ同様に国際会議の議題に上がる日も近い」と警鐘を鳴らす。

そこで期待されるのが、クロマグロを卵から育てる完全養殖。
国内でも成功例はあるが、「とても効率が悪く、実用は現実的ではありません」と木村教授。

 クロマグロは運動量が多いために餌も大量に必要で、大きくなるまでのコストがマダイなどに比べてとても高くつく。その上、少しの光や音などでも驚いてしまい、壁に激突して死んでしまう事故もよく起きるという。完全養殖で大きくおいしく育てるのは難しく、やはり現在は天然資源に頼るしかないようだ。

  昔はラーメンよりも高かったクロマグロ 
  乱獲の背景に価格の崩壊…


 木村教授が研究対象にクロマグロを選んだのは、「おいしい魚をいつまでも食べたい」との思いがあったからという。その木村教授が疑問を抱くのは、回転すしチェーンなどのクロマグロの値段だ。

「極上本マグロにぎり! 大トロ一貫198円 赤身一貫64円」。
これは、あるすしチェーンのチラシに載っている宣伝だ。
本マグロはクロマグロのことを指しているが、この値段なら、おなかいっぱいに食べても1~2千円でおつりが来そうだ。

 約30年前までは、マグロはラーメンや、タクシーの初乗り運賃よりも高く、“晴れの日”に奮発して食べる食品だった。ところが、いまや回転すしで格安で出回り、さんざん客の前を回転した後に売れ残れば捨てられてしまう。いまのように、投げ売りで食べられるものではなかったのだ。

 木村教授は、「資源量の枯渇の一番の責任は、消費者である日本人にあるのは明白です。地中海の乱獲をあおったのも、日本人の異常な食欲です。今回の騒動を機に、もう一度クロマグロの食べ方を日本人一人ひとりが考え直すべきでしょう」と話す。

 木村教授が提案するのは、クロマグロのトロばかりを食べるのではなく、ほかの魚にも挑戦することだ。最近は、資源量が減ってきているマグロ類に比べ、カツオやイワシ、サンマなどが比較的好調だという。「マグロは日本の食文化ではありません。日本の食文化は、さまざまな旬の魚をおいしく調理して食べること。今年はカツオがおいしいですよ。ぜひ思いだしてほしい」と訴える。

 四方を海に囲まれた日本。その恩恵に昔からあやかってきた国だからこそ、持続可能な漁業の手本をいまこそ世界に示すべきだ。





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■ マゴンドウクジラ初水揚げ 和歌山          2010.5.3 産経

和歌山県太地町で3日、マゴンドウクジラ4頭が水揚げされた。
1日に今年の沿岸小型捕鯨が解禁されて初めて。
3日午前、沖合約6キロを回遊する約100頭の群れが見つかり、太地町漁協所属の捕鯨船が出港して捕獲した。
マゴンドウは体長5メートル前後で、体重は約1・5~2トン。4日に競りにかけられる。
マゴンドウは国際捕鯨委員会(IWC)の管轄外で、水産庁が捕獲枠を設け操業を許可している。









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■ シー・シェパード上映「ザ・コーヴ」引き裂く日豪の絆 2010.4.1 読売
   http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100401-OYT1T00194.htm?from=main4

かつて真珠貝採取の日本人潜水士でにぎわい、人口の過半が日本人だったこともあるオーストラリア北西部の町ブルーム。
日豪交流史の象徴ともいえるこの小さな町が、日本の姉妹都市、和歌山県太地町のイルカ漁を描いた米映画「ザ・コーヴ(入り江)」をめぐり、揺れている。姉妹都市提携解消や住民同士の人種対立にも発展し、わだかまりは当分解けそうにない。

ブルーム郊外の日本人墓地。明治期以降、太地町などから移民してきた約900人の墓石が並ぶ。 そのうち10基以上が突き倒されたり、まっぷたつに割られたりして無残な姿をさらしていた。日本人墓地に対するいやがらせはこれまで200件以上。地元の警察官は、「イルカ漁に反発した地元の若者の犯行だろう」と話す。墓地には今年1月、監視カメラが取り付けられた。

20100401-441613-1-N.jpg ブルームの真珠産業の発展に貢献したとして建立された日豪の実業家の銅像20100401-441625-1-N 
          ブルームの真珠産業の発展に貢献したとして建立された日豪の実業家の銅像

ブルームの人口は約1万5000人。一時は町の主役だった日系人は今では200人ほどで、白人と、中国、マレーなどのアジア系住民および先住民が人口を二分し、「豪州初の多文化都市」を誇りにしてきた。

しかし、反捕鯨団体「シー・シェパード」が、太地町と姉妹都市提携しているブルームに目を付け、今年のアカデミー賞を受賞した「ザ・コーヴ」の上映会を昨年8月に町内で行ってから、混乱が始まった。

シー・シェパードによる姉妹都市提携解消の呼びかけを受け、町会議員のもとに数万本のメールや電話が殺到、同月、イルカ漁に否定的な白人議員が多数の町議会は提携停止を決議した。これに対し、イルカ漁に理解を示す日系を含むアジア系や先住民が議会に抗議活動を行い、結局、議会は2か月後に決議を撤回した。

 今でも、住民の間にわだかまりは残っている。父親が太地町出身の日系2世コリーン・マスダさん(53)は「肌の色に関係なく住民の間で良い関係を保ってこられたのに、映画のために町の空気が変わってしまった」と嘆く。

 日本の盆踊りを手本にして毎年8~9月に行われる町最大の祭典「Shinju Matsuri(真珠祭り)」は今年、アジア系や先住民の団体や企業が「祭りは白人のビジネスに利用されている」として参加を取りやめる予定で、さみしいものになりそうだ。

 佐藤虎男・駐パース総領事は3月24日、ブルームを訪ね、グレイム・キャンベル町長と会談した。町長は太地町との提携継続に意欲的だったが、イルカ漁については「反対の姿勢に変わりはない」と強調した。

 「ザ・コーヴ」に翻弄(ほんろう)されるブルームと太地町。真珠貝採取をきっかけにした1世紀以上にわたる両町のつながりが、1本の映画によって大きく傷つけられつつある。(ブルームで 岡崎哲)

 ◆真珠貝採取…ブルームの繁栄の基盤は19世紀末、太地町などから渡った日本人潜水士による真珠貝採取で築かれた。真珠貝はプラスチックが発明されるまで洋服のボタンの原料として重宝され、19世紀末にはブルームだけで世界生産の8割を占めた。
(2010年4月1日07時44分 読売新聞)



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■ wiki 太地町(たいじちょう)

和歌山県東牟婁郡の町。
昔から捕鯨で全国的に知られた町であり、日本の古式捕鯨発祥の地といわれている。


太地の捕鯨は和田家一族の和田頼元という人物が外来の漁師などと共に原始的な捕鯨技術の開発を行い太地浦を拠点として捕鯨を行ったのが始まりで、和田一族を中心として5つの刺手組という捕鯨団体のようなものが形成されていた。その後1675年(延宝3 年)に太地の和田頼治という者が鯨を網に追い込んでとる網捕法という方法を発明すると今度は和田一族統制の下太地村一村で大きな鯨方を形成するに至り、これが200年近く続いたがついに1878年(明治11年)に捕鯨中の事故により百名以上の死者を出すという惨事が起こったためこの鯨方も崩壊してしまった。

太地が再び捕鯨の町となるのは25年ほど経った日露戦争後のことである。
近代的な大資本による捕鯨基地として多くの船で賑わい、鯨体の処理場や鯨を缶詰にする工場もできたため太地は再び捕鯨に依存するようになった。遠洋捕鯨船の乗組員としても、多くの太地町の出身者が活躍した。ゴンドウクジラなどを対象とし、捕鯨銃を使う沿岸捕鯨も明治時代の末には非常に盛んになった。北日本沖でミンククジラを対象として操業する沿岸捕鯨の拠点でもあった。

しかし、遠洋捕鯨は、資源の枯渇などから国際捕鯨委員会(IWC)を中心とした規制が進み、最終的には商業捕鯨モラトリアムにより、資源状態に関わらず全面停止となった。これにより1988年(昭和63 年)には太地でも、沿岸のミンククジラ漁を含むヒゲクジラ商業捕鯨が中断されるに至った。

以後は、ゴンドウクジラなどを捕獲する小型捕鯨業と、イルカ追い込み漁などのイルカ漁業だけが行われている。しかし、残された日本の捕鯨に対する風当たりも強い(捕鯨問題)。

昭和40年代には太地町立くじらの博物館などの建設も進み、商業捕鯨こそ中断されてはいるものの今でも「くじらの町」と称し、また鯨を目玉とした観光の振興への取り組みが見られる。太地町には全国でも珍しく漁業協同組合直営のスーパーマーケットもあり、鯨肉も売られている。







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■ wiki ザ・コーヴ

『ザ・コーヴ』(The Cove)は、2009年に公開されたルイ・シホヨスによるイルカ追い込み漁を批判的に描いたアメリカ合衆国の映画(ドキュメンタリー映画)。コーヴ(cove)とは入り江の意。 2009 年のサンダンス映画祭で観客賞を受賞。また、2009年度第82回アカデミー賞ドキュメンタリー映画賞を受賞した。

ドキュメンタリー

イルカ保護の活動家であり、1960年代の動物ドラマ『わんぱくフリッパー』に出演したイルカの訓練士として知られるようになったリック・オバリーを案内役として進行する。オバリーは、過去に自らが調教したイルカが病気に苦しんだり、またビジネスに利用されたりしたという反省から、自戒を込めての出演であるという。
捕獲されたイルカのうち、需要の高いメスのハンドウイルカの場合には、一頭で1,000万円近い値段が付けられ、世界の水族館に販売される。一方で、多くのイルカは食用として殺されている。また、イルカ肉に含まれる水銀による健康問題、イルカ肉がクジラ肉と偽って販売される実態など、多くの日本人が知らない真実を伝えるとされる。

 製作

「捕鯨発祥の地」とされる和歌山県太地町の漁港で撮影が行われた。太地町は毎年9月にイルカ漁が行われる町である。 シリコン・グラフィック社やネットスケープ社を創設したジム・クラークが500万ドルの資金を提供している。製作を支援したのは日本のイルカを救いましょうとEarth Island Instituteという2つの団体である。シーシェパードも1万ドルを援助している。 かつてナショナルジオグラフィック協会に所属する写真家だったシホヨスは2007年頃から密かに水中マイクや岩に偽装した高性能カメラで撮影していた。その際に立ち入り禁止区域に入ったりリモコン飛行機で盗撮するなどしていた。

十数隻の船で入り江に誘い込まれ銛を突き立てられもがき苦しむイルカの姿や、血で真っ赤に染まった海面など非常にショッキングな映像が流れている。またラストで「イルカの肉が鯨肉として売られている」「イルカの肉には大量の水銀が含まれている」と語りかけている。太地町は事実無根だとして反発しているが、シホヨス監督は「太地町で売られているとは言っていない。日本全国で200のサンプルを採って確かめた」と反論している。 また、漁業協同組合(漁協)関係者からは途中でさもイルカ漁の撮影を「妨害」しているような風に描かれているのも遺憾であるとの苦言が呈されている。 漁協の弁護士は、この映画には「漁師をジャパニーズマフィアと表現したり、漁を隠蔽していると説明したり、明らかな事実誤認がある」としている。

映画情報サイトのロッテン・トマトでは視聴者の96%が肯定的なレビューをしている。

日本でのイルカ漁は、和歌山県のほか、東北地方や北海道などで道県知事の許可のもとに行われている。
2009年8月、オーストラリアで公開されるや否や太地町と姉妹都市提携のブルーム町議会は全会一致で提携解消を議決した。しかしその後住民から「異文化を一切認めようとしないのか」と反発が起きたため取り消された。




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■ wiki シーシェパード
「世界の海洋における野生生物の棲息環境破壊と虐殺の終焉」を目指して活動

欧米やオセアニア各国のメディアの論調や世論は、各々の思想に関わらず概ねシーシェパードに同調的である。
オーストラリア政府のイアン・キャンベル元環境相は現在シーシェパードの国際諮問委員に就任しており、ピーター・ギャレット環境相は元グリーンピースの理事であり強硬な反捕鯨主義者である。

 2010 年 1月6日
妨害活動を行っていたシーシェパードのアディ・ギル号(AG号)と日本の監視船第2昭南丸が公海上で衝突する。AG号が進路に割り込んできたという第2昭南丸側の主張に対し、完全に停船していたところにぶつかってきたとシーシェパードは主張する。AG号は船首部分が大破し、船員の1人が肋骨を折る。第2昭南丸側の船員に被害はない。第2昭南丸はシーシェパードの監視船で、捕鯨船は別行動のため、日本の調査活動には影響はない。シーシェパードはこの事件の直前まで、ロープを使用した危険な航行妨害や、異臭を放つ袋を甲板に投げ込む、殺傷能力があるボウガンを船体に撃ち込む、目に当たれば失明の虞のあるレーザー光線を照射する[10]などの直接的な攻撃行動を行っており、第2昭南丸側も放水などでこれに対抗していた。事件後、シーシェパードは証拠として衝突の瞬間のビデオを公開し、オーストラリア政府に海軍による保護を要請したが受け入れられなかった。これに応じる形で第2昭南丸側から撮影されたビデオも公開された。























  ◆◆ 自分用資料 ◆◆
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇1地域振興・環境・生物・観光・農業・イノベーション記事リンク
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1042.html
◇2地域振興・環境・生物・観光・農業・イノベーション記事リンク
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-358.html
◆3地域振興・環境・生物・観光・農業・イノベーション記事リンク
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1412.html
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ミツバチ、ハチミツ、養蜂、日本蜂蜜、西洋蜂蜜、日本蜂蜜
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-368.html
◆鹿肉、シカ、エゾシカ、ジビエ、野生鳥獣など肉
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1391.html
◆ クジラ・イルカ・マグロ、シーシェパード、捕鯨
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1372.html
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆宇宙   宇宙の大きさが 神秘の大きさ、奥行き
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1019.html
◆地球は温暖化 ◆地球は寒冷化
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1366.html
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