家41 木造なら、地震にとても強い ローコストの家は可能。

   以下 2009.4.6の記事を改訂しました。
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 家を新築するときに、耐震性の高い木造の家を考えるならどのような点を注意したらよいのでしょうか。
 面材と筋交いを併用したほうがいいのでしょうか。 (静岡県 在住)


この質問に 鵜野日出男さんが答えた記事を収録しました。
(このフォーラムの過去記事は削除され読めなくなってしまいますので…)
この質問に 鵜野日出男さんが答えた記事は、この記事の中盤からです。
途中に文章がはさまっています。


  書き加え文章

鵜野日出男さんは、日本の木造の家づくりの中興の祖の一人です。
中興の祖というのは、日本では、戦後、木造の家づくりには将来性がない…と官僚と大学研究者が意見が一致しました。
大学の研究者で、木造の家づくりの研究論文を発表する人は激減し、一人二人に。
また、官僚は木に代わり、鉄を家の柱に使うように産業界に指導を始めます。

(しかし、鉄の柱や梁は、金属なため火事の高温でぐんにゃりと曲がってしまい倒壊するので、消火活動する消防官がいやがるような危険さがあったりします。 木は、表面から25ミリ燃えたあと炭化してそれ以上は燃えないので、25ミリ×2以外は燃え残り、火事で家が倒壊せず、逃げる時間を与えてくれます。)

(また、鉄は外気の暑さ寒さを驚くほど家の内部によく伝え、熱橋となり、夏暑い部屋、冬寒い部屋にしてしまいます。 冷房や暖房が効きにくい家にします。それだけでなく、温度差を生じて結露の発生源になり、家の内部の構造を痛めてしまうことがあります。)

(そのため、現在、家に鉄の柱を使う家よりも、木の柱を使う家のほうが多いです)

 そのような、「木造の家はもはやだめだ。将来性がない」という風潮の中、アメリカの木造の家づくりの工法「ツーバイフォー」を日本に導入し、導入にあたって誰もが自由に使えるようにと、オープン化しました人たちが、官民にいます。
 その中で、中核となったのが、鵜野日出男さんです。


  「木造の家はもはやだめだ。将来性がない」の風潮の背景
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(アメリカの空襲で、都市にある日本の家という家は火災で焼失しました。 
木造の家は火災に致命的に弱いということが、1944年1945年の米軍のB29の空襲で、日本の多くの都市が焼け野原になる形で示されました。)
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( ちなみにツーバイフォーは、木造ですが火災にとても強いです。
.

他の部屋への燃え広がりを防ぐファイヤーストップ構造、そして内壁は石こうボードで不燃です。
ぼやはあっても、大火事になる前に消防車が消し止めれます。
また、自然消火することも多いです)


日本にツーバイフォー工法が導入され、ツーバイフォー工法の技術が分析され評価されて、ゆっくりとですが日本の従来の木造の家づくりに影響を与え始めます。
また、大学の研究者たちも刺激になり、活発に木造の家づくりの研究論文を出し始めます。


 そうした中で、1995年に阪神淡路大震災が来ます。

ツーバイフォー工法の家にはほとんど損傷がありませんでした。
そして、ツーバイフォー工法が注目を集めたのです。
というよりは、ツーバイフォー工法からの木造の家づくりの技術が注目を集め、法規に盛り込まれ、あるいは、日本の従来の工法でもツーバイフォー工法からの木造の家づくりの技術を導入した工法が評判を得て広がるようになりました。
  

   その代表的な技術では、
 釘と構造用合板(面材)を用いてのモノコック構造。
 金具を多用し、柱を削らない。ほぞを作らない。 



特に、モノコック構造は、現在、あらゆる工業製品、自動車から船舶、航空機…に使われ、軽量で強靭な構造にする技術です。

また、ほぞを作って柱を削ると、両側から穴を開けられた柱はその部分で厚みが1/3になっています。そこが大地震で折れるのです。 関東大震災のあと、研究者から「大工よ、ほぞを作るな。ほぞは人を殺す」という声が出ましたが、現在でも、喜喜として「ほぞ」で家を組んでいる家もあるぐらいですから、よい主張というのはいつの時代も伝わらないものです。

(古風に高価な太い柱を使えば、ほぞ でも大地震に耐えるかもしれません)

(息子の中学の教科書には、1854年に日米和親条約を結んだ幕府は、函館と下田の2港を開くと載っていますが、1858年の日米修好通商条約での5港の中に、下田は登場しません。
 
それは、下田に、開港後、直下型の大地震があったからです。
大半の家が倒壊し、街や港が機能しなくなりました。 
下田にも富裕な網本や庄屋の家はたくさんありました。
名家は豪壮な太い柱と梁です。 
しかし、実質、家を支える小大黒柱のところで折れて使えなくなってしまった家が多かったのです。)

古風に高価な太い柱を使っても、ほぞ では、大地震に耐えられないかもしれません

(モノコック構造で、家を建てることです。 それは面材を使って家を建てるということです。その上、柱勝ではなく、床勝の家にすると、面材で6面囲まれた家になります。 6面で囲まれると、ダイアフラム効果で強靭な構造になります。
大手ハウスメーカーで一番多く家を建てている住友林業という会社があるそうです。
そこでは、阪神淡路大震災からあと、(ツーバイフォーのように)通し柱をやめているそうです。)


(また、大正時代の1923年、関東大震災のあと、政府は、ドイツから来たトラスの技術である、筋交いを普及させようとしました。そして、戦後、すぐの大被害のあった福井大震災のあと法規に筋交いを盛り込みました。
 
ですから、「筋交いは、日本の伝統的な匠の技…」的な工務店は、時代遅れです。
しかも、大きなウソです。 

また、阪神淡路大震災なら、筋交いでも耐えれるかもしれない・・・。
しかし、新潟中越地震のように、阪神淡路大震災の揺れの加速度700ガルの3倍の加速度になったら、面材坐屈を起します。 筋交いが耐えられなくなって壁を破って弾けて飛び出してしまう…。
しかも、新潟中越地震は、本震以外に震度6弱や震度5の余震が数多くありました。
震度7の大地震と言っても、新潟中越地震のように、とても強烈なものがあるのです。
被害が少なく、報道が少ないから、新潟中越地震は軽視されています。
しかし、山のほうの震源地近くの村や集落は…、新潟の豪雪に耐える家々が90%以上、倒壊している凄まじさだったのです。

マスコミは死傷者数で、報道を何回するかを考えます。
しかし、本当は、地震の大きさで、報道をするべきです。
(政党名の報道だってそうです)
また、大学の研究者はほとんど、新潟中越地震で被害のあった家屋の破損状況の調査に現地入りしていません。 
 所管の官僚も怠けました。
入ったごくわずかの研究者の発表は底の浅い、日ごろの不勉強を露呈する見解でがっかりです。

現地の被害家屋を見つめたのは…、一部の民間の工務店のみなさんたちだけです。
この一部の民間の工務店のみなさんとは、ツーバイ系の工務店が主体です。
新潟中越地震の規模でも果たして、うちのお客さまの家は大丈夫だろうか…と心配したのです。

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 ◆ 川口町の烈震に耐えられる木造とは    新潟中越地震(12) 2005年1月4週
 ◆ 品確法はどこまで保証してくれるか?    新潟中越地震(11)
 ◆ 川口町烈震に耐えられると言い切れる?  新潟中越地震(10)
 ◆ 耐震性が高い住宅は揺れが1,2ランク下  新潟中越地震(9) 2005年1月1週

 ◆ 震度6まではツーバィフォーが一番     新潟中越地震(8)
 ◆ どこまでがビルダーの責任なのか?    新潟中越地震(7)
 ◆ 蓄暖倒れ、クーラー落下、サッシ転落    新潟中越地震(6)
 ◆ 千切れたホールダン、折れた柱脚金物   新潟中越地震(5)

 ◆ 川口町に神戸と同規模被災地が4ヵ所   新潟中越地震(4)
 ◆ 震度6を3つの場で体験した貴重な証言  新潟中越地震(3)
 ◆ 車中泊は初日だけで済んだKご夫妻    新潟中越地震(2)
 ◆ 何故建築物の被害が少なかったか     新潟中越地震(1)  2004年11月1週
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   インスペクター大下達哉 の「建物調査日記」
■ 新潟中越地震の被害。ホールダウン金物の破断も。 2004年12月03日
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■ 「構造計算書偽装事件の社会的背景と耐震性能のほんと!」 株式会社 構造ソフト
  1. 「大地震時に建物を守れない!」という意外な話
  2. 阪神淡路大震災におけるマンション被害と自己責任
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「うちは、筋交いだから大丈夫!」 という工務店は不勉強です。

「うちは、同じ壁の中に面材と筋交いの両方です。」
という工務店はまずいないでしょう。
けれど、その心意気はよし です。
ただし、柱勝なら柱にかかる引き抜き力の強化対策をしなくてはならないです。

とうか、それよりも、
・ 外壁の外と内に構造用合板を張ったほうが、安くて、強くて、施工が楽で正確で、断熱材も入れやすいです。
・ それに、家の中の内壁にも石こうボードの下に構造用合板を張ったらいいのです。
  大地震に強くなるし、将来、手すりとかつけるときの壁の下地になって便利です。
これが、東北の工務店のトップ、北洲ハウジングの200年住宅に盛り込まれた、ローコストで、ローテクで、それでいてとても強靭な耐震性能の工夫です。
 ■ 北洲ハウジング200年住宅 (サステナブルハウスプログラム研究会)

北洲ハウジングの200年住宅は、
200年も住宅がもったら、新潟中越地震のようなとんでもない地震にも遭遇するだろうと考えての事です。
 阪神淡路大震災の揺れの加速度700ガル揺れを想定してではありません。
その3倍の加速度になった新潟中越地震を想定しているのです。 
筋交いなら、面材坐屈を起し、壁を破って弾けて外へ飛び出してしまう…ような地震を想定しているのです。

しかも、新潟中越地震は、たちが悪い。
強烈な本震以外に、震度6弱や震度5の余震が幾多となく繰り返しありました。
いくら面材を使った(ツーバイ系の技術)でも、それではいつしか釘がゆるむかもしれません。
釘がゆるめば、家の機密性が下がります。
外の物音が大きくなった…とか、暖房費がかかるようになったとか、窓の四隅の石こうボードにヒビが入ったとかが生じては困るのです。
(震度6弱ですでに、窓の四隅の石こうボードにヒビが入る家と大違いです)


「ほぞ」は、柱の厚みを1/3にします。
「ほぞ」で建てた家は、関東大震災で倒壊しました。


「筋交い」は、正確な施工が必要で、上手じゃない大工だとスキマができて揺れに効きません。
そのうえ、壁の中に隠れるので、上手か下手かは家の持ち主にわからない…。
しかも、技術向上に熱心な工務店なら筋交いは使っていない。
技術向上の研究部署のある大手ハウスメーカーで筋交いを使うところはない。
最大手など、通し柱さえ使っていない。
「筋交い」を使う工務店に、耐震等級3の性能は出せない。
最高の耐震等級3は、ツーバイフォーならなんら工夫なくそのまま達成。
大手ハウスメーカーも、耐震等級3。
耐震等級3は、いまや標準性能。しかし「筋交い」の家ならそうはならない。
耐震等級3以上をいかに安くローテクで構造に組み込むかが鍵。
(北洲ハウジング200年住宅参照)
「筋交い」は、断熱材を入れるときに不便。
つまり、断熱材を厚く入れる想定をしていない、省エネは口先だけの工務店。
「筋交い」は、強い揺れだと面外坐屈を起します。


「構造用合板」など面材を使うといいのか?
●家36 なぜ、2万円を浮かせるために2000万をダメにするのかな?
●家25 釘の種類を間違うと家の耐震性が30%減。 大工さん、しっかり! 
面材を使うなら、仕様の規定どおりに、規定の釘を使用し、規定の間隔で打って、規定どおり減り込まないように打って始めて、筋交いを越える耐震性 粘りの有る耐震性になります。

世の中は、かなりいい加減です。
釘を間違って使い、釘の打つ間隔を間違っていて、減り込み平気で打つような新築の家が目立ちます。
ツーバイ系(フォー、シックス…)では、そこに厳密な規定があって、手抜きできません。
ツーバイ系から技術が流れ込んだ日本の従来の家づくり工法で、釘のミスが目立ちます。
今まで、釘にこだわったことがなかったからです。

地元の工務店は、大手ハウスメーカーよりも、うんと安いことがあります。
口コミで広告費がかからず、営業マンがおらず、モデルハウスの維持費がかからないからです。
そのかわり、地元の工務店は、玉石混交です。
しかも、玉も石っころも、口を開けば「お客さまのために誠心誠意、素晴らしい家を建てます。地震?大丈夫です。省エネもバッチリです」と言います。
見分けられないなら、高くても、大手ハウスメーカーで建てたほうが安全です。
また、見分けるなら、「筋交い」じゃないところ、「C値測定するところ」は、最低限、押さえどころです。
また、ツーバイ系の工務店はツーバイのきっちりした規定にしばられるので信頼性が高いかもです。十勝では、ツーバイ系の工務店有志で相互に工事中にチェックをいれるところがあります。
十勝ツーバイフォー協会です。 
十勝が全国に胸をはっていい、素晴らしい団体ですが、無名です。
日本のどこもそんな良心的なことなどしていないのに…。
彼らはとてつもなく誠実です。
探せばきっと、ローコストだけれど、うんと高性能な家を建ててくれるところがあるはずです。
新住協に加盟している工務店にも脈アリかもです。

日本は、西の方の技術が高い傾向があります。
しかし、いまや、西のほうがダメなこともあります。
例えば家づくりの技術です。
イノベションどころか、全国標準にも遅れ気味かもしれません。
なにせ、九州では面材に使う釘が売れていないのですから、たいがいいい加減…かもです。
●家25 釘の種類を間違うと家の耐震性が30%減。 大工さん、しっかり!

それに、冬の浴室が寒いのが九州です。
●家29 脱衣室が寒いと 脳卒中や心筋梗塞で年間3000人が死亡。



 途中で加えた文章がスッカリ長くなりました。

戦争で切り出されたまま山の多くは禿山で、戦後は材料難で貧弱だった、日本の庶民の家屋はさらに柱が細くなり…
などと、いうことはまた別な機会に記事にします。


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すっかり、鵜野日出男さんの引用記事が遅くなってしまいました。
お待たせいたしました。
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ちなみに、ブログの上のほうに、なぜ地震特集で、家づくり記事をひぱってきているかというと、それは、国難が予測されるぐらいなら、それが気象異常の天変や、地震の地異となっても表現されてくるかもしれない…。森羅万象はつながっているので、人の世のことが自然界に投影されることがあるかもですよ(笑)

これから、新たに家を建てる若き人たちが、同じお金をかけるなら、性能の高い家をローコストでという知識が役に立つと思いましたので、ブログの上に持って来ました。

もう、家を持ってます?
でも、修理したり、ひょっとしたら何かの拍子に建て替えになりかもしれないです。 

うちは、マンションだから・・・。
でも、それって、85%の確率で、耐震等級1(最低)の耐震性能です。
大手ゼネコンの建てる豪壮なマンションは、コンクリート製ですが、耐震等級1です。
大地震があれば、倒壊はしませんが、修理や建て替えがあるかも…です。

日本の政治が、建て替え期を迎えているようです。
建て替え関連で 地震記事でした。
これから、新たに家を建てるのは、若き人だけじゃないかもです。 
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鵜野日出男さんの引用記事

    A、 想定される地震の規模
  静岡は、東海地震が想定されています。
しかしその想定される地震は震度6強までか、あるいは神戸や中越のような直下型の震度7で、しかも2000ガルを越えるものなのか。

いずれを想定するかによって、対策は大きく異なってきます。

震度6強まででしたら、基準法の25%~30%程度上回るもので、予算に余裕があればアダチさんの指摘にあったように、免震を採用されるのがベターだと思います。
しかし、中越地震の川口町の田麦山地域や武道窪地域のように90%が倒壊した激震地域を見ると、その対策は基準法を50%上回っても安心出来るものではありません。



免震も安全だと言えないと私は思います。
直下型の上下動は想像以上のもの。

日本一の多雪地域で、4寸とか5寸の太い柱を使っていた木軸が、なぜ倒壊したのか。
それは、もちろん壁の耐力の強弱もありますが、通し柱が折れたからです。
通し柱にやたらに大きなホゾアナを掘らない工法を考えるべき。

そして、出来るだけ面材を用いて壁耐力を強化する。
木軸用のケナボードは厚みが4.5mmで壁倍率が2.8倍。筋違入りで4.8倍。
ツーバイフォーのケナボードの壁倍率は3.2倍。
クギはCN50を外周部@100mm、中通り@200mm間隔となっています。

ご質問の第1のクギの抜ける心配。
これは心配しなくても良いと確言出来ます。
普通面材の3倍の長さの太いクギを打てば、ほとんど問題が起こりません。
それが面材の10倍も長い太いクギを打つのですから、メーカーの指定通りに施工するば、クギが抜けて耐力が落ちるという懸念は皆無。

しかし、一般論として1階の壁の倍率は最低5倍近くは欲しい。あくまでも一般論で。
ということになるとケナボード、プラス筋違いにならざるを得ないと思います。
いずれにしろ、今までの木軸ですと、内部の耐力壁は筋違いでとっているはずなので、外周の4隅に筋違いを入れることは難しい仕事ではありません。
そして、震度7、2500ガルを想定なさるのでしたら、別の方法を考えた方がベターだと思います。
 Name : uno Time : (2009年4月04日<土>14時10分)




以下、私の投稿 (改訂しました)。
鵜野日出男さんからの回答投稿がしばらくなかったので、つなぎで投稿しました。

>懸念しているのは大地震のあとには面材をとめる釘が緩んで耐震性が落ちるということ

 以前、鵜野先生は記事で、東北の北洲ハウジングの200年住宅のことを紹介されていました。
北洲ハウジングでは、200年の間には、震度7の大地震や震度6強弱の地震多数に遭遇するとし、 例えば、新潟中越地震だと震度7の大地震のあとに、震度6強、震度6弱の大きな地震が数回と、震度5とか4の余震が多数発生したため、面材や釘がゆるまないために
   ■ 北洲ハウジングHP  

   1、粘りのある面材(構造用合板)にする。
  粘りとは、大きな地震の揺れで家が変形し壁が変形したあと元の形に戻ること。 
   構造用合板◎ ダイライト▲

  2、外壁の外側以外に内側にも構造用合板を入れ、両面張りにする。

  3、内壁は石膏ボード張りだったのを、構造用合板張りにする。

  4、CN釘を、釘頭の大きい釘に代え、打つときのめりこみ防止。
     大きな揺れの時の面材のパンチング抜け防止。
     釘にスクリューを入れて、釘の引き抜き力アップ。

   


 北洲の200年住宅で使われている釘と似た商品が、日本で最初に洋釘の量産をした安田工業から スーパーエルエル釘として出されています。
   ■ 安田工業HP 

  地震が多い日本の木造住宅用に横揺れ対策が施された壁用釘です。緩んだり抜けたりしにくいように、
  1、釘胴部にねじのように螺旋状の溝が彫られている(スクリューリング加工)
  2、従来品より釘頭の直径が140%大きい(約10mm)。



 また、9ミリ構造用合板用にモックスという太いビスで壁倍率5になる高性能なものが出ています。
  ■ モックス 釘より曲がりが少なく、破断しない高性能ビス
  ■ エコファスナー


そして、もっとも重要なことは、北洲ハウジングはツーバイシックスなので、床がプラットフォームということが当然の前提になっています。
 プラットフォームの床は剛性が高く水平力に対して変形しにくいことが、家全体の変形を抑え、ひいては壁の面材のゆがみを6面でダイアフラム効果で抑えます。
 面材で壁を強くしたら、床と天井はツーバイ工法のように剛な床・天井でなくてはならないです。
 
 大地震での壁の面材のゆるみを防ぎたいのなら
大きな視点からの解決策は、家全体がゆがまないようにすることです。 

  1.、 床(天井)をプラットフォームに。
     床(天井)を剛に。

  2、 天井はつける 
  3、 屋根の根太は2×10とかのセイのあるもので剛性を高める
  4、 吹き抜けはつくらない(小さく) 
  5、 開口部の構造用合板は、ツーバイ工法のように面材をくりぬく形で
  6、 通し柱ではなく、管柱で。 


 
  だと家全体が変形しにくくなるので、壁の面材や釘のゆるみは減ります。
  こうなってくると在来(木軸)というよりも、ツーバイ工法でお建てになったほうが早そうな感じもします。

 また、ツーバイ工法は、10センチ置きに釘打ちになるので釘の使用本数が単純に在来(木軸)より多く、耐震性が強いです。
 また、ツーバイ工法は、使用する木材の総量が在来(木軸)より多く、単純に耐震性が強いです。
 ツーバイ工法が、釘が多いから強い。木が多く使われているから大地震に強い面は、釘もツーバイ材も極めて安く、ローコストで済みます。

 
 鵜野先生の今週の本音の 「オープンな木軸壁工法の可能性 (上)・(中)・(下)」は、今までの鵜野先生の考察の集大成の内容で、とても役に立つ内容と思われます。 



 また、耐震と制震・免震の違いは、
耐震は、細かく揺れるようにすることです。
耐震は、木造の家では極めてローコストででき、しかも木と釘が持つ限り、長い使用(北州なら200年住宅に)が可能です。

制震・免震は揺れをゆっくりにするとか、ゆれを弱くする方向に作用させることです。
コストや機材が高かったり、スペースをとったり、ゴムや油圧のダンパーだと機材の寿命や劣化で50年は持つのでしょうか…という感じで、難しい面があります。



 以下は、1年前に鵜野先生が投稿された記事です。

  制震(上)   

  最近、モノコック構造という言葉をよく見かけます。
トヨタホームのユニット住宅や三井ホームなどのツーバィフォー住宅メーカーが、盛んにこの言葉を使っています。

本来のモノコック構造というのは自動車、電車、飛行機などの機体の外側、つまり外皮で応力を持たせる構造体のこと。
ツーバィフォーは床、外壁、屋根の全外皮膚を構造用合板でくるんでおり、一体構造となっているからモノコック構造だと言うわけ。
しかし、鉛直荷重は外皮以外の中央の壁や柱で支えており、正確にはモノコック構造というわけにはゆきません。
 しかし、非常にモノコックに近い剛な構造体であることは間違いありません。

これに対して、軸組工法というのは木造にしろ鉄骨造にしても柔構造。当然、超高層ビルも柔構造。五重塔のように地震の揺れを柔らかく逃がすことが主目的。

建築物には、その構造によって固有の周期があります。
機械で建物を一方向へ引張っておいて離した時、一往復に要する時間を固有周期といいます。
昔の大貫工法の木造平屋建ては0.5~0.7秒、最近の木軸2階建ては0.2~0.3秒、RCの10階建てが0.6~0.8秒、40階建ての超高層が3.5~4.5秒。

これに対して地震の揺れの周期は0.5秒前後のものが多いようです。
ということは、地面の揺れと木造やRC造の固有周期がほぼ同じ場合が多く、共鳴して大きく揺れて被害を大きくする。
これに対して五重塔の固有周期は1.0~1.5秒で、地震の揺れに共鳴しない。
超高層の場合は、直下の揺れよりも100~300キロも離れた地点での地震の長周期の揺れに共鳴して、エレベーターなどに大きな被害が出たことは記憶に新しいところ。

こうした建物の固定周期と地震の周期との共鳴を避けるためにRC造のビル建築でまず免震工法が開発されました。
 しかし免震工法は高価。
そこで鉄骨造の柔構造を中心に考え出されたのが制震装置。
それを、低層住宅に応用してきているということ。
 Name : uno Time : (2008年5月22日<木>09時22分)

  


  制震(中)   

  中越地震の震度7、2000ガルを突破した川口町の激震地を見てから、低層住宅の耐震に対する考えが一変しました。

木軸で、構造用合板で外壁を固めたスーパーウォールが、90%以上が倒壊している激震地域の中にあって、1棟も倒壊していなかった。
金物工法による仕口・継ぎ手の丈夫さと剛に固められた面剛性の威力をまざまざと見せつけられました。
反面、木軸の細い間柱を使っている欠点と、内壁に用いられている筋交いが大きな被害を出している現実も嫌と言うほど実感。

軸組は柱で支えています。間柱はボード受けだけの役目。このため、柱から柱へ合板もボードを張る。このため、開口部の4隅にはほとんどと言ってよいほどボードに亀裂が入っていた。
ツーバィフォーは合板、ボードとも開口部をコ型に抜いて間柱から間柱へ取り付ける。
このため、開口部の4隅部の亀裂がほとんどない。
それに、内部の筋交いは強い圧縮で面外坐屈を起こしてボードをはねとばしていた。
つまり、倒壊はしていなかったが、剛性が足りなかったのでいろんな被害が出ていた。中でも最大の被害が気密性能の劣化。
高気密住宅にとっては、この気密性能の劣化こそが最重要課題。

ということで、木軸も間柱の見付け寸法を35mm以上にしてボードの張りだし位置を変え、内壁も筋交いではなくボードで壁倍率を稼ぐべきというのが結論。
こうした剛な木造は、ツーバィフォー、木軸とも十分な耐震性があります。絶対に倒壊しないし、内部損傷も少ない。

ただし、1つだけ注意しなければならないことがあります。
それはシートベルト。
このシートベルトには2つの意味があります。
1つは基礎と壁との緊結。
ホールダン金物のボルトの先が千切れたり、六角ボルトがねじれているものが多くありました。太めクギなどに変えたいと思います。

もう一つのシートベルトは、家具や仏壇、蓄暖、エコキュート、家電などを壁にしっかりと固定し、食器戸棚のガラスには透明なシートを貼ること。
ともかく、引き違い建具は直下型の地震の場合は瞬時に全部離れて倒れます。それを大前提にして押し入れや物入れの内部の品物のシートベルトを考えておくべき。
つまり、耐震性と気密性を考えると、なるべく引き違いサッシや引き違い建具の採用を控えてゆきたいということ。

 こうすれば、免震装置も制震装置も不要。
剛な木構造の固有周期はどれくらいなのかは知りませんが、新潟中越地震の震度7と2000ガルには耐えられます。
私は、このような剛な住宅づくりこそ、地場ビルダーの目指すべき方向だと思います。

 Name : uno Time : (2008年5月23日<金>08時47分)




  制震(下)   

  前回書き忘れましたが、中越は豪雪地で高基礎の家が圧倒的。一階がRC造のガレージや物置。
この高基礎が震度7だけでなく、何回かの震度6、5、4というおびただしい余震に見舞われました。だが、ほとんど傷を受けていなかった。
神戸では無筋の基礎やプレハブ基礎が、破損したり横転して被害を大きくしていたことを考えると、基礎工事の大切さを痛感。

さて、丈夫な基礎とモノコックと言える剛な木構造で、シートベルトをしっかり固定しておけば、地震で倒壊の心配もなければ損傷も少ない。
しかし、震度7、2000ガルの直下型地震というのは 「立っていたら30cmほど跳び上がったような烈しい上下動の揺れを感じた」 と言います。ホールダン金物が千切れたほどの衝撃。
そして、吊した照明は揺れて天井に傷をつけ、コンピューターは烈しく移動し、押入からモノが飛び出し、神棚は棚から飛び落ちる・・・。
人間は立っていることが出来ず、腰を抜かしてその場に伏せるしかなかったと言います。

こうした大きな揺れを避けたいと考える人は、高価だが免震工法を選ぶしかない。これだと震度7であっても、震度3から4程度の揺れで済む。恐怖心と闘わなくてよい。

東海地方を中心に、日本一の実績を誇っている一条工務店の免震工法の全工程を、近くの現場で隈なく見ました。なかなかたいしたものです。坂本功先生も地震はほとんど横揺れで、上下の揺れは心配しなくても良いと書いています。事実はそのとおりなのでしょう。
しかし、中越で多くの体験者話を聞き、実態を調べたので上下の揺れは無視出来ません。
東京の地震は直下型と言われています。したがって「免震装置があれば万全だ」というわけにはゆかないという気が、個人的にしています。

そして、最後になりましたが制震。
まずミサワがOMGEOを開発し、これに触発されて木軸用にいろんな制震システムが開発され、この数年間の建材展示会では制震システムの花盛り。
そして鉄骨軸組のヘーベルがHYPER Xを、セキスイハウスがSHEQASを標準装備したことで、制震こそが耐震の本命だというムードが溢れています。

とくにセキスイハウスは宇宙飛行士の毛利氏を起用して盛んにテレビでのPRを繰り返し、「制震システムこそが最新のテクノロジーの結晶」であるかのような印象を国民にまき散らしています。
多くの消費者が「制震教」に洗脳されています。
これに違和感を覚えているのは、私だけでないと思います。
 Name : uno Time : (2008年5月24日<土>08時46分)

   以上は、1年前に鵜野先生の記事です。とても大切な内容でした。



 そして、 これらの投稿のあとに、少し整頓しなおした投稿を追加しました。

  おそれいります。鵜野先生の前に投稿できていれば、鵜野先生や他の方々の総括をお聞きできたのに…と反省があり、私なりに整頓したいと思います。

 ■ 「筋交いだけで耐震性が出るような方法の方が良いでしょうか?」とありますが、

 どちらか一方を選択なら、面材優先です。
過去の鵜野先生の今週の本音記事から、新潟中越地震の記事(1)~(12)をご覧ください。
面材よりも筋交いのほうが弱く、震度7だと筋交いが外へ弾け飛ぶ(面外坐屈を起こす)だろうからです。

 筋交いを優先しては損です。
そして、「面材(ケナフ)に加えて筋交い併用が必要」と、鵜野先生はお答えされています。
また、筋交いの代わりに、外壁の外側だけでなく内側にも面材を使用する手もあります。 (例 北洲ハウジングの200年住宅) 
そのときに、外面材+内面材の内側の面材を、石こうボードよりも耐震強度を稼げて、石こうボードのように不燃の面材を考えることができます。 

 また、面材を有効に使うには、間柱の太さが35ミリ以上ほしいと、鵜野先生はいくつもの記事の中で言われています。
検索で間柱の太さに言及した記事を、検索で見られると理解が深まると思います。

 また。参考記事として、大下達哉の一戸建てってどうよ より
・ 「筋かい」なんて要らない。 
・ 筋交いと面材の記事を探せるバックナンバー 

   インスペクター大下達哉の建築日誌より
・ 住宅性能表示制度の耐震等級を得ている物件は、筋かいが無いことが多い 
・ 「防災センターでも作るつもりですか?」耐震等級に関する意識の違い


 ■ 静岡には、国内最大クラスの活断層が走っています。

 糸魚川―静岡構造線断層帯(全長約150キロ)です。 
2008年3月11日の読売新聞HPで、「活断層北部の50キロがずれるとM8クラスの地震で、北部に連動して残りがずれるともっと大きな地震になるだろう」という記事を読みました。
 記事はすでに削除されているので 
・ 家22 糸魚川―静岡の活断層、北部がずれただけでM8級地震にをご覧ください。



  ■ 「それともそもそも地震で釘が緩むということは考えなくて良いのでしょうか?」とのことですが、

 鵜野先生は、木質構造的に釘の長さと面材の厚みの関係から「抜けはない。心配しなくていい」とお答えされています。

 在来工法とのことなので、使用する釘はN釘になるかと思いますが、N釘に代えてツーバイ工法で使うCN釘をご検討されてはいかかがでしょうか。
 N釘よりもCN釘のほうが太い分、10%強いです。釘代はほとんど変わりません。
・ 釘の間違いをしていませんか? (大下達哉)
・ 釘の間違い  N釘とNC釘。釘を知らない大工さんが多いという現状 (大下達哉)    
・ 家25 釘を間違うと家の耐震性が30%減。大工さん、しっかり! (いの)

      
 また、在来工法だと15センチおきに釘打ちになるところを、ツーバイ工法のように10センチおきに打たれると耐震強度が上がります。

 また、アダチさんが助言されていたように、釘打ちに加えてボンド併用にすると強度が上がります。(ミサワホームなどのHPでボンドどめだと強度アップする記事が読めます)

 また、N釘よりも強いCN釘。そのCN釘よりも強いスーパーエルエル釘を使うと、ステンレスで錆びにくく、スクリューで釘が引き抜けに強く、釘頭の面積が140%なので打つさいにめりこまず、釘頭の面積が140%なので釘が抜けずに面材が抜けてしまうパンチングに強いです。
釘コストは高くなりますが、釘にかかる総額が家の値段にくらべたらとても小さな金額なので、極めてローコストで面材と釘を緩めないようにでき、大きく耐震性を増すことができます。


 ■ 大地震での壁の面材、釘のゆるみを防ぐための大きな視野からの解決法は、家全体がゆがまないようにすることです。
 床(天井)をプラットフォームや剛な床(天井)にして 6面で地震の水平力に耐えるダイアフラム効果が発揮されるようにします。


 ■ 耐震と制震と免震についての鵜野先生のお考えは 制震(中) の下から3行目周辺に書かれています。


 ■  2009年の今週の本音の「オープンな木軸壁工法の可能性(上)・(中)・(下)の記事の中で鵜野先生は、阪神淡路大震災の3倍のガルの加速度を記録した新潟中越地震を踏まえてこれからの在来工法での工夫点を提言をされています。
 

これらは今週の本音とフォーラムで鵜野先生や他の方々教えていただいた内容です。
引用先は、今週の本音を中心にしたかったのですが、過去の内容が厖大でなかなかたどり着けず、外部の記事への参照が多くなってしまいました。


 
 鵜野先生の回答や他のかたの回答が手が楽になって、その上で総括した回答をいただけると思って、つなぎ役で投稿したのですが、私の投稿の1分後に、鵜野先生の投稿があり、私の投稿が鵜野先生のお役に立つことがなく残念です。
 また、鵜野先生による総括をいただけなかったので、私なりの総括的な投稿を追加することになり、恐縮でした。






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次の記事を読んで、木造の家づくりの知識は、工業高校、専門学校、大学でしっかり教えてほしいと思いました。

木造の家づくり(ツーバイ以外)では、釘の施工ミスというか手抜きがそれなりにあるようだからです。
気になった人は、私の記事の中から、釘のミスで30%耐震性ダウンの記事をごらんください。

■ 木造の壁量計算 2009.01.26  住まい・建築・デザインに関するコラム  

  先日、「木造住宅(軸組構法)の構造計画に関する講習会」を受けてきました。
内容はいたって当たり前のことばかりでしたが、建築基準法に定められているものと定められていないものの区別がわかったりしていい機会でした。
 しかし、よく考えてみると・・・・
たぶん私、木造の壁量計算などについてこのように講習を受けるの初めてです。
 びっくりするでしょう?

ちなみに一級建築士の試験では、木造についてはほとんど出題されません。

大学でも習った記憶はありません。

 ほとんどの設計士が先輩に習うか、独学で木造の壁量計算を学んでいるんです。私も先輩に教わり、本を見ながらの独学です。
 設計士さんに頼んでるから大丈夫、と一般の方は思っていると思うのですが・・・
実際のところ、ほとんどの設計士は壁量計算を見様見真似でやってるんです。
しかも、一般の木造住宅では確認申請に壁量計算の書類を付けなくてもいいので誰からも確かめられることなく家って出来上がっちゃうんです。
 私が初めて木造を設計した時は、こんな適当な計算でいいのか?と心配になるほどでした。
事実、ここ最近何人もの設計士が壁量計算のやり方を間違っていて一級建築士の免許取消処分を受けています。
 改めてこれは怖いことですよね・・・。
その人が壁量計算のやり方を勘違いしていたり、先輩から誤った方法を教わっていれば、誰にも間違いを指摘されることなく住宅を造り続けてしまうのです。まあ、そんな難しいものではないのですけど、結構、勘違いしやすい計算なんです。
 これから、建築士への必須の講習は増えていく傾向にあるようです。社会的責任の大きい資格の割りに取得後のフォローが何もなかっただけに、いい傾向だと思うし、当然の流れでしょう。



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   大地震に強い家の理想 ツーバイフォー。 
   剛床で、床勝で、6面が面材でモノコック構造だと、こんなに丈夫!

 築70年。 3度の浸水と、震度7の阪神淡路大震災が直撃しても無傷の家。
  ■ 阪神大震災被災地におけるツーバイフォー住宅被害調査 pdf 記事末に 

   … 上述の大正時代に建てられたツーバイフォー住宅に関しては、その後関西ツーバイフォー建築協会が別途調査を進められたので、その概要を紹介したい。

 この住宅は、大正14年に米国から輸入され、神戸市東灘区深江南町に建てられたツーバイフォー住宅である。
 築後70年余り経ており、日本に現存するツーバイフォー住宅としては最も古い

 施主のT氏は、ポートランド駐在のおりに 「 日本沈没 (関東大震災,大正12年9月1日) 」の報に接し、地震に強い住宅の建設を決意し、大正13年の帰国後、これを実行された。

写真49に見られるように
この日本最初のツーバイフォー住宅は、今回の地震でも被害を受けず、健全な状態を保っている。

深い軒先、外壁の下見板の状態からも、十分にメンテナンスが施されている様子がうかがえる。

 なお、この住宅は,
  昭和9年9月21日の室戸台風,
  昭和13年7月3-5日の阪神大水害,
  昭和25年9月3日のジェーン台風において
  いずれも浸水している。

※ 大正14年は、西暦1925年。


 
 1894年 日清戦争

 1901年 わが国で最初の本格的な製鉄所 八幡製鉄所。
 1904年 日露戦争
 1910年 韓国併合
 1911年 関税自主権の回復
       中国で辛亥革命が起こり、清が滅び中華民国へ。(孫文)

 1912年 大正 元年。

 1914年 第一次世界大戦
 1919年 ベルサイユ条約
 1923年 関東大震災
 1925年 (大正14年)治安維持法と普通戦除法
       日本最古のツーバイフォー住宅が建つ (他は、第二次大戦の空襲等で焼失)
       
 1926年 昭和元年
 1929年 世界恐慌
 1939年 第二次世界大戦

 1950年 日本は占領下。朝鮮戦争。・・・ ここが昭和25年。
                         ジェーン台風にて浸水。3度目の水害被災。
 1951年 日本は独立を回復。
      サンフランシスコ平和条約 日米安全保障条約

 1989年 平成元年
 1995年 平成7年1月17日 阪神淡路大震災 に神戸市東灘区にて被災。 震度7で無傷。


現在も、快適にお住まいになられている様子です。

これからツーバイフォーで家を建てらるかたや、
ツーバイフォーからの技術を導入し混血になった在来(木軸)の木造の家(新住協など)は、2100年まで家が受け継がれていくことでしょう。基礎のコンクリートが中性化で中の鉄筋が錆びて膨張し崩れない限りは、ひょとすると、2200年までもつことしょう。 



木造の家は、大地震に強く、
大地震にさえ耐える家なら、長持ちします。
そして、長持ちから、対費用効果を考えると、驚くほど安くなります。
建てるときに安く、長く使えてさらに年割りで安いです。

木造の家は、ツーバイ系や大手ハウスメーカーは耐震等級3が標準です。
だから、地方の工務店で建てるときには、耐震等級3で建てるところを選ぶことす。

地方の工務店は、まだ耐震等級1の性能で建てて、うちは地震に強いと威張っているようなところがあります。 技術が古く、大工さんに教育していないでしょう。
釘の選択ミスをすれば耐震性はさらに落ちるでしょう。
心意気とセリフだけが立派で、実は、地震に弱い耐震等級1の性能を家にすぎません。
木造の家を新しく建てるなら、耐震等級3が標準です。 
それは、最低限、ほしい性能です。

大手ゼネコンが建てる鉄筋コンクリートのマンションの大半がいまも耐震等級1のままです。
また、地方の工務店の中には木造の家で、耐震等級1のままのところがあります。
建てるときに耐震等級1だと、少し安いです。
しかし、大地震で一部損傷すると、修理費がかさんで結局、建て直すことになります。
倒壊せず、命が助かったからよかっただろう…ではありません。
もしも、耐震等級3で建てていたなら、損傷しなかった…でしょうから。

耐震等級は3までしか性能表示はありませんが、できるなら、耐震等級4や5相当するように、強化した家を建てたいです。

釘を選び、外壁のうちがわにも構造用合板を入れます。
家の中の壁にも構造用合板を入れて、床の上に柱という床勝(ツーバイ系の技術、大手ハウスメーカ最大手の住友林業も床勝)にします。
そうして、柱の引き抜き力を軽減してしまえば、強固な家になります。
北洲ハウジングの200年住宅もそうです。
そして、釘と構造用合板は、信じられないほど、安い材料です。


釘と構造用合板を上手に使えば、
ローコストと、ローテクで、
震度7に耐え、何度も震度6強6弱の余震が来ても耐える家 にできます。
北洲ハウジングの200年住宅がそうです。(その他で凝っているから高いですけど)



古くなった設備を交換しながら、
紫外線で劣化したサイディングや屋根や窓を取り替えながら、
木造の家は、子へ孫へと受け継ぐことができます。
3代だけでなく、5代6代と受け継げる可能性もあります。
大地震に何度あっても、耐えぬけるならば、です。


木造の家の寿命は、海外では100年以上です。
(イギリス141年、アメリカ103年  平成8年 建設白書より)

海外と同じ工法(ツーバイフォー)なら、寿命も同じ想定でいけるはずです。

釘と構造用合板を強化したツーバイフォーや、ツーバイフォーからの技術で進化した在来工法なら、地震国日本でも、100年以上、200年を目指せるはずです。

家の寿命は、大地震に耐えるなら、100年でも200年でももちます。
木は乾燥する限り腐らないからです。
木の家で、築600年の家が、日本にあるぐらいです。(記事あり)

ただし、窓の取替えとか、排水管や配線の取替えしやすくする工夫を盛り込んだほうが、維持費を大きく安くできるでしょう。 
そういう工夫の注文に応じてくれる、技術が最新でやる気のある工務店は探せば身近にあるものです。

日夜、技術を磨き創意工夫が好きな北洲ハウジングのようなツーバイ系の工務店や、新住協に加盟している向上心のある工務店なら、そういう工務店に出会える可能性が高いでしょう。




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        副題) 誇りと自負のある、愛ある建物
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    ☆ 将来像 140mmでのハイブリッド木構法の提示
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 ■ オープンな木軸壁工法の可能性(上)  2009年03月15日
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→移転 http://3et.org/
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(旧作は作者annkokuで検索)
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