南米チリのプジェウエ(Puyehue)火山の噴火による火山灰が17日、地球を一周してチリに再び到達した。 チリ民間航空当局によると、火山灰は地球を一周して、同国首都サンティアゴ(Santiago)の南1600キロメートル付近に到達。チリのラン航空(LAN Airline)は同国南部行きの航空便のキャンセルを発表した。チリとオーストラリアやニュージーランド、アルゼンチン間の航空便は、現在も一部が休止したままだ。
【リオデジャネイロ=浜砂雅一、ジャカルタ=梁田真樹子】南米チリのプジェウエ・コルドンカウジェ火山群が噴火し、火山灰により市民生活や航空機の運航に深刻な影響が出ている。 噴火は4日に発生し、13日(現地時間)になっても噴煙が上がり続けている。 スペイン通信などによると、火山群の周辺住民約3500人が避難し、隣国のアルゼンチンでは複数の空港が閉鎖された。 同国訪問中の国連の潘基文(パンギムン)事務総長は13日、北部から約700キロ・メートル離れたブエノスアイレスまでバスでの移動を余儀なくされた。 火山灰は南太平洋を越え1万キロ・メートル以上離れたニュージーランドや豪州の上空にまで到達している。
噴煙を上げるプジェウエ・コルドンカウジェ火山群(11日)=ロイター
南米チリ南部コルドンカウジェで4日に始まった火山噴火による火山灰が南太平洋を横断してニュージーランド付近まで到達したため、オーストラリアのカンタス航空などが12日、ニュージーランドとの往復便や国内線などの一部路線を欠航とした。
チリとニュージーランドは1万キロ近く離れているが、強風で火山灰が運ばれた。
カンタスのほか、豪ジェットスター航空でも一部が欠航。一方、豪AAP通信によると、ニュージーランド航空は飛行高度や航路を変更するなどして対応している。(共同)
11日、アルゼンチン南部パタゴニア地方から見えるチリの火山の噴煙(ロイター)
南米チリ南部のアンデス山脈にあるプジェウエ火山が4日、50年ぶりに大噴火し、火山灰がチリ、アルゼンチン、ウルグアイなど南米大陸南部の広い範囲を覆い、3500人以上が避難する事態になっている。アルゼンチンやウルグアイなどで複数の空港が閉鎖され、航空便の欠航が続き混乱している。 ロイター通信や地元メディアによると、隣国アルゼンチンのリゾート地バリローチェは灰で覆われ、当局は住民に屋内にとどまるよう呼びかけている。約1300キロ離れたブエノスアイレスにも火山灰が届き、空港閉鎖が続き、300便が欠航。空の混乱のため、ウルグアイのムヒカ大統領は、アルゼンチン訪問をキャンセルした。(サンパウロ=平山亜理)
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