◆口蹄疫...    2010年4月20日から宮崎県にて





■ 都城の牛3頭、遺伝子検査で口蹄疫と確認 250頭処分 2010年6月10日 朝日
■ 都城でも口蹄疫の疑い…畜産王国にショック 2010年6月9日22時03分 読売






■ 「宮崎の宝」エース級種牛1頭で子牛19万頭718億円  2010.6.6. 朝日
■ 【口蹄疫】エース級種牛5頭、抗体検査も“シロ” 10日再検査、制限解除へ 2010.6.6 産経
■ 豚2万2千頭にワクチン接種、忠富士を殺処分       2010.5.23 読売 

■ 口蹄疫ワクチン接種へ、獣医師ら現場へ出発        2010.5.22 読売
■ 殺処分に向け、口蹄疫ワクチン接種開始          2010.5.22 読売
■ 東国原知事「殺処分の49頭まだ生かしている」      2010.5.22 読売
■ 口蹄疫感染疑いの忠富士、働き盛り 子牛仕入れ先も打撃  2010.5.22 産経
■ 【口蹄疫】種牛感染疑い「日本の畜産だめになる」…全国のブランド牛に打撃 2010.5.22 産経
■ 忠富士の血統、全国ブランド牛に…畜産業界動揺      2010.5.22 読売
■ 東国原知事「日本の畜産守るため、断腸の思い」       2010.5.22 読売
■ 避難した種牛の1頭、口蹄疫感染…殺処分へ         2010.5.22 読売
■ 【口蹄疫】農水相発言で迷走、遅れた接種           2010.5.22 産経
■ 【口蹄疫】「農家は理解を」と涙 東国原知事、声震わせ    2010.5.22 産経
■ 【口蹄疫】種牛エースも殺処分へ                  2010.5.22 産経

 
■ 【口蹄疫】ウイルスはどこから? 輸入の「わら」? 観光客? 2010.5.20 産経
■ ワクチン接種見送り 準備間に合わず 口蹄疫問題      2010.5.20 産経
■ 口蹄疫 重野氏「初動の遅れ、農水相に責任」          2010.5.20 産経 
■ 自民、不信任案提出へ 口蹄疫問題 与党からも責任論続々 2010.5.20 産経
■ 畜舎の消毒薬を緊急輸入 バイエル薬品 口蹄疫問題    2010.5.20 産経
■ 種牛を分散へ 鹿児島、大分 口蹄疫問題            2010.5.20 産経
■ 種牛6頭避難の西都市でも感染疑い牛              2010.5.20 読売
■ 口蹄疫「心からお祝い」 民主議員言い間違いに議場騒然   2010.5.20 朝日
■ 「農水相が外遊先でゴルフ」報道 根拠ないとTBS謝罪    2010.5.20 朝日


■ 異変2度…でも「教科書と違う初期症状」 宮崎口蹄疫   2010.5.19 朝日
■ 口蹄疫、10キロ圏全頭処分 20キロ圏は国が買い上げ  2010.5.19 朝日
■ ワクチン投与後に全頭処分へ…政府方針            2010.5.19 読売
■ 鹿児島黒牛・黒豚、離島で守る 種牛種豚避難へ        2010.5.19 朝日
■ 口蹄疫、越境防げ 近畿・中四国も消石灰で自衛        2010.5.19 朝日
■ 一般車も消毒、種牛の避難検討…口蹄疫シフトの九州    2010.5.19 朝日


■ 口蹄疫、政府が対策本部を設置 防疫体制強化や農家支援 2010.5.18 朝日
■ 口蹄疫、殺処分11万頭超える 予防的な殺処分も検討    2010.5.18 朝日
■ 大分県も種牛を避難へ 凍結精液も移動             2010.5.18 産経
■ 口蹄疫被害 種牛も汚染された不手際              2010.5.18 産経
■ 「普段の下痢」…宮崎県が口蹄疫発生見逃し           2010.5.18 読売
■ 早く具体策を!国の口蹄疫対処方針に農家怒り         2010.5.18 読売
■ 口蹄疫感染拡大 封じ込めに全力を挙げよ      (5月18日付・読売社説
■ 【主張】口蹄疫被害 種牛も汚染された不手際        2010.5.18 産経
■ 【口蹄疫】ブランド牛の危機 種牛も殺処分対象に       2010.5.18 産経
■ 口蹄疫、政府が対策本部を設置 防疫体制強化や農家支援  2010.5.18 朝日
■ 「ネズミ・ハエなど口蹄疫拡散に関与か」農水省専門家委  2010.5.18 朝日
■ 東国原知事、口蹄疫拡大で「非常事態宣言」        2010.5.18 読売
■ 首相、口蹄疫対策に「一定の問題あった」         2010.5.18 読売
■ 宮崎の口蹄疫、家畜の殺処分11万頭突破へ       2010.5.18 読売
■ 口蹄疫蔓延地域でワクチン投与検討…赤松農相      2010.5.18 読売
■ 「近江牛」の滋賀、畜産農家・学校に消毒薬配布     2010.5.18 読売
■ 口蹄疫、殺処分11万頭超える 予防的な殺処分も検討  2010.5.18 朝日


■ 口蹄疫、伝説の種牛「安平」も殺処分に 農家「悔しい」     2010.5.17 朝日
■ 口蹄疫拡大で動物園休園、ヤギやキリン感染防止       2010.5.17 読売
■ 全国3位の宮崎牛、口蹄疫に肉屋さんヤキモキ        2010.5.17 読売
■ 【口蹄疫】やっと対策本部 危機感欠如の政府に批判     2010.5.17 産経



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■ 都城の牛3頭、遺伝子検査で口蹄疫と確認 250頭処分 2010年6月10日 朝日

 宮崎県都城市は10日早朝、口蹄疫(こうていえき)特有の症状を示した同市高崎町の農場の牛3頭について、採取した検体を動物衛生研究所海外病研究施設(東京都小平市)で遺伝子検査した結果、陽性だったと明らかにした。

 農林水産省と同県は前日夕、病状から口蹄疫の疑いがあると判断。都城市によると、検査結果が出る前の10日未明、症状が出た3頭を含むこの農場の牛計250頭を殺処分したという。

 同県では、東部の川南町を中心とした一帯と、南西に約70キロ離れたえびの市で口蹄疫が発生。ただ、同県南部に位置する都城市の発生農場は両地域からそれぞれ約30~40キロ離れており、感染が飛び火した。

 同市の2006年の農業産出額は肉用牛151億円、豚225億円で、いずれも市町村別で全国1位という有数の畜産地帯。南に接する鹿児島県も畜産県として知られており、影響は大きい。

 これで感染確定・疑い例は計280例、発生に伴う殺処分対象は18万6249頭となった。










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■ 都城でも口蹄疫の疑い…畜産王国にショック 2010年6月9日22時03分 読売

農林水産省は9日、宮崎県都城(みやこのじょう)市の畜産農家で、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の疑いのある牛3頭が見つかったとして、同じ牛舎の計9頭を殺処分すると発表した。

 同市は全国トップクラスの牛肉・豚肉の産地で、2006年の生産額は計376億円。家畜の移動制限区域の中心にある川南町(かわみなみちょう)からは約50キロ離れていた。黒豚の産地として知られる鹿児島県にも隣接しており、政府は防疫対策の見直しを迫られそうだ。

 農水省などによると、3頭にはよだれをたらすなどの症状が出ており、写真判定の結果、口蹄疫の症状と判断された。

 検体は東京都内にある動物衛生研究所の施設に送られ、10日にも遺伝子検査の結果が判明する。陽性反応が出れば、同じ農場で飼育される約240頭の牛も殺処分され、半径10キロが移動制限区域に指定される。

政治 口蹄疫 宮崎県 都城市 20100610-715230-1-N_convert_20100610085041


















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■ 「宮崎の宝」エース級種牛1頭で子牛19万頭718億円  2010.6.6. 朝日

エース級種牛は、宮崎が数十年かけて作り上げた「宮崎の宝」。その精液は宮崎に巨利をもたらしてきた。農林水産省と宮崎県は殺処分を免れようと特例措置を重ね、5頭を生存させることに何とか成功する見通しとなった。

 5頭のうち、最も冷凍精液が高値なのは13歳の「福之国(ふくのくに)」。子牛に上質のサシ(霜降り)が入るとされ、0.5cc入りの冷凍精液のストロー(管)1本が5千円。同県内の繁殖農家が人工授精に使うことができる。

 種牛の開発を手がけてきた県家畜改良事業団が今年度、福之国から採取予定だった冷凍精液は3万500本。福之国だけで、事業団には1億5250万円の収入が見込まれていた。過去10年間に生まれた福之国の子牛は推計で約18万9千頭。1頭の平均価格は約38万円で、子牛の売却で約718億円の売り上げを同県内の畜産農家にもたらした計算になる。県内の農家が使う精液のうち9割がエース級6頭の供給によるものだった。

 年間約7万8千頭が生まれる同県産子牛のうち約4万8千頭が県内で肥育され、特に肉質の優れた牛が宮崎牛のブランドで売られる。残り約3万頭は各地の肥育農家に育てられる。松阪牛の40%以上、佐賀牛の約15%が宮崎生まれだ。県畜産試験場で管理されていた種牛の冷凍精液が盗まれ、精液ストロー11本が185万円で売りさばかれていたことが2009年に発覚した事件もあった。

 巨利を生む種牛の保護は迷走を重ねた。

 口蹄疫(こうていえき)の感染の疑いが出たため、事業団は発生農場から半径10キロの移動制限区域に入り、家畜を移動できなくなった。宮崎県は農水省に特例を求め、5月13日に55頭のうち主力6頭を選び、避難を始めた。避難予定地は西へ約40キロの熊本県境に近い西米良村。だが周辺に農場があるとわかり、出発後に急きょ進路を変更。道中で野営し、直接行けば約1時間半で着く西都市の山中まで2日がかりの移動となった。6頭が入れられたのは急造の仮設牛舎で、同県は14日から、鉄筋コンクリート製の牛舎を造り始めた。

 ところが6頭のうち「忠富士(ただふじ)」の感染疑いが判明し、22日に殺処分になった。移動前に感染したとみられ、2日がかりの移動の道中で感染を広げた恐れもある。












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■ 【口蹄疫】エース級種牛5頭、抗体検査も“シロ” 10日再検査、制限解除へ 2010.6.6 産経

 口蹄疫問題で宮崎県は6日、避難させたエース級種牛5頭が、抗体検査でも感染していないことが裏付けられたと発表した。5頭は遺伝子検査で5日に無事が判明。県が念のため、抗体の有無を調べる検査を実施していた。 県は、5頭の避難先である西都市尾八重を中心とする移動制限区域解除に向け、10日に5頭の抗体検査を再度実施。半径10キロ圏内にある農家2戸の家畜の健康状態も確認する方針。順調にいけば制限区域は13日午前0時に解除となる見通し。 東国原英夫知事は6日、「種牛は貴重な財産であり、5頭を守れる可能性が高まったことに安堵するとともに、5頭以外を失ってしまった事態を重く受け止めている」とのコメントを出した。

政治 口蹄疫 宮崎県 bdy1006062034002-n1_convert_20100606222938
口蹄疫対策で、エース級種牛を分散して飼育するため新設された牛舎(左)
=5月26日、宮崎県西都市で共同通信社ヘリから











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■ 豚2万2千頭にワクチン接種、忠富士を殺処分       2010.5.23 読売

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、政府の対策本部と県は22日、家畜の移動制限区域(発生地域から半径10キロ圏)内で殺処分に向けたワクチン接種を開始した。

初日のこの日は、豚農家10軒の計約2万2000頭の豚にワクチン接種を実施した。
一方、感染が判明したエース級の種牛「忠富士(ただふじ)」は同日、殺処分された。

 ワクチン接種は、まだ感染していない約16万5000頭が対象。
豚の方が牛よりウイルスに感染しやすいため、豚の接種を先行させている。

 一方、忠富士は、県家畜改良事業団(高鍋町)から、特例で移動制限区域外の西都(さいと)市の畜舎に移された主力級種牛6頭のうちの1頭。その際、密閉に近い状態のトラックの荷台で他の種牛と一緒に運ばれた。この時点で忠富士は感染していたとみられ、県は他の5頭にも感染した可能性があるとして少なくとも10日間の観察期間を設け、遺伝子検査を繰り返し行うことにした。

県は22日、忠富士以外にも新たに計22農場で感染疑いの牛や豚が見つかったと発表した。
これで感染(疑い含む)頭数は181農場計13万6265頭となった。
政治 口蹄疫 宮崎県 ワクチン接種される宮崎県木城町の農家に入る獣医師ら(22日、宮崎県提供) 20100522-382579-1-L_convert_20100523210746
ワクチン接種される宮崎県木城町の農家に入る獣医師ら(22日、宮崎県提供)

政治 口蹄疫 宮崎県 20100522-386193-1-N_convert_20100523210905








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■ 口蹄疫ワクチン接種へ、獣医師ら現場へ出発        2010.5.22 読売

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、同県は22日、牛や豚の殺処分に向けたワクチン接種を同日から始める、と発表した。 同日午前9時半、獣医師らがワクチンを持って宮崎市佐土原(さどわら)町の宮崎家畜保健衛生所を出発した。 ワクチン接種は、殺処分した家畜を埋める土地を確保するため家畜の感染を遅らせるのが狙いで、同県東部の感染発生地域で行われる。 家畜の移動制限区域(半径10キロ)内で感染が確認されていない農場の20万頭以上が対象となる。
政治 宮崎 口蹄疫 口蹄疫ワクチンを車に積み込む獣医師ら(22日午前、宮崎家畜保健衛生所で)=林陽一撮影 20100522-374216-1-L_convert_20100523213034 政治 口蹄疫 宮崎県 消毒を受け養豚場へ向け出発するワクチンを載せた車(22日午前、宮崎市佐土原町で)=大野博昭撮影 20100522-374134-1-L_convert_20100523213050
口蹄疫ワクチンを車に積み込む獣医師ら(22日午前、宮崎家畜保健衛生所で)=林陽一撮影
消毒を受け養豚場へ向け出発するワクチンを載せた車(22日午前、宮崎市佐土原町で)=大野博昭撮影








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■ 殺処分に向け、口蹄疫ワクチン接種開始          2010.5.22 読売

宮崎県の口蹄疫問題で、県は22日午前11時、家畜の移動制限区域(半径10キロ圏)にある同県木城町の養豚農家で、殺処分に向けたワクチン接種を始めた。

県と国は「3、4日で終わらせたい」としており、対象農家の同意を得ながら速やかに作業を進める方針。
県によると、22日は同町のほか、宮崎市と木城、高鍋町の養豚農家計7軒で、約1万9500頭の豚に接種する。約20万頭分のワクチンが届いている県宮崎家畜保健衛生所(宮崎市佐土原町)から獣医師らが乗用車で農家に向かった。接種にあたるのは、ウイルスを運ばないよう、これまで殺処分作業に従事していない県外からの応援組を中心にした獣医師約30人が担当する。県は、対象地域の外側から内側に向かって接種を進めることで感染の広がりを抑える方針で、「感染地域の南北両端から進めていきたい」と説明している。





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■ 東国原知事「殺処分の49頭まだ生かしている」      2010.5.22 読売

感染拡大が収まらない宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、県が揺れている。

 特例で家畜移動制限区域外に避難させた主力級種牛に感染が判明した22日、東国原英夫知事は突然、いったんは殺処分にしたと説明していた種牛49頭がまだ生きていることを明らかにした。

 種牛として残すよう国に正式に要望するという。防疫体制の確保か、宮崎牛ブランドの維持か。政府の対策本部は難しい判断を迫られそうだ。

 東国原知事は22日、同県西都市に避難中だったエース級種牛「忠富士(ただふじ)」の感染判明を受けて記者会見し、主力の種牛6頭が特例を認められたように、49頭についても「協議の余地はないだろうか」と述べた。知事は忠富士以外の5頭にも感染の可能性があることに触れ、「このままだと宮崎県から種牛がいなくなる。49頭についても遺伝子検査をするので、経過観察を認めてほしい」と険しい表情で語った。

 49頭はもともと忠富士など主力級6頭とともに、県家畜改良事業団(高鍋町)で飼育されていた。県は6頭を避難させた後、49頭について、殺したり埋めたりする過程に入っていると発表していた。

 ところが、この後、埋却地や殺処分に当たる獣医師が足りない問題が浮上。農家側から「県の施設の牛より、農家の殺処分を優先すべきだ」などの声が寄せられ、処分を後回しにしていた。

 県によると、49頭によだれなど口蹄疫特有の症状は出ていないという。

 宮崎入りしている政府現地対策チーム本部長の山田正彦・農林水産副大臣は22日、これについて、今週中にも知事の意向を赤松農相に伝え、協議する意向を示している。

 一方、県の主張に対し、協議を受ける立場の農林水産省内からは早くも異論が出ている。

 ある省幹部は「6頭の避難を認めたのが異例中の異例なのに、さらに49頭の殺処分を取り消すなど、特例を乱発すれば、日本の家畜衛生行政は世界の信頼を失う」と指摘。「宮崎県側の“気持ち”は分からないでもないが、あくまでも省は、情緒ではなく科学的見地から判断すべきだ」と語った。

政治 口蹄疫 宮崎 ワクチン接種される農家の視察に訪れた、山田農水副大臣(中央)と東国原知事(右) 20100522-383703-1-L_convert_20100523210348
ワクチン接種される農家の視察に訪れた、山田農水副大臣(中央)と東国原知事(右)





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■ 口蹄疫感染疑いの忠富士、働き盛り 子牛仕入れ先も打撃  2010.5.22 産経

家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)の流行で、特例措置で避難していた宮崎県家畜改良事業団(高鍋町)のエース級種牛1頭に感染の疑いが出て、殺処分が決まった。宮崎から子牛の提供を受けるブランド牛の地元には動揺が広がった。

 口蹄疫の発生を受け、九州・沖縄を中心に子牛の競りが中止延期され、現在ブランド牛の産地への供給が滞っている。しかし、今回感染の疑いが発覚した種牛が処分され、残る5頭にも疑いが出ると、宮崎で子牛の生産そのものが困難になる。宮崎の子牛を仕入れて肥育してきた各地のブランド牛の産地への影響は大きく、高級牛肉の生産システムが変わる可能性もある。

 遺伝子検査で陽性となった「忠富士(ただふじ)」は、働き盛りとされる7歳。5~13歳のエース級6頭のなかでも今年、最も多くの精液の採取が計画されていた種牛だ。

 農林水産省と同県によると、忠富士を含む6頭は同じ牛舎にいたが、それぞれ約2メートルの間隔をあけたうえ、高さ約3メートルの板で壁をつくって隔離していた。管理する担当者は1頭につき1人に限定させていた。

 忠富士については、19日に採取した検体での遺伝子検査で陽性が出たが、発熱や口内のただれなどの症状が見られないとして、翌20日に再度検査を実施。再び陽性となった。現在も目立った症状はないが、食欲がないという。

 6頭が現在いる同県西都市の畜舎は周囲にほとんど農場がない環境のため、忠富士は事業団にいる間に感染した疑いが強いとみられている。

忠富士を含む6頭は避難のため13~14日、トラックで約20キロ運ばれた。特例措置として移動が検討された当時から「万一感染していたら移動によってウイルスを周囲にまき散らすことになる」という懸念が出ていたが、同県は「移動直後の遺伝子検査では陰性で、現在も症状がなく、ウイルスはほとんど排出していなかったとみられる」と説明している。

 忠富士を特例で避難させたことで、移動先の畜舎の半径10キロ圏内にある2農場が今回、移動制限範囲に入り、ワクチン接種・殺処分となる可能性がある。同県は「大変申し訳ない」としている。(大谷聡)

政治 口蹄疫 宮崎県 SEB201005220016_convert_20100522214327







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■ 【口蹄疫】種牛感染疑い「日本の畜産だめになる」…全国のブランド牛に打撃 2010.5.22 産経

口蹄(こうてい)疫の感染拡大は、全国的に評価の高い宮崎の子牛を生み出してきた種牛にもおよんでいる。子牛は全国で肥育され、三重「松阪牛」など各地のブランドを背負って流通している。仮に血統が絶えることになれば、県内だけでなく全国のブランド牛に与える影響は大きい。

(高橋裕子)

 宮崎県では、県家畜改良事業団で「宮崎牛」の種牛を管理し、県内の生産農家のみに試験管入りの冷凍精液を販売している。農家は人工授精でできた子牛を全国に出荷し、飼育期間が最も長い地域が産地となる。

 ブランド牛はそれぞれに条件があるが、松阪牛の場合、松阪市など指定地域での飼育が最終、最長であること。松阪牛の子牛のルーツの4割は宮崎産だ。

 冷凍精液は1年分の在庫があり、誕生から出荷までは2年以上かかることから、すぐに松阪牛が品薄になったり、価格が高騰することはない。だが、競りの中止で宮崎県から新たな子牛が入らなくなっているため、将来的には価格に影響してくる可能性がある。

 感染の疑いが判明した「忠(ただ)富士」を惜しむ声も多い。三重県松阪市の瀬古食品の社長、瀬古清史さん(61)は「忠富士の子牛は肉質が良く、健康で育てやすい。3拍子も4拍子もそろっていた」と嘆く。飼育する松阪牛約500頭のうち200頭ほどの父親が忠富士だ。

 宮崎県畜産課によると、忠富士は事業団の冷凍精液のうち2割の3万本を担い、人気も高いが値段も1本4千~5千円と高値。単純計算で年間1億以上を稼ぐ上に、子牛がブランド牛に育つとなると「値段が付けられないほど価値が高い」という。

 種牛は長い年月をかけ、良い血統同士をかけあわせてつくられた特別な牛だ。種牛だけでなくその子牛の質を見極めた上で種牛と認定されるため、新しい種牛をつくるには少なくとも7年はかかる。事業団が育成中だった次世代を担う種牛候補もすべて殺処分対象となっている。瀬古さんは「早く終息しないと日本の畜産がだめになってしまう」と話している。








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■ 忠富士の血統、全国ブランド牛に…畜産業界動揺      2010.5.22 読売

「至宝」の種牛がついえてしまうのか――。口蹄疫(こうていえき)が蔓延(まんえん)する宮崎県で22日、主力級種牛の「忠富士(ただふじ)」に感染が確認され、残る5頭についても感染の可能性が出てきた。

 宮崎生まれの子牛は、各地でブランド牛として大切に育てられており、恐れていた「種牛感染」の事態に、全国の畜産業界では「ダメージは計り知れない」と動揺が広がっている。

 「40年にわたって苦労してきた先輩たちに申し訳ない」

 22日午前2時半から宮崎県庁で開かれた緊急記者会見で、県農政水産部の高島俊一部長らは唇をかんだ。

 感染した忠富士は、子牛の肉質や発育が特に良く、繁殖農家の間では、避難した種牛6頭の中で一番人気だったという。

 JA宮崎中央会(宮崎市)の羽田正治会長(72)は、「このままでは宮崎の畜産がなくなってしまうかもしれない。1頭でも2頭でも残してほしい」と沈痛な声を出した。

 忠富士と一緒に避難していた種牛「安重守(やすしげもり)」を育てた小林市の仮屋重典さん(81)は、「避難させた時点で90%ぐらいは絶望でした。夢を見て育ててきたが、私の手の届かないところにいるのだから、誰を責めるわけにもいかん」と半ばあきらめた口調で話した。

 6頭の精液を使って生まれた子牛の多くは県外業者に供給され、「松阪牛」や「信州和牛」など有名ブランド牛として肥育される。

 その中の一つ、「佐賀牛」ブランドを持つ佐賀県。肉用牛の約15%を宮崎県から仕入れており、農協関係者は「宮崎の子牛は肉質が良く、仕入れた肥育農家は飼料の割合を工夫するなど、独自のノウハウも蓄積してきた。他産地から仕入れるにしても一からやり直しで、農家のダメージは大きい」と動揺を隠せない。佐賀県唐津市の肥育農家宮崎卓さん(64)は、「優良な種牛が途絶えれば、佐賀にとっても大きな痛手で、佐賀牛のブランドを守るためには宮崎以外の子牛を探すしかない」と語る。

 また、「松阪牛」の地元・三重県の「瀬古食品」では、飼育する500頭のうち半数以上が忠富士の血統という。瀬古清史社長(61)は「忠富士の子は丈夫で育てやすく、サシが入りやすい肉質が特徴だったのに」と肩を落とす。さらに、飼育する長野県の「木曽牛」の親牛7頭のうち、3頭が宮崎産という林司農夫さん(68)は、「宮崎牛の危機。子牛や精液の価格が高騰し、農家の混乱は避けられない」と心配する。
政治 口蹄疫 宮崎県 20100522-376512-1-N_convert_20100522213828









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■ 東国原知事「日本の畜産守るため、断腸の思い」      2010.5.22 読売

宮崎県の東国原英夫知事と政府現地対策チーム本部長の山田正彦・農林水産副大臣は21日夜、県庁で記者会見し、牛や豚の殺処分に向けたワクチン接種について、関係する地元自治体の理解を得られたと発表した。

 農家の同意が得られれば22日朝から接種を始める。感染が発生(疑い例を含む)した約160農場の約13万頭に加え、家畜の移動制限区域(半径10キロ圏)内で感染が確認されていない農場の20万頭以上も殺処分対象となる。

 知事は「(関係10市町長から)様々な意見が出たが接種に理解を得られた」と説明。「農家の皆さん。日本の畜産を守るため、断腸の思いだが、ぜひともご理解とご協力をお願いしたい」と訴えた。山田副大臣は「思い切ってやらないと、食い止められない」と農家に理解を求めた。

 ワクチン接種は、殺処分後に埋める土地を確保するため、感染を遅らせるのが狙い。埋却場所について、知事は高鍋町の県立農業大学校敷地の活用を表明。山田副大臣は新富町の航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地を検討していると述べた。政府が示した補償案に伴う費用は、牛だけで470億円を超えるとの見通し。
農水省は21日、補償案を地元に提示。
知事は対象地域にかかる川南町、西都、日向市など10市町長と協議、副大臣に回答した。
ワクチン接種を巡り、政府は19日に総合対策を決定。しかし、地元市町長らは「支援策が不十分」と受け入れに難色を示し、総額1000億円の政府支援を条件に受諾する方針を知事に伝えていた。

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ワクチン接種を巡り記者会見する東国原・宮崎県知事(21日夜、宮崎県庁で)=林陽一撮影



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■ 避難した種牛の1頭、口蹄疫感染…殺処分へ         2010.5.22 読売

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、同県西都(さいと)市に避難させていた宮崎牛のブランドを支える最後の種牛6頭のうち、1頭が感染していることがわかった。

 農林水産省によると、動物衛生研究所での遺伝子検査で20日と21日の2回、口蹄疫の陽性反応が出た。この1頭については殺処分する。残る5頭については検査結果を見て対応を決めるという。

 山田正彦・農林水産副大臣も、読売新聞の取材に対し、1頭の感染疑いについて報告を受けたことを認め、「今後の対応については宮崎県知事と協議する」と話した。同県家畜改良事業団では、6頭を含む種牛計55頭を飼育していたが、口蹄疫の発生後、主力級6頭への感染を防ぐため、国の許可を得て、移動制限区域外に移していた。

 一方、農水省と県は21日、牛や豚の殺処分に向けたワクチン接種について、関係自治体の理解を得られたと発表した。農家の同意を得て22日午前にも接種を始める。同県ではすでに感染が発生(疑い例を含む)した農場の約13万頭が殺処分されることが決まっているが、さらに感染が発生していない農場の20万頭以上が殺処分されることになる。

 21日、農水省が家畜を全頭殺処分される農家への補償案を県側に提示。その後、東国原英夫宮崎県知事は殺処分対象地域の川南(かわみなみ)町などの10市町長と協議し、接種受け入れの方針を農水省に伝えた。

 補償案は、殺処分される牛や豚について、個別の家畜の価値に見合った「時価評価」の方式で全額補償することが柱。このほか、家畜の種類と数に応じた生活支援金やワクチン接種後から殺処分までの餌代などを対象農家に支給する。

 ワクチンを巡っては、政府が19日、口蹄疫発生場所から半径10キロ圏内の牛や豚を殺処分の対象とし、埋却場所が確保できるまでワクチン接種で感染拡大を防ぐ方針を公表。地元自治体が接種を拒否していた。

 21日の記者会見で、東国原知事は「農家のみなさん、極めて大きな負担をおかけします。日本の畜産を守るため断腸の思いだが、ぜひともご理解とご協力をお願いしたい」と訴えた。






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■ 【口蹄疫】農水相発言で迷走、遅れた接種           2010.5.22 産経

口蹄疫発生現場半径10キロですべての牛や豚の殺処分を前提としたワクチン接種が22日、ようやく始まった。赤松広隆農水相は3日前の段階で開始の意向を示していたが、殺処分の補償額について「牛1頭60万円、豚3万5千円」などと発言したことで、地元から反発を受けて開始がずれ込んだ。発言は撤回した形になっているが、地元関係者からは「どうして軽々しく数字が飛び交うのか」と不信の声も上がっている。

 「おおよそ牛については60万ちょっと、豚については3万5千円前後…」

 今月19日、赤松農水相は記者会見で、農家に対する殺処分の補償についてこう説明した。すると地元は即座に反発した。

 「牛や豚にもいろいろな種類や品質がある。200万円以上の牛もいるのに、どうして一律なんだ」

 赤松農水相は翌日早々に、この金額を事実上、撤回。補償額を明示せず、家畜の時価に応じて決めるという姿勢をはっきり打ちだした結果、地元にも受け入れられた。しかし、同日午前の会見では「平均価格を取れば、大体、予算額は分かってくる。そういう意味で(60万などと)言っているので、統一価格でやるなんてことは言っていない」と不満げな表情も見せた。

 農水省幹部はこう言う。「あの数字にもともと意味はない。会見の時は、詳細が固まっていなかったのに、誰かがレクチャーした例示的な数字を、大臣が口にしてしまっただけ」

 そもそもワクチン接種など今回の対策は官邸主導。このため、農水省と財務省で細部を協議している途中に対策のスキーム(枠組み)が公表されるなど「主導権を官邸に握られ、大臣は功を焦って補償額を示そうとした」との声も関係者間で漏れる。

 「政治主導はいいが、地元との軋轢の原因になってはしょうがない」。別の農水省幹部はこうため息をついた。

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口蹄疫対策本部の会議のため官邸に入った赤松広隆農水相
=19日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影)











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■ 【口蹄疫】「農家は理解を」と涙 東国原知事、声震わせ 2010.5.22 産経

「農家のことを考えると、沈痛な思いを禁じ得ない」。
宮崎県の東国原英夫知事は21日、作業着姿のまま、県庁で政府現地対策本部の山田正彦農林水産副大臣と並び記者会見。家畜へのワクチン接種の実施を表明し「農家に極めて大きな負担をかけ断腸の思いだが、ぜひとも理解と協力をお願いしたい」と涙を浮かべ、声を震わせた。

知事は会見の冒頭「一刻も早く拡大を防止するとの強い決意で、国の決定に従い、ワクチンの接種を実施したい」と強調。一方で「農家の損失や精神的負担は甚大」などと農家を気遣い、終始伏し目がちだった。

会見に先だって協議した地元首長らから「首相や(農水)大臣は(ワクチン接種後に家畜を全頭処分される)農家の思いや痛みを理解し、国民にメッセージを発信してほしい」と要望があったことも明らかにした。

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記者会見でワクチン接種開始を発表し、苦渋の表情を見せる宮崎県の東国原知事
=21日午後9時、宮崎県庁






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■ 【口蹄疫】種牛エースも殺処分へ             2010.5.22 産経

口蹄疫拡大で、宮崎県は22日未明に記者会見し、避難させた種牛6頭のうち1頭について、2回の遺伝子検査で陽性となり、感染疑いを確認したと明らかにした。6頭の中でも精液の供給量が最も多いエース「忠富士」で、同日中に殺処分する。

残り5頭は、宮崎牛ブランドを支える種牛を守るために農林水産省と協議の上、例外措置として、約1週間、経過観察することを決めた。

 本来、疑い例と同じ場所で飼育中の牛や豚はすべて処分することになっている。5頭も今後発症するなどして殺処分となった場合、宮崎県は計55頭いた種牛すべてを失うことになり、畜産王国は大きな危機を迎える。「松阪牛」で知られる三重県など子牛の出荷先への影響も必至だ。 政府の現地対策本部は22日、川南町などの発生農家から半径10キロ圏内の牛や豚全頭へのワクチン接種開始に向け、準備を進めた。接種対象は約20万頭で、接種後は全頭を殺処分する。 県によると、6頭は人工繁殖用の精子提供の9割を担い、13日に高鍋町の県家畜改良事業団から西都市の仮設牛舎に避難させていた。19日と20日に忠富士から採取した検体が陽性となった。 忠富士を含め、県内12カ所で牛と豚計21頭が感染疑いとなり、被害地域は西都市と木城町を合わせ2市5町に拡大。発生農場などでの処分対象は計約13万3千頭に上る。事業団に残った種牛49頭は既に処分方針を決めている。 殺処分された牛や豚の埋却地について山田正彦農水副大臣は21日、同県新富町の航空自衛隊新田原基地も「候補の一つとして考えている」と述べた。

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口蹄疫感染の疑いが確認され、殺処分される種牛「忠富士」(宮崎県家畜改良事業団提供)







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■ 【口蹄疫】ウイルスはどこから? 輸入の「わら」? 観光客? 2010.5.20 産経

 宮崎県で拡大を続ける口蹄疫。ワクチン接種や殺処分とともに感染経路の解明も急務となっている。国内の発生は10年ぶりで、海外から感染したと考えられるが、敷きわらや飼料、観光客など可能性はいくつもあるという。農水省は、発生農場への聞き取り調査などを進め、感染ルートの特定を進める。

 今回のウイルスは、今年、韓国や香港で発生した口蹄疫のウイルスと同じO型タイプということが分かっている。一致率は香港が99・22%、韓国が98・59%で、農水省は「アジアから入ってきたことは間違いない」とする。だが、口蹄疫は空気感染のほか人やモノに付着して感染するため、侵入経路の特定は容易ではない。

 可能性の一つは、敷きわらや飼料など輸入に頼る畜産用の資材だ。農水省によると、畜産が盛んな九州地方では稲作農家が少なく、中国産のワラを輸入する農家が多いという。

 10年前の発生時は、中国産麦わらによる感染が指摘されたが、特定に至らなかった。教訓をふまえ、現在は口蹄疫の発生していない地域の指定工場で、熱処理をしたものだけが輸入されている。飼料の主な輸入元は口蹄疫の発生していない清浄国の米国だ。農水省は「原因がわらや飼料なら、別の地域で発生してもおかしくない」と指摘する。

 人が媒介した可能性もある。平成20年に県内の主要宿泊施設に宿泊した外国人はのべ約8万5千人で、そのうち韓国人が約6割。宮崎空港など玄関口となる場所では発生前から恒常的に、必ず通過する場所に消毒マットを敷くなどの対策が行われてきたが、農水省は「服や荷物に付いたものまでは防ぎきれない」。3月末に症状があった水牛は清浄国の豪州から輸入されており、農水省は「国内で感染したと考えるほうが自然だ」としている。

 専門家でつくる農水省の疫学調査チームは、4月29日に最初の発生例とされた都農(つの)町の農家で飼育状況や敷きわら、飼料などについて調査したが、その後は、具体的な調査は行っていない。感染拡大防止の作業に農家が追われているために聞き取り調査ができないためだ。

 チームの明石博臣東京大学大学院教授は「(感染源の)可能性に序列を付けるデータもそろっていない。事実を積み上げ原因を究明したい」と話している。(高橋裕子)

政治 口蹄疫 宮崎県 2010年5月21日 _convert_20100521131453 政治 口蹄疫 宮崎県 biz1005202216031-n1_convert_20100521131714
全頭殺処分の対象地域と早期出荷を促す対象地域 2010年5月21日
役場の駐車場入り口で、口蹄疫対策の消毒を受ける作業車=20日午後、宮崎県川南町








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■ ワクチン接種見送り 準備間に合わず 口蹄疫問題      2010.5.20 産経

宮崎県で牛や豚の家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)が拡大している問題で、政府と県は20日、発生農家から半径10キロ圏内の家畜に対して行う予定だったワクチン接種開始を見送った。接種計画の策定や態勢整備が間に合わなかったためという。ワクチン接種時期について、赤松広隆農林水産相は19日の会見で「きょう以降ただちにやる」としていたが、いきなりつまずいた形だ。

現地対策本部では20日、農水省の山田正彦副大臣が同日中のワクチン接種開始は難しいとの見通しを表明。開始時期についても「できるだけ早く」とするにとどまった。

 政府は、発生農場以外でも半径10キロ圏内で、すべての牛・豚約20万頭にワクチンを接種して一時的に症状や感染を抑えた上で、殺傷分する方針だ。すでにワクチン20万頭分は現地に届いているが、農水省によると、膨大な数の家畜に対して効率的に接種するための作業順序や人員配置を定める計画の策定が間に合わず、開始できないという。

 また、接種する獣医師も発生農場での殺処分に追われている状態で、増員が決まった約40人も、一部しか現地に到着していない。個々の農家に対して、合意を取り付ける作業も終わっていないという。

 一方、口蹄疫の発生農場などは新たに15カ所増え、146件に拡大した。発生農場の牛や豚は12万4千頭となったが、こうした家畜は、原則ワクチン接種せず殺処分される。






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■ 口蹄疫 重野氏「初動の遅れ、農水相に責任」          2010.5.20 産経

 社民党の重野安正幹事長は20日の記者会見で、宮崎県での家畜伝染病・口蹄(こうてい)疫の拡大をめぐる赤松広隆農林水産相の対応について「(被害が)なぜ大規模になったのかが問題。初動対応の遅れはあったのだろう。政府の責任は当然ある」と述べた上で、「所管大臣の初動に不十分さがあったのなら責任は取らねばならない」と述べ、赤松氏の責任問題は不可避との見解を示した。

 また同党幹部は同日、赤松氏が外遊中に農水相の臨時代理を務めた同党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相についても「『第一に赤松、第二に福島』の責任になっても仕方ない」と語った。







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■ 自民、不信任案提出へ 口蹄疫問題 与党からも責任論続々 2010.5.20 産経

宮崎県での家畜伝染病の口蹄(こうてい)疫被害を受け、自民党は20日、対応が後手に回った政府への攻勢を強め、被害拡大中に外遊を続けた赤松広隆農水相の不信任決議案を、来週にも衆院に提出する方針を固めた。他の野党にも共同提案を呼びかける。赤松氏は辞任する意思はないと強調したが、与党の社民党からも初動態勢の遅れに対し、責任を問う声が出始めた。

自民党の浜田靖一国対筆頭副幹事長は20日の記者会見で「(不信任案は)当然検討に値する」と強調した。自民党はまた、口蹄疫にかかった牛や豚を国が全額補償してすべて殺処分できるようにする緊急措置法案の要綱をまとめた。

 「なぜ今回(被害が)大規模になったか。初動対応の遅れはあったんだろう。初動対応に不十分さがあったら所管大臣だから責任は取らなければならない」

 社民党の重野安正幹事長は20日の記者会見で、赤松氏の対応を批判した。“身内”からも責任論を突きつけられた形だが、赤松氏はこの日も「しっかりと対応している」と繰り返した。

 一方、衆院本会議では、宮崎県選出の江藤拓氏(自民)が「殺処分、埋却の現場は筆舌に尽くしがたい修羅場だ。まさに地獄。作業員の中には精神的にも完全に参っている人も多数出ている」と指摘。「それに引き換え、赤松大臣! あなたは一体何をしていたんですか」と批判した。

 これに対し、赤松氏は政府の対応を細かく説明した上で「政府一丸となって対策を適切に講じていきたい」と応じた。

 衆院決算行政監視委員会でも自民党の阿部俊子衆院議員が、自民党議員らの忠告を振り切って外遊に出かけた赤松氏を批判。赤松氏は「私はその時点で考えられるすべてのことをきちんとやりきってきた。旅行に絡めて、何か放り投げて物見遊山で遊びに行っていたと言われると非常に心外だ」と反論した。

 さらに阿部氏は「口蹄疫が蔓延(まんえん)した責任をとるべきだ」と追及したが、赤松氏は「誠心誠意、農水相としての職務をまっとうしていく」と辞任する考えがないことを強調した。








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■ 畜舎の消毒薬を緊急輸入 バイエル薬品 口蹄疫問題    2010.5.20 産経

バイエル薬品(大阪市)は20日、宮崎県での口蹄(こうてい)疫感染問題を受け、豚舎や牛舎で散布される消毒薬「アンテックビルコンS」約30トンの緊急空輸を決めたと発表、このうち5トンが同日夕に関西空港に到着した。23日にかけて空輸し、宮崎県を中心に九州へ出荷する。

同社によると、アンテックビルコンSは粉末状の消毒薬で、水やぬるま湯に溶かして畜舎内の床や壁などに散布する。4月の問題発覚後、在庫約35トンがなくなり、5月中旬にかけて計50トンを空輸したが、感染拡大を受けてさらに空輸を決めた。










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■ 種牛を分散へ 鹿児島、大分 口蹄疫問題            2010.5.20 産経

黒毛和牛と豚の飼育頭数が全国一の鹿児島県は20日、種牛と種豚を、離島も含めて複数施設に分散させる方針を決めた。早ければ来週初めにも移転を開始する。肉牛、豚の飼育頭数で全国の3割以上を占める九州。口蹄(こうてい)疫の広がりをうけて、各県で、種牛の分散飼育の動きも出ている。

鹿児島県は、現在、ブランド産品「鹿児島黒牛」「かごしま黒豚」の元となる種牛と種豚を県肉用牛改良研究所など3施設で一括管理。県は、これまで「動かした先で発生したら逆効果」と慎重だったが、宮崎の感染拡大が収まらず、感染ルートの完全な遮断が難しいことから、分散管理がより安全と判断した。

 新たな移動先は、喜界島(喜界町)や種子島(西之表市)と本土の日置市の3カ所。移動対象は、県所有の種牛24頭のうち12頭と、種豚計150頭。凍結精液は21日に県内の家畜保健衛生所に移す。

 一方、全国和牛能力共進会でグランプリに輝いた「豊後牛」を抱える大分県。県南西部にある畜産研究部(竹田市)で飼育している種牛36頭の緊急避難候補地として、約80キロ離れた国東(くにさき)市を決定し、移転のタイミングを見計らっている。10頭程度を移す方針だが、県畜産振興課では「移転先で口蹄疫が発生していないともかぎらない。宮崎の感染状況を見ながら、分散飼育すべきかどうか決める」と苦悩している。

 農林水産省のまとめでは、沖縄を除く九州7県の肉用牛の飼育頭数は107万1千頭で全国の36%を占める。豚の飼育頭数308万3千頭も全国の31・1%に達する。







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■ 種牛6頭避難の西都市でも感染疑い牛            2010.5.20 読売

宮崎県で発生した家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で、宮崎牛ブランドを支える種牛6頭が避難している西都(さいと)市内でも、感染の疑いのある牛が見つかったことが20日、分かった。

 感染が確認されれば、同市での発生は初めて。

 同市によると、口蹄疫特有の症状が出た牛が見つかったため、検体を動物衛生研究所に送ったところ、20日に県から「感染が疑われる」と連絡が入ったという。

 県では、種牛55頭を一括して飼育していた高鍋町が発生場所から半径10キロ圏内の「移動制限区域」に入ったため、13日、西都市に6頭を避難させた。残りの49頭は殺処分された。

 今回、症状が出た牛が見つかった西都市の農場は、6頭の避難畜舎から10キロ以上離れ






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■ 口蹄疫「心からお祝い」 民主議員言い間違いに議場騒然   2010.5.20 朝日

民主党の 石津 政雄 衆院議員 が20日の衆院本会議での質問に立った際、口蹄疫(こうていえき)の被害農家に向け「心からのお祝いを」と言いかけ、騒然となる一幕があった。手元の原稿から顔を上げた際の発言で、ただちに「失礼しました。お見舞いを申し上げます」と言い直したが、野党から激しいヤジが飛んだ。九州が地元の自民党衆院議員は「まじめに考えていないから、とんでもない言い間違いを起こすんだ」と怒っている。





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■ 「農水相が外遊先でゴルフ」報道 根拠ないとTBS謝罪  2010.5.20 朝日

 TBSテレビは20日、赤松広隆農林水産相が口蹄疫(こうていえき)の発症後、外遊先でゴルフをしていたと複数の民主党幹部が証言したと報じたことについて、昼のニュース番組で「具体的根拠はなく、裏付け取材が不十分だった」と謝罪した。

 同社広報部によると、20日のCS放送「TBSニュースバード」と、午前の地上波の「みのもんたの朝ズバッ!」などで、赤松氏が4月30~5月8日、キューバやメキシコに出張したことに絡み「複数の民主党幹部が問題だとの考えを示したうえで、外遊中にゴルフをしていたことを明らかにした」と報道。20日午前、農水省から訂正を求められ、確認したところ、取材に応じた民主党幹部が「情報は伝聞だった」と話したという。

 この問題を巡っては、感染が広がる中、大臣が長期間、日本を離れたことは問題だとして、19日の衆院外務委員会で自民党などが責任を追及していた。






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■ 異変2度…でも「教科書と違う初期症状」 宮崎口蹄疫   2010.5.19 朝日

宮崎県で口蹄疫感染の疑われる牛が確認されるまで何があったのか。関係者の話から再現する。

宮崎県都農(つの)町。3月下旬、ある農場で水牛が下痢になった。
モッツァレラチーズを作るために飼われていた42頭のうちの1頭。
往診した獣医師は、31日に県の宮崎家畜保健衛生所に届け出た。

県も立ち入り検査したが、口蹄疫にみられる口の中や蹄(ひづめ)の水疱(すいほう)、よだれがない。便なども検査したが、下痢の原因となる菌やウイルスが見つからず、結論が出ないまま下痢は治まった。
これが最初の異変だった。

この農場から南に約600メートル離れた別の農家で、次の異変が起きた。
「口の中に軽い潰瘍(かいよう)のある牛がいる」。4月9日、衛生所に別の獣医師から連絡があった。2日前に往診したところ、1頭の牛が前夜から発熱し食欲がなく、口からわずかによだれがあったのだという。
県の口蹄疫防疫マニュアルでは「(口の中の)水疱は発病後6~8時間以内に現れ、通常24時間以内に破裂する」と記載されている。

9日の往診で、口の中に直径3ミリほどの潰瘍は見つかった。
しかし水疱ではなく、かさぶたのような状態。すでに発熱から4日がたつ。
仮に口蹄疫なら、水疱や激しいよだれが見られるはずだ。
獣医師から相談を受けた衛生所は農場内のすべての牛を調べたが、口蹄疫の可能性は低いと判断した。発熱は1日でおさまっていた。

口蹄疫ウイルスの潜伏期間は、牛の場合で約1週間。
獣医師は12日まで毎日往診したが、異常のある牛は見つからなかった。

獣医師は振り返る。「教科書通りの口蹄疫とは異なる初期症状。まったく想定しなかったわけではないが、この症状からは診断できなかった」

4月16日夕、別の2頭に同じような症状が見つかった。
最初の牛の隣にいた牛で、何らかのウイルスによる感染と考えられた。
この段階で最初の牛はほぼ完治していた。
翌日、衛生所が改めて立ち入り検査し、感染症の鑑定を行ったが、19日までに出た結果は陰性だった。

ただ衛生所は19日、念のために検体を国の動物衛生研究所(動衛研)海外病研究施設(東京都小平市)に送った。
このとき初めて、県は国と連絡を取った。
20日早朝、口蹄疫の陽性反応が出た。







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■ 口蹄疫、10キロ圏全頭処分 20キロ圏は国が買い上げ  2010.5.19 朝日

宮崎県で家畜の伝染病の口蹄疫(こうていえき)が広がっている問題で、鳩山政権は18日、(1)発生地から半径10キロ以内のすべての家畜にワクチンを打った上で殺処分とする(2)発生地から半径10~20キロの家畜をすべて政府が買い上げる――を柱とする対策を固め、地元自治体や農協などと調整に入った。

 同県はこれまで、農林水産省の指針に従って、口蹄疫への感染や感染が疑われる家畜が確認された場合、同じ農場で飼われている牛や豚のすべてを殺処分としてきた。対象は18日夜の時点で約11万8千頭にのぼっている。10キロ圏を加えると、農水省の推計では、新たに牛4万頭、豚12万6千頭が殺処分の対象となる見通しだ。政府は市場価格の一定割合の手当金を畜産業者に支払う。

 宮崎県はこれまで、農水省の指針に従って10キロ圏を「移動制限区域」として、家畜や、その死体の移動を禁じてきた。しかし今回の口蹄疫は感染力が強いため、政府は、この区域内の家畜をすべて殺処分して拡大を防ぐ必要があると判断した。一度に何千頭も殺処分することはできないため、あらかじめ対象の全家畜にワクチンを打ち、ウイルスの勢いを弱めた上で、順次処分する方針だ。ワクチンが使われるのは、国内の口蹄疫対策で初めての例となる。

 さらに、家畜の移動を制限している発生地から10~20キロの「搬出制限区域」では、全頭を食肉に加工した上で、政府が市場価格に準じる価格で買い上げる。肉は流通させず処分する見込みだ。

 口蹄疫対策を検討するために農水省が設置した専門家らによる委員会も18日、ワクチンの使用を検討するべきだという見解で一致した。

 今回の口蹄疫で殺処分対象となっている約11万8千頭のうち、処分が終わったのは約5万頭にとどまる。

ウイルスは生きている家畜の体内で増殖する。委員会は「殺処分の遅れで、流行地域内で感染動物から出るウイルスがかなり濃厚になっている」という認識で一致。殺処分の対象となった家畜にワクチンを使い、処分を待っている間にウイルスが増えてしまう事態を防ぐ。流行地域外で健康な家畜を対象に予防的にワクチンを使うことは、当面想定していない。

 政府がまとめた対策案については、宮崎県で現地対策本部長を務める山田正彦・農水副大臣が18日、東国原英夫知事ら自治体関係者、農協幹部と非公開で会談した際に打診した。

 対策案を実行に移すには、感染が起きた農場内に殺処分を限定している家畜伝染病予防法の改正や、特別措置法の立法が必要との指摘もある。平野博文官房長官は18日の会見で「法改正でなければならないとなれば、与野党で理解を頂き、早急に対策をすることもあり得る」と述べた。

 一方、赤松広隆農水相は18日の会見で、「所有者の了解を得ながら殺処分することは、今の法律でも読めないことはない」と述べ、法改正を待たずに、健康な牛も含めた殺処分を行えるという考えを示した。

 鳩山由紀夫首相は18日夜、首相官邸で記者団に「(殺処分された家畜を)埋める場所を急いで決定し、すべての車両の消毒を徹底するのがスタートであり、さらにその次を考えていく」と述べた。

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 宮崎県の東国原知事は18日、「非常事態宣言」を出した。法律などの根拠がある宣言ではなく、知事が独自に県民に危機を訴える目的だという。同日の定例記者会見で知事は、発生地域や周辺の県民に対して「不要不急の外出は控え、感染拡大防止に協力願いたい」と呼びかけた。

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記者会見で「対応が甘いのでは」と問われ、「一生懸命やっているんです」と語気を荒らげ、机をたたく東国原英夫宮崎県知事=宮崎県庁、松井望美撮影
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■ ワクチン投与後に全頭処分へ…政府方針            2010.5.19 読売

宮崎県の家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で、農林水産省の「牛豚等疾病小委員会」は18日、口蹄疫の蔓延(まんえん)地域の牛や豚にワクチンを投与するべきだと結論づけた。

 政府はこれを受け、近く投与に踏み切る。殺処分後に埋める土地が見つからないため、感染拡大を遅らせるのが目的。埋却地確保のめどがたった段階で、殺処分する予定で、事実上の全頭処分となる。当面、川南町で実施し、その他の発生地については今後検討する。予防的な殺処分となるため、畜産農家の同意を得るのが課題になる。

 委員会ではこれまで「徹底した消毒が最善の感染防止」としてきたが、政府内では「今の方式では爆発的な拡大に追いつかない」として全頭処分すべきだとの声が強まっていた。

 委員会後に記者会見した寺門誠致(のぶゆき)・委員長代理は「ワクチン投与は時間稼ぎ」と説明。現状では、殺処分後に埋める土地が不足しているため、埋却に時間がかかり、その間に体内で培養されたウイルスが拡散されてしまう。このため、症状を軽くするワクチン投与によって感染拡大を遅らせる方針だ。

 同省によると、18日現在、殺処分対象は計11万4000頭に上るが、殺処分と埋却を終えたのは2万7000頭。







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■ 鹿児島黒牛・黒豚、離島で守る 種牛種豚避難へ        2010.5.19 朝日

宮崎県での口蹄疫(こうていえき)被害の拡大を受け、鹿児島県は19日、県産ブランドを守ろうと、貴重な県産ブランド牛「鹿児島黒牛」の種牛12頭を、鹿児島市から約100キロ離れた口永良部島(屋久島町)や種子島などに分散避難させる方針を固めた。牛の冷凍精液の一部と「鹿児島黒豚」の種豚150頭も同時に避難させる考えで、数日中にもフェリーで移動を始める。

 県畜産課によると、鹿児島黒牛の種牛は24頭おり、同県東部の曽於市で県が一括で飼育中。このうち若い種牛12頭を選び、避難させる。これまで16万8千頭の子牛を作ってきたスーパー種牛の「金幸(かねゆき)」は高齢のため、移動対象から外れた。黒豚は、主力品種や県が品種改良中のブランド豚の種豚が対象という。

 口永良部島と種子島は、公営牧場など飼育施設が整っている。両島は屋久島の東西に位置。同課は「海に囲まれた離島ならウイルス侵入の可能性はかなり低い。鹿児島の畜産ブランドを守るために、リスク分散が必要と判断した」としている。







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■ 口蹄疫、越境防げ 近畿・中四国も消石灰で自衛       2010.5.19 朝日

宮崎県で確認された口蹄疫(こうていえき)の感染が広がり続けている。殺処分対象の牛や豚などは11万頭を超え、畜産農家の危機感は高まる一方だ。宮崎県に隣接する県は車の消毒などを強化し、近畿や中四国でも自治体が消毒剤を無償配布するなど自衛に乗り出した。

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 近畿や中四国でも自衛策が相次ぐ。

 「とにかくできるだけの対策をしたい」。愛媛県東温市の畜産農家の男性はこう言い、同県が18日に牛、豚の畜産農家に無償で配った消毒用の消石灰を牛舎の出入り口付近にまいた。

 豊後水道を挟んで九州東部の対岸にある愛媛県。県内5カ所の家畜保健衛生所の職員はこの日、散布方法の直接指導を始めた。県は4月末から三つの港で九州からフェリーで到着する車を消毒しているが、担当者は「宮崎の感染が収まらないため、農家を守る後押しをしたい」と話す。

 四国のほかの3県も消石灰の無償配布を開始。18日は4県の担当者が徳島県に急きょ集まり、「四国防疫会議」を設けた。各県関係者は「何としても四国への広がりを防ぎたい」とし、会議では今後、情報を交換しながら新たな防止策に取り組む。

 近江牛の子牛の約4割が宮崎県産の滋賀県は、消毒剤が品薄で一般購入が難しくなっていることから、19~21日に消毒方法などについての研修会で参加者に消毒剤を無償で配る。宮崎からの子牛の供給も止まっており、生産農家の一人は「日本全体の畜産の危機だ」と訴える。鳥取、広島両県もすでに消毒剤などの無償配布に乗り出している。

 神戸牛で知られる兵庫県は畜産業界の「宝」と言われる全国トップクラスの種牛を守ろうと必死だ。

 種牛33頭を飼育する県立農林水産技術総合センター(加西市)は畜舎一帯の立ち入りを禁じ、唯一出入りを認める飼料運搬車も消毒を徹底。同センターの担当者は「できる限りの防衛策を取りたい」と警戒を強めている。(天野剛志)







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■ 一般車も消毒、種牛の避難検討…口蹄疫シフトの九州    2010.5.19 朝日

宮崎県を襲う口蹄疫は、「畜産王国」九州を震え上がらせている。

 大分県は、宮崎県に接する竹田市にある県農林水産研究指導センターが保管する「豊後牛」などの精液1万2千本を、大分市の大分家畜保健衛生所に移動した。凍結保存する精液の約10%にあたる。被害が広がってセンター一帯が移動禁止区域になれば、種付けができなくなるからだ。

 豊後牛は「和牛のオリンピック」とも言われる5年に1度の全国和牛能力共進会で、2002年にグランプリを受賞したブランド牛だ。種付けができるかどうかは畜産業にとって影響が大きい。種牛や種牛候補牛の移動も想定しており、候補地を探しているという。

 鹿児島県でも、宮崎県境の曽於(そお)市周辺で口蹄疫が発生した場合に「鹿児島黒牛」の種牛を避難させようと検討している。こちらも、日本一の和牛生産地として知られる鹿児島県が誇るブランド牛だ。

 影響は三重県の「松阪牛」にも及ぶ。松阪牛の4割超は宮崎県から子牛を仕入れて肥育しており、関係者からは「子牛の調達が出来なくなるかも」と心配する声があがる。

 ウイルスがばらまかれるのを防ぐための消毒作業も、地域や対象を広げている。

 鹿児島県は18日、宮崎県境を中心とする13カ所で、口蹄疫ウイルスの拡散防止のために一般車両も消毒すると発表した。道路上に消毒薬を含ませたマットを敷き、その上を通過させる。これまでは畜産関係車両だけだったが、「畜産関係以外の人や車の動きがウイルスを広めている可能性もある」と踏み切った。早ければ19日から始める予定だ。

大分県では、品薄で不足していた消毒薬約700キロを入手した。食品や医療用の消毒薬を転用することも決め、600ミリリットルの薬剤5千本も新たに購入した。従来使っていた消石灰と併せて使用する予定だ。同県九重町の観光名所である大吊橋(つりはし)の入り口にも靴底を殺菌するための消毒マットが設置された。町には200戸の畜産農家がある。町の担当者は「口蹄疫が終息するまで続けたい」という。

 熊本県は、感染牛が見つかった宮崎県えびの市と隣接する人吉市などに牛や豚の搬出・移動制限区域を設けた。県内道路の消毒地点も11カ所まで増やし、一部では一般車両も含めて消毒に当たっている。

 各県の首長たちは必死だ。熊本県の蒲島郁夫知事は17日、「口蹄疫は九州全体の問題と認識している。封じ込めと防疫を徹底したい」と話した。18日に会見した鹿児島県の伊藤祐一郎知事は「県としては蔓延(まんえん)を防ぐのが最大の務め。これ以上拡大しないような万全の措置を国にも講じてほしい」と求めた。

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国道10号に設けられた消毒ポイント。
消毒液を染み込ませたマットが敷かれ、口蹄疫被害の集中する川南町から南下する自動車のタイヤを消毒する=宮崎県高鍋町

観光客の靴底を消毒するマットが敷かれた九重“夢”大吊橋=18日午後1時、大分県九重町





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■ 口蹄疫、政府が対策本部を設置 防疫体制強化や農家支援  2010.5.18 朝日

鳩山内閣は17日、宮崎県で発生した家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)の被害拡大を食い止めるため、鳩山由紀夫首相を本部長とする口蹄疫対策本部を発足させ、宮崎県庁に現地対策本部も設置した。防疫体制の強化や被害農家への経済支援などを行う。ただ、対策費の金額を巡り政府内で食い違いも表面化するなど、混乱も見られる。

 鳩山首相は17日夕、対策本部の発足会合を首相官邸で開き、「口蹄疫の拡大が懸念され、大変重大な課題だ。政府を挙げて対処し、一刻も早く宮崎県の皆さんに安心してもらえる状況を作らなければならない」と述べた。今月16日までの口蹄疫の感染疑い・確定例は計111例、殺処分の対象になった牛は8210頭、豚は7万7511頭、ヤギが2頭で計8万5723頭にのぼる。

 対策本部は、これ以上の被害の拡大を防ぐため、車両や道路の消毒の徹底や、自衛隊の派遣・増員の実施、家畜を殺処分するなどの被害を受けた畜産農家や移動が制限される農家に対する生活支援や経営再建対策をとる方針を決めた。また、関係自治体が負担する殺処分などの経費に対する特別交付税措置や、国からの支出の迅速化を図ることも確認した。

 拡大防止には、一定区域内の家畜全頭を殺処分することが有効との指摘もある。だが、そのためには、殺処分を感染が疑われる家畜に限定している現行の家畜伝染病予防法を改正するか、特別措置法を制定する必要がある。平野博文官房長官は17日の会見で「全頭を殺処分して抑えるという考え方もあるが、現行の法律でできるのかという議論もある」と述べ、今後の検討課題との認識を示した。

 政府内の対応には混乱もみられた。

首相は17日昼に赤松広隆農林水産相らと会談。その後、出席者の一人は記者団に、口蹄疫の対策費として「予備費から1千億円使っていいということだった」と紹介したが、平野官房長官は同日夕の記者会見で「まったく承知していない」と否定。首相は同日夕、記者団に「額はこれからだが、迅速性が求められているときには、予備費を使用することが正しい判断ではないか」と述べた。

 政府は口蹄疫が確認された4月20日、赤松農水相を本部長とする対策本部を同省内に設置したが、首相の指示に基づき、首相自身をトップに据え、全閣僚が参加する対策本部に格上げすることにした。副本部長には赤松農水相と平野官房長官が就いた。

 現地対策本部は山田正彦農水副大臣を本部長とし、小川勝也首相補佐官(農業政策担当)のほか農水省、防衛省、総務省、財務省など関係省庁の実務者ら19人を常駐させる。

 平野官房長官は16日に宮崎県庁で東国原英夫知事と会談した際、要望を首相に伝えると約束していた。




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■ 口蹄疫、殺処分11万頭超える 予防的な殺処分も検討   2010.5.18 朝日

農林水産省は18日未明、宮崎県で発生した家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)の感染確定・疑い例は計126例で、殺処分対象の家畜が計11万4177頭になったと発表した。これを受け平野博文官房長官は閣議後の記者会見で、一定区域内の家畜全頭を殺処分するための措置を検討する考えを明らかにした。

 全頭殺処分には、感染の疑いが出た農場の家畜に殺処分を限定している家畜伝染病予防法を改正するか、特別措置法を制定する必要がある。平野氏は全頭殺処分について「ひとつの考え方だ。封じ込めるためにはあらゆる検討をしなければならないと思っている。現行法でできるのか、法改正がいるのかを含めて検討した上で判断しなければならない」と述べ、早急に検討を進める考えを示した。

 全頭殺処分について赤松広隆農林水産相は、感染の疑いのある家畜の発生が集中している地域の場合は「所有者の了解を得ながらやるのは、今の法律でも読めないことはない」と会見で語り、現行法の枠内で健康な牛も含めて殺処分を行う可能性を示唆した。ただ、宮崎県全域など対象範囲が広い場合は、現状でも殺処分した家畜を埋める土地を探すのが困難な状況にあるため、「物理的にも無理がある」との認識を示した。

 また、原口一博総務相は、殺処分による農家の損害を軽減するため、農家の自己負担分(5分の1)を宮崎県が肩代わりした場合については特別交付税で全額支払う方針を記者団に明らかにした。亀井静香金融相は会見で「畜産農家などに(融資などの面で)対応を積極的にやってくれと緊急のお願いをするつもりだ」と述べ、金融機関に通知を出す方針を明らかにした。

 鳩山由紀夫首相はこれに先立ち、政府や宮崎県の一連の対応に問題はなかったかとの記者団の質問に対し、「一定の部分はあると思う」との見方を示した。

 一方、自民党は口蹄疫対策本部の会合を開き、政府の関与を強める家畜伝染病予防法改正案を今国会に提出することを決めた。感染が疑われる家畜の殺処分や埋める場所の確保について国の責任を強め、被害農家への補償割合を引き上げることが柱だ。会合では感染拡大防止のため全頭殺処分をすべきだとの意見も出たため、法案に加えるかどうか検討する。谷垣禎一総裁は「政府の対応は極めて不十分だ。きちっと追及する」と述べ、赤松農水相の不信任決議案の提出も検討している。




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■ 大分県も種牛を避難へ 凍結精液も移動             2010.5.18 産経

宮崎県での口蹄疫感染の拡大を受け、大分県は18日までに、同県竹田市の県畜産研究部で飼育している種牛と種牛候補の計36頭について、県内数カ所の農場に分散させる方針を固めた。

 宮崎県が優秀な種牛6頭を避難させたのと同様に、大分県でも感染の疑いのある家畜が確認された場合に備えるため。

また、同研究部で管理する種牛の凍結精液約13万本(1本0・5cc)についても、敷地内の牛に感染の疑いが確認された場合に、家畜伝染病予防法の規定で処分対象になる可能性があるため、主力級の種牛のものを中心に、約1万2千本を大分家畜保健衛生所(大分市)に移した。

 大分県は宮崎県境の国道2カ所で畜産関係の車を消毒するなど感染の拡大防止に力を入れており「万全な対策を講じたい」としている。



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■ 口蹄疫被害 種牛も汚染された不手際              2010.5.18 産経

【主張】

 宮崎県で家畜伝染病の「口蹄(こうてい)疫」が爆発的に広がり、宮崎牛ブランドを支える種牛までが、殺処分の対象となった。

 10年前の流行時の100倍以上、約8万6千頭もの牛や豚を殺処分せざるを得ない非常事態で、被害総額は160億円にも上る。

政府はようやく鳩山由紀夫首相を本部長とする対策本部を発足させたが、日本の畜産業全体に打撃が及ばないよう、迅速に対処していくべきだ。

 宮崎牛の種牛は、松阪牛や近江牛、佐賀牛にもなる貴重な遺伝子資源であり、日本の知的財産として守られてきた。一元管理する県家畜改良事業団でも感染の疑いが出て、肥育牛と合わせ約300頭が殺処分の対象となった。

 宮崎県は最近になって、最も優れた種牛6頭を隔離、避難させている。これらにまで感染が広がれば、宮崎牛の生産は壊滅的な事態にもなりかねない。

 口蹄疫の被害は宮崎県東部だけでなく、熊本と鹿児島両県に隣接する地域にも飛び火している。監視体制を強化するとともに牛豚の移動禁止を厳守して封じ込め、県外に感染を拡大させないことが重要だ。人や車の消毒も、さらに徹底せねばならない。

 今回は被害の90%以上が豚だ。専門家によると、豚は一度感染すると、大量のウイルスを放出して感染を広げてしまう。養豚場を中心に家畜の健康に細心の注意を払うなど、流行の特徴をとらえた防疫を進めることが肝要である。

 中国や台湾、韓国でも発生していた。これだけ人や物資の流れが激しい時代だ。海外の情報をいち早く把握し、速やかに対応すべきだった。感染経路を可能な限り特定して、今後の対策に役立てることも忘れてはならない。

 1頭でも感染が確認されると、その農場のすべての牛豚を殺処分にしなければならず、農家の痛手は大きい。損害は国や家畜共済などで全額補償されるが、手塩にかけた牛豚を殺処分する心理的なショックや、畜産を続けられないのではとの不安が生じる。風評被害の影響も懸念される。

 国や宮崎県の対応のまずさは指摘しておきたい。初動が遅れ、その後も緊張感に欠けていた。
赤松広隆農林水産相は外遊に出て、地元民の怒りをかった。

 鳩山政権の危機管理を批判されても、反論できないだろう。今後の反省材料とすべきである。





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■ 「普段の下痢」…宮崎県が口蹄疫発生見逃し           2010.5.18 読売

宮崎県内で被害が拡大している口蹄疫を巡って、農林水産省が最初の感染疑い例を確認した3週間前の3月下旬、同県家畜保健衛生所が、感染した水牛を診察しながら発生を見逃していたことがわかった。

同省などによると、同県都農町で水牛を飼育する農家から、かかりつけの獣医師を通じ、県家畜保健衛生所に「水牛が発熱している。牛乳の出も悪い」という連絡があったのは3月31日。

この日のうちに同衛生所の職員は立ち入り検査を実施し、4頭の水牛に発熱や下痢などの症状が出ているのを確認した。しかし、「普段の下痢」と判断して口蹄疫の可能性を疑うことなく、通常の風邪の検査をしただけで、同省にも報告しなかったという。

この水牛農家から南東に600メートル離れた繁殖牛農家では4月9日、口の中がただれた牛が1頭見つかった。同衛生所はこの時も口蹄疫と見抜けず、20日に「最初の感染事例」として発表した。このため最初の水牛についても22日に血液の遺伝子検査を行った結果、ようやく23日に口蹄疫の感染疑いが判明したが、この時点で既に5例の感染(疑い含む)が発覚していた。口蹄疫の検査結果は通常、1日か2日で判明するため、もし3月末の段階で実施していれば4月初旬には拡散防止対策がとれたとみられる。





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■ 早く具体策を!国の口蹄疫対処方針に農家怒り         2010.5.18 読売

被害が爆発的に拡大している宮崎県内の家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で17日、政府の対策本部は「対処方針」を発表し、ようやく国あげての対策が始まった。

 しかし、その内容は、最初の感染確認から1か月近くもたった割に具体策に乏しく、畜産農家からは「今ごろ何を」「早く感染を止めて」と悲鳴と怒りの声が上がった。

 「具体的な対応策は何もないに等しいのでは。今まで何をやっていたのか」

 宮崎県えびの市。感染が判明した農場から数百メートル離れた場所で、牛を8頭飼育する西田安雄さん(57)は、この日、憤りを隠さなかった。政府の口蹄疫対策本部の対処方針が、「移動制限や殺処分を徹底させる」「農家の経営再建に万全を期する」「副大臣を本部長とする現地対策本部を設置する」といった内容にとどまっていたためだ。

 西田さんは自宅の敷地に、家族以外は立ち入らないよう注意する看板を立て、隣家とのやり取りも電話で済ませるなど可能な限り人との接触を避けている。毎日数回、牛舎などへ消石灰をまき、起床後はすぐに、牛の体調や食べた餌の量を確認するのが日課になった。眠れない日々が続き、疲労と心労は限界に近い。

 政府の現地対策本部が設置されることについても、西田さんは「ただ担当者が来るだけでは意味がない。言葉だけでなく具体策を示して実行し、一刻も早く安心させてほしい」と訴えた。

 16日夜には、新たに9農家で感染の疑いが判明、同県内の殺処分の対象も8万5723頭に上っている。

 「一定区域内の全頭殺処分や、ワクチン接種などの踏み込んだ施策を示してほしかった」。宮崎県内の養豚業者でつくる「みやざき養豚生産者協議会」の日高省三会長(宮崎市)も国の方針に不満を述べた後、「早く拡大を止めないと、農家がかわいそう」と話した。

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■ 口蹄疫感染拡大 封じ込めに全力を挙げよ5月18日付・読売社説

家畜の伝染病である口(こう)蹄疫(ていえき)が、宮崎県で猛威を振るっている。感染が広がれば、日本の畜産全体に甚大な被害が出る。政府は封じ込めに全力を挙げるべきである。

 口蹄疫は、牛や豚など蹄(ひづめ)のある動物がかかる病気だ。人体に影響はないが、ウイルスによる感染力が強く、治療法はない。感染した家畜だけでなく、一緒に飼育されている家畜もすべて「殺処分」するよう義務付けられている。

 4月20日以降、疑いのある例を含めて100以上の農場で発見され、処分しなければならない牛や豚は8万5000頭を超えた。

 国内で確認されたのは、2000年以来10年ぶりだ。当時は、宮崎県と北海道で740頭の牛が処分され、3か月で終息した。

 今回は発生後1か月で、殺処分の対象となった家畜が前回の100倍を超えている。

 長年かけて育て上げた種牛に、感染が広がったことも大きな打撃だ。宮崎産の種牛は評価が高く、子牛は県外に出荷され、松阪牛などのブランド牛として育てられるケースも多い。

 県は、感染を避けて事前に一部の種牛を移動させたが、避難した種牛にも感染の恐れがあるという。出荷する子牛が減れば、全国の産地が影響を受ける。

 発生地では、半径10キロ以内の家畜の移動を禁止し、ウイルスを運ぶ可能性がある人や車を消毒するなど、封じ込めに躍起だ。

 だが、この間の行政の対応は、十分とは言い難い。

 宮崎県は最初に疑いのある水牛の事例が農家から報告された後、3週間たって初めて感染を確認した。その間に感染が拡大した可能性が高く、県の判断は甘かったと言われても仕方あるまい。

 農林水産省にも問題があった。今年に入って東アジア各地で口蹄疫感染が報告され、韓国では4月には被害が拡大していた。こうした国々からウイルスが宮崎に上陸した疑いもある。水際で防ぐ措置が必要だったのではないか。

 現地の畜産農家は、精神的にも経済的にも打撃を受けている。処分した家畜を埋める土地が見つからない農家も多いという。

 感染防止を確実にするためにも農家への支援は重要である。

 01年に口蹄疫が大流行した英国では、対応の遅れで600万頭以上の処分に追い込まれた。

 政府は対策本部を設置し、1000億円の予算措置を打ち出したが、被害が拡大するようであれば、追加対策も検討すべきだろう。




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■ 【主張】口蹄疫被害 種牛も汚染された不手際  2010.5.18 産経

宮崎県で家畜伝染病の「口蹄疫」が爆発的に広がり、
宮崎牛ブランドを支える種牛までが、殺処分の対象となった。

10年前の流行時の100倍以上、約8万6千頭もの牛や豚を殺処分せざる
を得ない非常事態で、被害総額は160億円にも上る。

政府はようやく鳩山由紀夫首相を本部長とする対策本部を発足させたが、
日本の畜産業全体に打撃が及ばないよう、迅速に対処していくべきだ。

宮崎牛の種牛は、松阪牛や近江牛、佐賀牛にもなる貴重な遺伝子資源であり、
日本の知的財産として守られてきた。
一元管理する県家畜改良事業団でも感染の疑いが出て、肥育牛と合わせ約300頭が殺処分の対象となった。

宮崎県は最近になって、最も優れた種牛6頭を隔離、避難させている。
これらにまで感染が広がれば、宮崎牛の生産は壊滅的な事態にもなりかねない。

口蹄疫の被害は宮崎県東部だけでなく、熊本と鹿児島両県に隣接する地域にも飛び火している。監視体制を強化するとともに牛豚の移動禁止を厳守して封じ込め、県外に感染を拡大させないことが重要だ。人や車の消毒も、さらに徹底せねばならない。

今回は被害の90%以上が豚だ。
専門家によると、豚は一度感染すると、大量のウイルスを放出して感染を広げてしまう。
養豚場を中心に家畜の健康に細心の注意を払うなど、流行の特徴をとらえた防疫を進めることが肝要である。

中国や台湾、韓国でも発生していた。
これだけ人や物資の流れが激しい時代だ。
海外の情報をいち早く把握し、速やかに対応すべきだった。
感染経路を可能な限り特定して、今後の対策に役立てることも忘れてはならない。

1頭でも感染が確認されると、その農場のすべての牛豚を殺処分にしなければならず、
農家の痛手は大きい。損害は国や家畜共済などで全額補償されるが、手塩にかけた牛豚を殺処分する心理的なショックや、畜産を続けられないのではとの不安が生じる。風評被害の影響も懸念される。

国や宮崎県の対応のまずさは指摘しておきたい。
初動が遅れ、
その後も緊張感に欠けていた。
赤松広隆農林水産相は外遊に出て、地元民の怒りをかった。


鳩山政権の危機管理を批判されても、反論できないだろう。
今後の反省材料とすべきである。 





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■ 【口蹄疫】ブランド牛の危機 種牛も殺処分対象に     2010.5.18 産経

口蹄疫は17日現在、宮崎県内の111の農場で確認され、殺処分の対象となった牛や豚などは計約8万6千頭に上る。宮崎県内の畜産農家はもちろん、全国のブランド牛への影響が避けられない事態となってきた。

他のブランドにも影響が及ぶのは、宮崎県から優秀な子牛が全国各地に出荷され、そこで肥育され、各地のブランド名を背負って流通しているためだ。だが宮崎県内では、口蹄疫の発生した4月20日以降、県内8つの子牛の競りは中止され、子牛の供給はストップしている。

さらに5月16日には、宮崎牛の種牛を管理する県家畜改良事業団にも感染が広がり、飼育している種牛49頭が殺処分対象になった。この中には22万頭の子牛を誕生させたことから“伝説の種牛”として知られ、等身大の銅像まで建った「安平(やすひら)」も含まれていた。

事業団には、冷凍精液の在庫が1年分約15万本あるうえ、冷凍精液の9割を担う主力の6頭を13日に約20キロ離れた場所に避難させている。とはいえ感染の危機にさらされていることには変わりない。

宮崎県畜産課によると、平成20年度の同県の子牛の取引頭数は全国2位。
出荷は約7万8千頭で、うち約2万9千頭が県外向けだ。三重、佐賀、熊本、鹿児島、長野県などに出荷され、現地で肥育されたうえで「松阪牛」「佐賀牛」といったブランドで市場に流通している。 松阪牛の場合、子牛のルーツは4割を宮崎県産が占めている。松阪市農林水産課によると、「宮崎産の子牛は、ほかの産地の子牛より成育が早く、大きく格付けの良い成牛ができやすいため人気がある」という。 松阪市の担当者は「子牛は出荷までに2年程度肥育するため、すぐには影響は出ない。しかし、今後は子牛の買い手がほかの産地に集中し、値段の上昇が予想される」と危惧(きぐ)する。

佐賀県でも出荷される2万6千頭のうち、宮崎産の子牛が14~15%を占める。
県畜産課は「餌のやり方一つとっても、宮崎産には宮崎産の育て方がある。他県産の子牛に切り替えるにしても、その子牛にあった飼育技術を学ぶことが必要で、すぐの切り替えは無理」と悩む。 宮崎県畜産課は「次の世代を担う種牛がいなくなると宮崎牛ブランドが崩れるばかりか、他県のブランド牛にも影響が及ぶ。想像できない大きな打撃だ」と嘆いている。(高橋裕子)






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■ 口蹄疫、政府が対策本部を設置 防疫体制強化や農家支援  2010.5.18 朝日

鳩山内閣は17日、宮崎県で発生した家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)の被害拡大を食い止めるため、鳩山由紀夫首相を本部長とする口蹄疫対策本部を発足させ、宮崎県庁に現地対策本部も設置した。防疫体制の強化や被害農家への経済支援などを行う。ただ、対策費の金額を巡り政府内で食い違いも表面化するなど、混乱も見られる。

 鳩山首相は17日夕、対策本部の発足会合を首相官邸で開き、「口蹄疫の拡大が懸念され、大変重大な課題だ。政府を挙げて対処し、一刻も早く宮崎県の皆さんに安心してもらえる状況を作らなければならない」と述べた。今月16日までの口蹄疫の感染疑い・確定例は計111例、殺処分の対象になった牛は8210頭、豚は7万7511頭、ヤギが2頭で計8万5723頭にのぼる。

 対策本部は、これ以上の被害の拡大を防ぐため、車両や道路の消毒の徹底や、自衛隊の派遣・増員の実施、家畜を殺処分するなどの被害を受けた畜産農家や移動が制限される農家に対する生活支援や経営再建対策をとる方針を決めた。また、関係自治体が負担する殺処分などの経費に対する特別交付税措置や、国からの支出の迅速化を図ることも確認した。

 拡大防止には、一定区域内の家畜全頭を殺処分することが有効との指摘もある。だが、そのためには、殺処分を感染が疑われる家畜に限定している現行の家畜伝染病予防法を改正するか、特別措置法を制定する必要がある。平野博文官房長官は17日の会見で「全頭を殺処分して抑えるという考え方もあるが、現行の法律でできるのかという議論もある」と述べ、今後の検討課題との認識を示した。

 政府内の対応には混乱もみられた。

首相は17日昼に赤松広隆農林水産相らと会談。その後、出席者の一人は記者団に、口蹄疫の対策費として「予備費から1千億円使っていいということだった」と紹介したが、平野官房長官は同日夕の記者会見で「まったく承知していない」と否定。首相は同日夕、記者団に「額はこれからだが、迅速性が求められているときには、予備費を使用することが正しい判断ではないか」と述べた。

 政府は口蹄疫が確認された4月20日、赤松農水相を本部長とする対策本部を同省内に設置したが、首相の指示に基づき、首相自身をトップに据え、全閣僚が参加する対策本部に格上げすることにした。副本部長には赤松農水相と平野官房長官が就いた。

 現地対策本部は山田正彦農水副大臣を本部長とし、小川勝也首相補佐官(農業政策担当)のほか農水省、防衛省、総務省、財務省など関係省庁の実務者ら19人を常駐させる。

 平野官房長官は16日に宮崎県庁で東国原英夫知事と会談した際、要望を首相に伝えると約束していた。







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■ 「ネズミ・ハエなど口蹄疫拡散に関与か」農水省専門家委  2010.5.18 朝日

口蹄疫の感染拡大防止策を検討するために農林水産省が設置した家畜の専門家らによる委員会は18日、「ネズミやハエなど野生動物による拡散も考えられる」として、動物による拡散の防止策も徹底すべきだとの考えを示した。

 同委員会はこれまで、感染拡大のルートについて、「人や車両による伝播(でんぱ)が否定できない」との立場で、これに沿って消毒などの防疫措置がとられてきた。

 しかし、記者会見した元家畜衛生試験場長の寺門誠致(のぶゆき)委員長代理によると、18日の委員会では「今もウイルスの汚染濃度が高まっている」「感染の拡大が抑え込めない」といった点から、感染拡大の理由について、小動物によるウイルスの拡散に言及した。
 また委員会は「ワクチンの使用を検討するべきだ」との見解でも一致した。(大谷聡)

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最初の疑い例が見つかった農家では敷地内に穴が掘られ、埋却処分が行われた=4月21日未明、宮崎県都農町、県提供




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■ 東国原知事、口蹄疫拡大で「非常事態宣言」        2010.5.18 読売

口蹄疫問題で、東国原英夫・宮崎県知事は18日の定例記者会見で「ここに非常事態宣言を発し、県内のあらゆる機関、団体、個人が一丸となって感染拡大を阻止する」と述べた。

知事は、「県民に広く危機意識をもってもらい、自衛をお願いしたい」と、畜産関係者だけでなく県民全体に、消毒などの防疫措置への協力を要請。不特定多数の人が集まるイベントなどの開催も当分自粛するよう呼びかけた。

          ◇

記者会見では、東国原知事が口蹄疫の防疫対策をめぐり、一部報道機関と激しく応酬する一幕もあった。





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■ 首相、口蹄疫対策に「一定の問題あった」         2010.5.18 読売

山首相は18日午前、宮崎県内で口蹄疫(こうていえき)の被害が拡大していることに関し、政府や宮崎県の対応に一定の問題があったとの認識を示した。

 首相公邸前で記者団が「政府、県の対応に問題はなかったか」と質問したのに対し、「一定の部分はあると思う」と答えた。

 首相は、「感染経路その他を十分に把握することは難しい病気だが、一番大事なことは、政府として万全を期し、これ以上感染を決して広げないことだ」と述べ、感染の拡大防止に全力を注ぐ考えを強調した。

 畜産農家に対する経済的支援について、「農家の方々に、経営のことはしっかり政府がやるという思いを理解をしてもらう」と述べた。

 一方、中井国家公安委員長は18日午前の閣議後の記者会見で「今回の口蹄疫の広がりは、初動で口蹄疫でないと認定してしまったところから来る誤りだろう」と指摘した。






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■ 宮崎の口蹄疫、家畜の殺処分11万頭突破へ       2010.5.18 読売

宮崎県の家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で、県は18日、同県川南、高鍋、新富の3町で新たに計15農家の牛と豚に感染した疑いがあると発表した。

 新富町での発生は初めて。これで同県での発生(疑い例も含む)は、えびの市と都農(つの)町を加えた1市4町の計126農場に拡大。家畜の殺処分頭数は10万頭を超え、11万4177頭に達した。

 発表によると、発生が確認されたのは牛を飼育している8農家と、豚を育てている7農家。15日から16日にかけて、農家や獣医師から宮崎家畜保健衛生所(宮崎市)に連絡があり、検体を動物衛生研究所国際重要伝染病研究チーム(東京都小平市)で調べた結果、計30頭の牛や豚で感染の疑いが確認された。今回の発生で、15農家が飼育する牛446頭、豚2万8008頭の計2万8454頭が殺処分される。

 新富町の発生農家は、1例目の同県都農町の農家から約17キロ離れている。新富町での感染確認に伴い県は18日、同町の発生農家を中心に、家畜の移動制限区域(半径10キロ圏)と、搬出制限区域(同20キロ)を設定する予定。移動制限区域内には、新たに宮崎市の一部が含まれることになる。

 一方、今回の農家すべてが、1例目の農家から南側にある。県は「1例目の発生農家から、発生地域が南下していることは否定できない」としている。

 ◆口蹄疫での殺処分=口蹄疫は、主に牛や豚、シカなどの偶蹄類の動物に感染する伝染病で、口やひづめなどに水疱(すいほう)ができるが、死亡率は高くない。しかし、感染すると肉質が落ちたり、乳量が減ったりするなどの問題があるうえ、感染力が非常に強い。このため、日本では家畜伝染病予防法で、感染した疑いのある家畜を殺処分することが義務づけられている。


政治 口蹄疫 宮崎 口蹄疫対策本部が置かれている町役場に出入りする車両を消毒する関係者(18日午前、宮崎県川南町で) 20100518-297599-1-N_convert_20100523215904
口蹄疫対策本部が置かれている町役場に出入りする車両を消毒する関係者
(18日午前、宮崎県川南町で)=林陽一撮影


政治 口蹄疫 宮崎県 20100518-299261-1-N  政治 口蹄疫 宮崎県 5月18日 20100518-299250-1-N



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■ 口蹄疫蔓延地域でワクチン投与検討…赤松農相      2010.5.18 読売

赤松農相は18日の閣議後の記者会見で、口蹄疫(こうていえき)がすでに蔓延(まんえん)している一部地域についてワクチンの投与を検討していることを明らかにした。

 専門家らで作る農水省の「牛豚等疾病小委員会」で有効と判断されれば、投与に踏み切る構えだ。

 ワクチンを投与すれば、日本から牛・豚を輸出する際の手続きが煩雑になるほか、日本全体で口蹄疫への危険度が増しているとみなされ、宮崎産以外の牛などの輸出価格も下がる可能性がある。しかし、これ以上感染が拡大すれば、さらに不利な扱いを受ける「汚染国」と認定されかねない。広範囲でワクチンを投与した場合は、感染した家畜が判別できなくなるため、赤松農相は「殺処分が前提。とりあえず(感染拡大を)抑えるための一つの方法」と、ワクチンを投与した家畜についても一定期間後に殺処分する考えを示した。

 赤松農相はさらに、ほぼ全域に感染が拡大したような地域については、「今の法律でも(殺処分の対象となる)疑似患畜と認定できなくもない」と述べ、一定の範囲内で全頭殺処分を実施する可能性も示唆した。




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■ 「近江牛」の滋賀、畜産農家・学校に消毒薬配布     2010.5.18 読売

宮崎県で家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の被害が拡大している問題で、ブランド牛「近江牛」を抱える滋賀県内でも、感染を防ぐための対策が強化されている。

 現時点で県内の牛や豚に症状は確認されていないが、県は17日、「ウイルス侵入を食い止めるためにも、防疫体制を徹底したい」として、牛や豚を飼育している県内の畜産農家と学校に消毒薬を無料配布することを決めた。

 県畜産課によると、全国的に消毒薬が不足し、入手が困難になっていることから、約280万円で一括購入した。対象は畜産農家182戸と高校4校。配布するのは粉末炭酸ソーダ1袋(25キロ)で、水に溶かして靴底や車のタイヤに付け、外部からのウイルス侵入を防いでもらう。19~21日に計4か所で開く防疫対策研修で配る。研修では、牛や豚の健康観察の徹底や、症状を確認した際の早期通報などを呼びかける。

 県内では、宮崎県からの購入分を含めて牛2万2000頭と豚1万頭が飼育されているが、県家畜保健衛生所(近江八幡市)の調査では、現時点で異常は見つかっていないという。

 ◆触れあい施設も予防◆

 一方、動物との触れあいが楽しめる施設でも、予防に取り組む動きが広がっている。

 日野町の滋賀農業公園「ブルーメの丘」では、今月上旬から来園者が体験できる牛の乳搾りを取りやめ、牛舎の見学も禁止とした。16日からは、入場ゲートに消毒用マットを敷き、来園者にマットを踏んでから園内に入ってもらうよう措置を取った。公園の責任者は「口蹄疫が県内で発生すれば致命的。私どものような観光施設でもダメージが大きい。今後は状況次第で、羊やヤギを来園者から隔離することも検討していきたい」と話す。

 町内にある県畜産技術振興センターでは、4月下旬からミニブタやポニーなどの「ふれあい広場」入り口に、人工芝を敷いた消毒槽を設置。来場者には靴底を消毒してから入ってもらうようにしたほか、施設の入り口に生石灰を塗布した。

 高島市の「マキノピックランド」でも、7日から人気スポット「羊の牧場」での餌やりを中止している。



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■ 口蹄疫、殺処分11万頭超える 予防的な殺処分も検討  2010.5.18 朝日

農林水産省は18日未明、宮崎県で発生した家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)の感染確定・疑い例は計126例で、殺処分対象の家畜が計11万4177頭になったと発表した。これを受け平野博文官房長官は閣議後の記者会見で、一定区域内の家畜全頭を殺処分するための措置を検討する考えを明らかにした。

 全頭殺処分には、感染の疑いが出た農場の家畜に殺処分を限定している家畜伝染病予防法を改正するか、特別措置法を制定する必要がある。平野氏は全頭殺処分について「ひとつの考え方だ。封じ込めるためにはあらゆる検討をしなければならないと思っている。現行法でできるのか、法改正がいるのかを含めて検討した上で判断しなければならない」と述べ、早急に検討を進める考えを示した。

 全頭殺処分について赤松広隆農林水産相は、感染の疑いのある家畜の発生が集中している地域の場合は「所有者の了解を得ながらやるのは、今の法律でも読めないことはない」と会見で語り、現行法の枠内で健康な牛も含めて殺処分を行う可能性を示唆した。ただ、宮崎県全域など対象範囲が広い場合は、現状でも殺処分した家畜を埋める土地を探すのが困難な状況にあるため、「物理的にも無理がある」との認識を示した。

 また、原口一博総務相は、殺処分による農家の損害を軽減するため、農家の自己負担分(5分の1)を宮崎県が肩代わりした場合については特別交付税で全額支払う方針を記者団に明らかにした。亀井静香金融相は会見で「畜産農家などに(融資などの面で)対応を積極的にやってくれと緊急のお願いをするつもりだ」と述べ、金融機関に通知を出す方針を明らかにした。

 鳩山由紀夫首相はこれに先立ち、政府や宮崎県の一連の対応に問題はなかったかとの記者団の質問に対し、「一定の部分はあると思う」との見方を示した。

 一方、自民党は口蹄疫対策本部の会合を開き、政府の関与を強める家畜伝染病予防法改正案を今国会に提出することを決めた。感染が疑われる家畜の殺処分や埋める場所の確保について国の責任を強め、被害農家への補償割合を引き上げることが柱だ。会合では感染拡大防止のため全頭殺処分をすべきだとの意見も出たため、法案に加えるかどうか検討する。谷垣禎一総裁は「政府の対応は極めて不十分だ。きちっと追及する」と述べ、赤松農水相の不信任決議案の提出も検討している。









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■ 口蹄疫、伝説の種牛「安平」も殺処分に 農家「悔しい」  2010.5.17 朝日

「宮崎牛」ブランドを支える種牛を一括して管理する宮崎県家畜改良事業団(同県高鍋町)で、家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)の疑いのある肥育牛が見つかったため、同事業団で飼われていて殺処分されることになった種牛49頭の中に、全国の畜産関係者の間で「伝説の種牛」と呼ばれている「安平(やすひら)」も含まれていた。人間にすると約100歳にあたる21歳。種牛としては引退し、同事業団で余生を送っている。安平の精液から人工授精で生み出された子牛は約20万頭にのぼり、精液は今も冷凍保管されている。

 安平の両親はともに兵庫県の但馬牛の血を引く、「スーパー種牛」と名をはせた「安福」(宮崎県産)と、「スーパー母牛」と言われた「きよふく」(岐阜県産)で、宮崎県内で人工授精され、同県佐土原町(現・宮崎市)で1989年4月12日に生まれた。

 他の種牛と比べても若い頃から精液の質が高く、頭角を現し、評判が広がった。

 多くの種牛は引退とともに処分されるが、宮崎県の畜産業に非常に貢献した「安平」は、最期まで飼い続けようと、同事業団で飼育が続けられていたという。残された精液は「貴重な遺伝子資源」として、今後も、品種改良や研究に活用される。

  同県国富町で肉牛約220頭を飼育する畜産農家の笹森義幸さん(47)も「宮崎牛ブランドを支えてくれた宝」とその存在の大きさを語る。

 笹森さんは、高品質の肉牛を育てていることなどから、1998年度に農林水産祭で内閣総理大臣賞を受けた経験がある。そんな農場経営を支えたのが「安平の子どもたち」だったという。

 笹森さんは「(安平の子どもには)モモまでサシが入り、無駄な肉が少ない。すばらしい肉質の子どもが生まれる」と、安平の力を語る。

笹森さんは「(安平には)余生をのんびりと過ごしてほしいと思っていたのに……。口蹄疫への政府の対応の遅れで感染が拡大し、安平の命まで奪われることになった。残念だし、悔しい……」と声を詰まらせた。

 安平を生後約240日まで育てた宮崎市佐土原町の畜産農家、永野正純さん(61)は「何と言ったらいいのか分からないくらい悲しい。宮崎の畜産業のレベルを飛躍的に向上させてくれたのに。あれほどの牛はもう生まれない。種牛はもう6頭だけ。宮崎の畜産は立ち直れないのではないか」と悔しそうに話した。(松井望美、石田一光)

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余生をのんびりと過ごしていた「安平」
=2009年6月29日、宮崎県高鍋町の県家畜改良事業団、阿部彰芳撮影





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■ 口蹄疫拡大で動物園休園、ヤギやキリン感染防止         2010.5.17 読売

口蹄疫(こうていえき)の発生拡大を受け、宮崎市フェニックス自然動物園(宮崎市塩路)は17日から休園となった。

 園内で飼育するヤギや鹿などへの感染を防止するためで、期間は未定としている。

 市などによると、園内ではヤギや鹿、キリン、ラクダなど感染の恐れがある14種類141頭を飼育。県内で感染の疑い例が確認されて以降、同園は入園口に消毒マットを置いたり、動物との触れ合い体験を自粛したりしてきた。

 出口智久園長は「口蹄疫が一日も早く終息し、来園者に動物たちをかわいがってもらいたい」と話した。





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■ 全国3位の宮崎牛、口蹄疫に肉屋さんヤキモキ        2010.5.17 読売

宮崎県で発生している家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で、牛肉を扱っている外食チェーンや百貨店などは被害の広がりを懸念している。

 宮崎で移動ができなくなっている肉用牛の頭数は約4万5000頭で、全国の肉用牛の約1・5%だ。口蹄疫の広がりが限定されたままなら、「市場への影響はほとんどない」(農水省幹部)とみられる。

 だが、口蹄疫の発生がどの程度でとどまるかは不透明で、大手スーパーは「宮崎県全体に広がることになれば、宮崎牛の代わりを探す必要が出てくる」と心配する。

 宮崎は肉用牛の全国3位の産地で、子牛が他県にも出荷されている。口蹄疫の被害がさらに広がれば、影響は全国に及びかねず、大手焼き肉チェーンからは、「宮崎牛の殺処分が増えれば、今後の国産牛の供給に影響が出かねない」との声が上がり始めた。

 宮崎牛などの牛肉は、これから本番を迎える百貨店の中元商戦の主力商品の一つでもある。大手百貨店からは、「今後、影響がどの程度出るのかわからないので、事態を注視している」と不安の声が漏れている。





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■ 【口蹄疫】やっと対策本部 危機感欠如の政府に批判     2010.5.17 産経

 口蹄(こうてい)疫の被害が拡大していることを受けて政府は17日、これまで「対策の遅れはない」(平野博文官房長官)と言い張ってきた姿勢を事実上修正し、ようやく鳩山由紀夫首相直轄の対策本部を設置した。感染経路解明の難しさや被害拡大が予想を上回る早さだったとはいえ、遅きに失した感は否めない。鳩山政権にとっては、米軍普天間飛行場移設問題に続く「失政」となる懸念も出ている。(酒井充)

 首相は今回、赤松広隆農水相がトップの同省対策本部では対応できない事態と判断し、自ら指揮を執る選択をした。背景には、被害拡大の中、現地からの悲鳴をよそに外遊や政治活動を優先した赤松氏への批判の高まりもあるとみられる。

赤松氏は4月20日に感染が確認されていたにもかかわらず、
4月30日から9日間、中南米を訪問した。

この間、殺処分対象の牛と豚は4369頭から一気に14倍以上の6万2426頭に跳ね上がった。

しかし、5月8日に帰国した赤松氏が真っ先に向かったのは栃木県。
民主党衆院議員の後援会会合出席のためだった。

赤松氏がやっと宮崎県を訪れたのは5月10日になってから。


鳩山首相は「必要以上にさまざまな風評が立つと、農家の方が困る」と、対応の遅れを釈明したが、すでに感染は拡大しており、風評被害を気にする段階は過ぎていた。赤松氏は17日昼、首相との会談後も記者団に「対応が遅れたとは思っていない」と自己正当化を試みた。

 与党内からも批判は噴出している。鹿児島5区が地盤の民主党・網屋信介衆院議員は17日の衆院決算行政監視委員会で「地域と農水省の話には、ずいぶん情報にギャップがある」と指摘。同党の宮崎岳志議員も「やはり赤松氏自ら、迅速に現地に乗り込んで陣頭指揮を振るっていただきたい」とくぎを刺した。

 国会周辺では17日、「口蹄疫被害拡大は政府のテロに等しい」と題し、「政府が備蓄した消毒薬を民主党幹部が地元に流した」とするビラがまかれた。農水省は「国は消毒薬を備蓄する仕組みになっていない。ましてや『横流し』なんて完全な作り話だ」と否定するが、政府の対応の遅れが疑惑を招いたともいえる。

 平野氏は5月17日の記者会見で政府の対策本部設置を「首相の指示だ」と何度も強調した。最初の感染確認からその指示が出るまで27日間が過ぎていた。

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口蹄疫対策本部の初会合のため、首相官邸に入る赤松農相=17日午後











  ◆◆ 自分用資料 ◆◆
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◆安全保障.  韓国・台湾       http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1358.html
◆安全保障.  日本・中国・アメリカ http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1370.html

◆口蹄疫...    2010年4月20日から宮崎県にて
   http://iinoakazonae03.blog77.fc2.com/blog-entry-1428.html 
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