電波行政で国益無視。 衛星でなら200億円のデジタル放送を1兆円かけるムダ

.
池田信夫さんの記事を転載。


■ 地デジという壮大な無駄づかい 2010年10月30日 池田信夫ブログ
   http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51495498.html

読売新聞によれば、総務省は来年7月のアナログ停波のとき、アンテナ工事が間に合わない世帯がBS経由で地デジ番組を視聴できるようにする「緊急対策」を講じるという。

これは私が以前の記事で紹介したBS291~8チャンネルのスクランブルを外すということだ。

この対策にはまったく予算はかからない。
なぜ総務省は、今までこういう対策をとらなかったのだろうか?

政治 NHK BS経由で地デジが見れる 池田信夫 _convert_20101031144719

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■ BSで地デジ…総務省が緊急対策  2010年10月28日 読売新聞

政治 NHK BS経由で地デジが見れる
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それは団藤保晴氏も指摘するように、「デジタル化は最初からこのBS方式にしていれば現在のような大騒ぎはなかった」と認める結果になるからだ。今のBSチャンネルは SDTVだが、チャンネルは余っているので3チャンネル取ってHDTVにすれば、地デジとまったく同じ放送が全国100%にできる。というか、10年前にできていたのだ。

これについては郵政省(当時)でも議論があり、省内にも「衛星でやれば200億円ですむデジタル化を1兆円以上かけて地上波でやるのはリスクが大きい」という反対論があった。しかし衛星によって「炭焼き小屋」になることを恐れる地方民放の反対で、1万局以上の中継局をすべて建て直す壮大な浪費プロジェクトが決まったのだ。

くわしい経緯は『新・電波利権』に書いたので繰り返さないが、このような無意味なプロジェクトに3000億円以上の国費を投入した地デジは、戦艦大和や青函トンネルにも比すべき大蔵省の「バカ査定」として歴史に残るだろう。

そして10年前から林紘一郎氏や私などが提唱してきた「水平分離」に反対して、氏家会長(当時)が首相官邸に「直訴」までした民放連も、今度の放送法改正に際しては水平分離を強く要望した。
経営危機に直面して初めて彼らの目も覚めたのだろうが、残念ながらもう遅い。
デジタル化を水平分離で行なえば、インフラは衛星でも光ファイバーでもよかった。
無駄な中継局への投資は必要なかったのだ。

この無駄づかいで地方民放がつぶれるのは自業自得だが、
これによる電波の浪費は国民全体の損失だ。

BSデジタルを2000年に始めたとき、
地上波の放送をすべて衛星に移行しておけば、UHFとVHFの400MHz以上を空けることができ、日本は世界トップの無線ブロードバンド先進国になれたはずだ。

これから地方民放が全滅すれば、10年ぐらいかけてそうなるだろう。
日本の電波行政の「失われた20年」の代償は大きい。 









以前の記事
■ 謎の衛星放送チャンネル  2010年05月07日 池田信夫ブログ
   http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51417898.html

最近、BSに291~298チャンネルという謎のチャンネルが増えた。
ここを見ようとすると、「この放送は地デジ難視聴対策衛星放送です。一般の方は、ご利用できません」という字幕が出て、「ご案内チャンネル」をクリックすると、次のような画面が出てくる:

政治 NHK BS経由で地デジが見れる 池田信夫 _convert_20101031144719

これは私が前に紹介した「ホワイトリスト」による放送である。地上波でカバーできない2%の地域のために衛星デジタル放送を始めたのだが、残りの98%の地域に放送が流れると地元のローカル民放の既得権をおかすため、ホワイトリスト(難視聴世帯)以外への放送にはスクランブルをかけて、見えなくしているのだ。

こんなフタをしないで普通に衛星放送すれば、放送のデジタル化は数十億円でとっくに完了していた。それを地上波でやったため、1兆円以上のコストと10年の時間がかかり、3000億円以上の国費を投じて、それでも来年7月には500万世帯以上のテレビが「ブラックアウト」する。それを避けるには、FCCと同じように地デジ・チューナーのクーポンを配るしかないが、それにはまた数百億円の国費投入が必要だ。せめて地上波だけではなく、光ファイバーなどインフラを問わない「ブロードバンド・バウチャー」にしてはどうだろうか。






ホワイトリスト
■ アナログ放送終了まで500日 追い込まれた地デジ  2010年03月24日 池田信夫
   http://ascii.jp/elem/000/000/508/508367/

衛星放送でカバーできるなら
最初から地上波はいらない


 2011年7月24日にアナログ放送が終了する日まで、あと500日を切った。
しかし地上デジタル受信機の普及台数は、今年2月現在で約7000万台(NHK調べ)。

全国に1億3000万台以上あるといわれるテレビの半分強だ。
世帯ベースの普及率では、70%前後と推定され、あと500日足らずで残る 1500万世帯をすべて「地デジ化」することは不可能である。

政治 NHK BS経由で地デジが見れる 池田信夫2 番組表 _convert_20101031145533
電子番組表
BSデジタル放送の電子番組表に表示されるようになった
難視聴地域用の地デジのチャンネル。
電波自体は受信しているのに、スクランブルによって
対象地域以外では見られないようになっている



そこでテレビ局は今月11日、難視聴地域を対象にした衛星放送を開始した。

対象地域は ホワイトリストとして総務省のウェブサイトでが公開され、
この地域以外では、放送にはスクランブルがかけられて視聴できない。
放送内容もアナログと同じ標準解像度(SDTV)である。


政治 NHK BS経由で地デジが見れる 池田信夫3ホワイトリスト _convert_20101031145820
ホワイトリスト
ホワイトリストによって対象となった世帯にのみ
専用のB-CASカードが配布され、地デジのチャンネルが受信できる



このニュースを見て、Twitterで私に
「衛星で全部カバーできるなら、なぜ最初から衛星でやらなかったんですか?」
という質問が来た。

もっともな疑問である。

通信衛星ならもっと多くのチャンネルが空いているので、
地デジと同じデジタルハイビジョンで放送できる。

スクランブルなどをかけないで、全国どこでも見えるようにすれば、
年間ほとんど数億円でデジタル放送ができてしまう。

実はこれは欧州のデジタル放送の方式であり、
地デジの計画が始まる前から(私を含めて)多くの専門家が提案したことだ。

郵政省(当時)でも、放送行政局の課長が
通信衛星でやれば200億円ですむデジタル放送を
兆円以上かけてやるのは狂気の沙汰だ

と 省内で反対し、左遷された。


 地デジの周波数を削減して携帯に割り当てよ

衛星によるデジタル化は、技術的に合理的であるがゆえに、
政治的には不可能である。

衛星で全国をカバーすれば、
在京キー局の番組を垂れ流して「電波料」をもらっている
地方民放局のビジネスが成り立たなくなるからだ。

民放連に加盟している127社のうち、100社以上が地方局だから、
彼らの意見は圧倒的に強い。

売り上げでは東名阪の20局で7割以上を占めるのだが、
国連で小国の意見が通りやすいのと同じだ。



民放連が衛星デジタル放送に反対する理由は
「全国一律でローカルサービスができない」ということだが、
アメリカではローカル局が通信衛星のチャンネルで独自放送を行なっている。

県内に中継局を張りめぐらすコストより安いからだ。

そもそもアメリカでは、視聴者の9割はケーブルテレビで見ているので、
先週も紹介した全米ブロードバンド計画のように、
地上波への電波割り当てを減らすべきだという意見も多い。

日本では、今のペースでいくと来年7月の段階で
少なくとも500万世帯以上の家庭で突然、テレビが消え、パニックになるだろう。

それに対して100億円以上の税金を投入して
チューナーを配る計画も進められているが、
これと衛星放送は重複している。

最初からデジタル化は衛星でやればよかったのである。

実質的に7チャンネルしかないテレビのために240MHzもの帯域を占有し、
数千万チャンネルの次世代携帯には40MHzという周波数割り当ても異常である。

アメリカで提案されているように、SFNという中継技術を使えば、
テレビ1チャンネルあたり6MHzですむので、最大50MHzもあれば十分だ。


2012年以降、電波を再配置するとき、
テレビの帯域を50MHzに減らし、次世代携帯に250MHz割り当てれば、
日本は世界最先端のブロードバンド大国になるだろう。






池田信夫さんの記事を転載しました。




池田信夫さんは、
すでに TV業界から取材や放映しないブラックリスト対象になっていて
(どこかの政党みたいです 
(国益とイノベーションを説く点でも似てます)

圧力があっても記事を下げるようなことはないとは思いますが、


池田信夫さんの記事ですら、
かつて、ふいに読めなくなることがありました。

◆ 池田信夫さんの「沈まぬ太陽」について記事が見当たりません。


ましてや今回の池田信夫さんの記事は、
NHKを初め電波マスコミ全社と通商産業省を相手にしたものです。
なにがあるかわかりません。

とりあえず、転載し収納しました。
元の記事が読めなくなったら、あちこちに拡散して
ネットの言論空間に、
池田信夫さんの貴重な社会提言の記事が途絶えないようにします。




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   池田信夫
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リンク切れ、記事削除のときの自分用控え


読売新聞によれば
■ BSで地デジ…総務省が緊急対策  2010年10月28日 読売新聞
   http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20101028-OYT8T00270.htm

アンテナ工事、間に合わなかったら…

総務省は27日、2011年7月の地上デジタル放送への完全移行時に、アンテナ工事などが間に合わない世帯が、BS(放送衛星)放送経由で地デジ番組を視聴できるようにする緊急対策を講じる方針を固めた。

政治 NHK BS経由で地デジが見れる


BSアンテナとBSチューナーが接続されているのが前提となるため、BSアンテナなどを持っていない世帯に対しては別途、対応を検討する。

BS放送経由で視聴できる地デジ番組は、NHKと在京民放キー局のすべてとする。

総務省は、デジタル化で電波が届かなくなる山間部など地デジを視聴できない世帯に対し、BS放送経由での視聴を15年3月まで可能とする移行措置を決めている。アンテナ工事が間に合わない世帯についても、同様の対応とする方針だ。総務省は、地デジ工事が間に合わない世帯が申請した場合に限り、BS放送経由で視聴できる地デジ番組にかけている暗号を解除し、アンテナ設置までの「時間稼ぎ」をする方向だ。

すでに地デジが見られる世帯は今年3月現在で84%にとどまり、
800万世帯以上が地デジ対応を終えていない計算になる。

アナログ放送が停止する来年7月直前になると、工事が殺到する恐れもある。
このほか、経済的な理由から地デジが受信できない世帯へのチューナー支援制度の対象も広げる。

現在は生活保護を受けているなど、NHKの受信料が全額免除になる世帯(最大280万世帯)が対象だが、市町村民税が課せられていない地デジ未対応の世帯(最大156万世帯と想定)も対象に加える予定だ。





全米ブロードバンド計画
■ ブロードバンドは光ファイバーより電波の開放で 2010年03月17日 池田信夫
   http://ascii.jp/elem/000/000/506/506775/



団藤保晴氏も指摘するように
■ 地上デジ放送移行巡るドタバタ、一段と混迷増す  団藤保晴
   http://news.livedoor.com/article/detail/5107248/

読売新聞が「BSで地デジ…総務省が緊急対策」で「2011年7月の地上デジタル放送への完全移行時に、アンテナ工事などが間に合わない世帯が、BS(放送衛星)放送経由で地デジ番組を視聴できるようにする緊急対策を講じる方針を固めた」と伝えました。

地デジ難視聴対策で極めて限られた世帯にしか見せていないBS経由地デジ番組を、工事が間に合わない多数の世帯にも開放する措置で、デジタル化は最初からこのBS方式にしていれば現在のような大騒ぎは無かったと、国が認めたようなものです。

BS経由で地デジ番組が見られる のを知らない人が多いと思います。

地デジ難視聴対策の衛星試験放送を22日から開始」(AV Watch)にあるように「2011年7月の地上アナログ終了までに地上デジタル放送が送り届けられない地区に居住している人を対象に、暫定的に衛星放送を利用して地デジ放送を行なうもの。

スクランブルをかけているため対象地区以外は視聴不可となっている。
3月11日から本放送を開始し、NHKおよび地域民放と同系列の東京キー局番組の放送を2015年3月末まで実施予定」となっています。

電子番組表(EPG)のBSデジタル 291~298チャンネルに見られない番組があることに気付いていらっしゃれば、あのチャンネルが視聴できるようになるのです。「地デジ工事が間に合わない世帯が申請した場合に限り、BS放送経由で視聴できる地デジ番組にかけている暗号を解除し、アンテナ設置までの『時間稼ぎ』をする」そうですが、本末転倒と評すべきか、混迷の度合いはますます深まった感じです。


毎日新聞は「地上デジタル放送:完全移行に延期論 広瀬道貞さんと坂本衛さんに聞く」で移行延期論についてまとめています。

「総務省の3月調査の普及率『83・8%』は、実態をまったく反映していない。

機械的に生成した固定電話の番号に電話して了解のあった人に調査票を送る方式だが、携帯しか持たない若者や、昼間自宅を留守にしている単身者や共働き世帯には電話がつながりにくいからだ。我々はせいぜい60%台とみている」など、あちこちで施策の綻びが指摘されています。
また本当にテレビ放送が見られない世帯が発生すれば、
NHK受信料を払う義務は無くなります。

「『地デジ難民』問題はNHKにとっても悩みの種だ。内部調査で受信料収入が91億~666億円減る恐れがあるとの試算も出たからだ。最悪の場合、受信料収入の約1割が失われる計算になる。福地茂雄会長は今月14日の会見で、『600億(円)も減ったら大変なことで、予算なんかできやしない』と述べた」

難視聴対策BSのスクランブル解除は
広くNHK総合・教育の視聴を確保する意味を持ち、
受信料支払いを止める世帯に説得材料になりますが
話の順番が逆ではありませんか。


県域で電波を区切り、地域別CMを流したいという放送局のエゴを守るから、
このように歪んだ経過になったのだと明かしてしまいました。







■ 地上デジタル放送:完全移行に延期論 広瀬道貞さんと坂本衛さんに聞く 
    2010年10月25日 毎日新聞 

来年7月24日に予定されている地上テレビのデジタル放送への完全移行に対して、識者から延期を求める声が上がっている。デジタル対応テレビの普及が遅れ、多くの「地デジ難民」が出かねないためだ。テレビが見られないと、地震など緊急の際の防災情報を得られない人は間違いなく増える。予定通りの完全移行を目指す日本民間放送連盟(民放連)の広瀬道貞会長(テレビ朝日顧問)と、延期論を主張するジャーナリストの坂本衛氏に話を聞いた。【内藤陽、臺宏士】

 ◇延びれば維持は困難 相談・対応態勢に2万5000人
               民放連会長・広瀬道貞さん


 --識者らから延期を求める声が上がっています。

 ◆アナログ停波がテレビ離れのきっかけになり、テレビ事業が大変になるだろうという親切心からの、ありがたい忠告と受け止めている。実態はそうした心配はあまりないし、延期しても普及率が一気に伸びることはない。3月時点の世帯普及率は83・8%となっているが、いまアンテナで直接受信できる世帯はすでに90%は超えていると思う。来月以降発表される9月調査では目標(91%)を十分超えるだろう。今回のデジタル化計画は、政府が各国の状況をみながら国会に提案して決めた。国を挙げた大プロジェクトの成功例になると思う。

 --延期すればどんなデメリットがありますか。

 ◆地デジの相談や生活保護世帯などへの視聴者対応に、NHKや民放、テレビメーカーがかかわる「デジサポ」などで日々働く人は約2万5000人に上る。計画の基本的な部分も順調に進んでいる。関係者も住民と直接向き合って対応しているのに、ここで延期する必要はない。仮に3年延期して買い替えが進めば少しは普及率は上がるかもしれないが、人員を維持するための財政や関係者の緊張感、やる気なども低下し、かえって完全移行は不可能になる。いまこれだけの人員をかけて対応している時期にすべてやってしまうべきで、あと3年間この態勢を維持していくことはありえない。ただ、経済的理由からテレビの買い替えができないという人を置き去りにしてしまえば、デジタル化の失敗になる。今後、PRの一環として、支援措置があるので相談してください、というお知らせに取り組んでいきたい。

 --テレビを見られない世帯が多いと民放の広告主は値下げを求めませんか。

 ◆そういう世帯は実際はそう多くないだろうし、できるだけ減らしたい。ただし、世帯、事業所がすべてのテレビを地デジ対応受信機に買い替えるかというと話は別。いったんは一家に1台しかテレビがない状況になるかもしれない。今のところ、それを理由に、CM単価の切り下げ要求が出ることはないと考えている。なんといっても影響力はまだテレビが一番大きいからだ。1億2000万台のテレビが、たとえ来年7月に1億台に落ち込んだとしても、メディアとしての魅力が増しているのでテレビは見てもらえるだろう。ほかに代わるものもないので、減収の心配はしていない。

 ◇情報途絶、許されない 実態調査の手法に問題点
        ジャーナリスト・坂本衛さん


 --今年7月に、清水英夫・青山学院大名誉教授らとアナログ停波の延期を求める提言を発表しました。

 ◆今回の奄美大島の豪雨のように、多くの人は避難の判断をライフラインであるテレビに頼っていると思う。ところが、地デジ対応テレビの絶対数が足りない。我々の試算では約1億3000万台あったのが来年7月には約7000万台になる。その中での完全移行は、テレビ放送から切り離された多くの視聴者を出す恐れが大きい。

 特に、地上放送をアンテナで受信している世帯が多い南関東地区ではマンションやアパートなどの共同住宅の地デジ対策が大幅に遅れており、「南関東問題」といわれている。もし来夏に台風や津波の緊急情報を聞き逃すなどして避難が遅れ、犠牲者が出た場合の責任をNHKや民放連、総務省はどう取るつもりなのだろうか。責任者が辞めたでは済まない話だ。

 --普及率調査の手法も疑問視していますね。

 ◆総務省の3月調査の普及率「83・8%」は、実態をまったく反映していない。機械的に生成した固定電話の番号に電話して了解のあった人に調査票を送る方式だが、携帯しか持たない若者や、昼間自宅を留守にしている単身者や共働き世帯には電話がつながりにくいからだ。我々はせいぜい60%台とみている。放送政策の大転換を、このように不正確で非科学的な手法で得た結果に基づいて判断することは許されない。

 --アナログ放送を続けるとコストがかさむという反論もあります。

 ◆NHKの福地茂雄会長によると、BSを含めたアナログ放送を続けるコストは年間約60億円程度だという。これは受信料収入の1%にすぎないが、完全移行で支払いを停止する世帯が1%で済むはずがない。現実には受信料収入の1割(約650億円)以上にも及ぶ可能性すらあると思う。完全移行による減収の方が大きいことは明らかだ。

 一方、CM頼りの民放だが、テレビ台数の激減で広告主は間違いなくCM料金の値下げを求めてくる。台数や視聴者数が大幅に減ったのにもかかわらず同じ料金体系のままでは株主に説明できないからだ。延期で傷つくのは総務省のメンツくらいで、損害を被る人はほとんどいない。放送現場では多くの人がもう無理、と思い始めている。「国民の生活が第一」をうたう民主党政権が決断すべき時だ。


 ◇総務省調査、3月の世帯普及率83.8% 
  簡易チューナー配布対象拡大


 03年12月に3大都市圏で始まった地上デジタル放送は、01年の電波法改正と総務省告示で、来年7月24日までの完全移行(アナログ放送停波)が決まった。しかし、今年3月時点での同省調査では、テレビなど地デジ対応受信機の世帯普及率は83・8%。年収200万円未満の低所得世帯だと67・5%にとどまった。持っていない理由は「地上アナログ放送の停波まで時間的余裕がある」(71・6%)、「経済的に余裕がない」(36・8%)など。しかし、完全移行まであと1年に迫った今年7月、原口一博前総務相は「延期の選択肢はまったく考えていない」と表明。片山善博総務相も今月22日の会見で、「全力を挙げて懸念要因をなくすよう努力する方針に変わりない」と強調した。

 同省は09年度から、生活保護世帯などNHK受信料全額免除の最大280万世帯を対象に、アナログテレビに接続して地デジを見られるようにする簡易チューナーの無償配布を開始した。すでに97万世帯の申し込みがあったが、生活保護費の受給を周囲に知られたくないと申請をためらうケースもあるという。11年度からはさらに対象を拡大する予定。「低所得者対策は低調ではない」(地上放送課)とする。


一方、「地デジ難民」問題はNHKにとっても悩みの種だ。

内部調査で受信料収入が91億~666億円減る恐れがあるとの試算も出たからだ。
最悪の場合、受信料収入の約1割が失われる計算になる。

福地茂雄会長は今月14日の会見で、
「600億(円)も減ったら大変なことで、予算なんかできやしない」と述べた。






■ 新・電波利権 | アゴラブックス 電子書籍プラットフォーム
   池田 信夫(著) 価格(電子書籍):\315(税込)
   http://www.agora-books.com/detail/000000000000601.jsp

iPadの登場で、通信の主流は無線ブロードバンドに変わろうとしていますが、そのインフラとなる周波数が足りません。
今後5年で無線通信量は 100倍になるともいわれ、このままでは日本の通信インフラはパンクするおそれがあります。
他方で、テレビ局は必要なチャンネルの5倍近い周波数をおさえたままで、電波の90%以上は使われていません。アナログ放送の止まる予定の2011年7月は、この周波数割り当てを見直すチャンスです。

本書では、
電波がいかに浪費されているかを具体的なデータで明らかにし、
IT産業が立ち直るための条件を考えます。


【内容紹介】

第1章 浪費される電波
      電波とは何か
      「電波社会主義」が浪費をまねく
      アナログ放送の「跡地」はどうなるか
      テレビ局がふさぐ電波
      ガラパゴス化する周波数
      居坐るテレビ局
      天下りのための業務用無線

第2章 テレビ局をおおう田中角栄の影
      正力松太郎とCIA
      三種の神器
      田中角栄の「一本化調整」
      全国ネットの拡大と系列化
      テレビ局と新聞社の系列化
      「電波料」による赤字補填
      テレビ業界という格差社会

第3章 電波を浪費するデジタル放送
      帯域をふさぐ技術
      締め出された携帯電話
      見殺しにされたハイビジョン
      なぜアナログ放送を止めるのか
      政府主導の赤字プロジェクト

第4章 インターネットに抵抗するテレビ局
      IP放送は放送ではない?
      問題は地方民放
      すべてがIPを経由する
      情報の自由を阻む「電波封建制」
      B-CASは独禁法違反の疑い
      宙に浮いた「ダビング10」

第5章 迷えるNHK
      政治家の圧力に弱い経営陣
      島体制とその崩壊
      島会長の功罪
      海老沢時代の安定と停滞
      「NHKオンデマンド」の失敗
      NHKを「著作権特区」に

第6章 ガラパゴス化した携帯電話
      携帯電話の誕生
      政治的妥協が生み出したNTTドコモ
      第3世代の成功と失敗
      iモードの奇蹟
      ガラパゴス化はなぜ起こったのか

第7章 無線インターネット革命
      無線LANの登場
      無線インターネットの可能性
      ホワイトスペース
      次世代技術

第8章 電波開放への道
      見送られた周波数オークション
      周波数オークションについての誤解
      全米ブロードバンド計画
      電波の水平分離
      電波ビッグバン
      電波の政治からの解放を

第9章 テレビの終焉
      第2のメディアになったインターネット
      ローコスト・メディアの台頭
      メディアの水平分離
      メディアの変化に対応する規制改革を

おわりに

単行本:139ページ
発売日: 2010/06/30







■ 電波利権 (新潮新書) 池田信夫 アマゾン
書籍 池田信夫 電波利権+(新潮新書)_convert_20100821155434

「電波」という観点から見ると、
テレビ局はとてつもない「既得権益集団」である。

タダで貰った電波を無駄遣いする、
電波利用料を携帯会社にツケ回す、政治家に媚を売り新規参入を妨害する、

ほとんど無意味な「デジタル化」を進めて
インターネット放送を潰す……。

公共財であるべき「電波」が私物化されているのだ。

「電波利権」の驚くべき構造を描き出し、
「電波開放への道」も提言する論争の書。


みなさんは「地デジ」ってご存知ですか? 最近テレビや新聞でよく目にする言葉ですが、素人の僕らには極めてわかりにくいものだ。

でもその「地デジ」を理解するのに参考になる本が手元にある。
日本で最大で最後の既得権益業界となりつつあるテレビ業界がなりふり構わず死守しようとしている「電波利権」をそのものズバリのタイトルで告発した本だ。

この本は、田原総一郎氏の「市場浄化」という本の中で紹介されていた、放送業界に詳しい元NHKの職員で今は須磨国際学園・情報通信研究所研究理事、慶大の学術博士である池田信夫氏が書いているもので、日本のテレビ業界のおどろくべきアンシャン・レジームとも言える体質に驚愕させられる。(By ラッキーメンタイ "ラッ")




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鱈(たら) 世界を変えた魚の歴史
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■ ノンタン・タータンあそび図鑑マグロさん
絵本「ノンタン がんばるもん」を 読んで
■ 「トトロを楽しもう♪  ゆっかりん♪さん
三びきのやぎのがらがらどん を読んで
■ パプリカのぬか漬け』 ぬかlifeさん
■ とろける生キャラメルの作り方なめっぴ
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サイト紹介: Sun Eternity
→移転改題  3ET
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管理人の(旧annkoku)サンエタさんは共有プラグイン・テンプレートの作者です。
(旧作は作者annkokuで検索)
先日、Firefoxを勧めていただき大感謝。
● IE6をFirefoxへは正解! 早い。安定。お気に入りがタグつきで便利。
■ テンプ(新緑): annkokuさん
   『Nature_Mystery_2culm
■ テンプ(金字桜): Chakoさん
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読みやすく 美しく 感謝しています。
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