三橋貴明の文科省の スパコン予算 擁護は、大きな政府 擁護。 

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■ 二つのスパコンが示す日本の二つの未来  池田信夫  2009年11月28日 アゴラ
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今回のスパコン騒動は、日本のIT産業が――そして日本経済が――なぜだめになったのかを明らかにするいい機会です。ちょうど長崎大学で、3800万円で国内最高速のスパコンができたというニュースが出てきたので、この二つのスパコンを比べてみましょう。

理研のスパコンは、もともと地球シミュレータの後継機として構想され、ベクトル型でつくられる予定でした。プロジェクトリーダーに地球シミュレータを開発したNECの社員が「天上がり」したのも、当初はNEC1社の随意契約でやるためでした。ところが、この方針には「手続きが不透明だ」「防衛庁で問題を起こしたNECに随契で発注するのはおかしい」といった批判が出て、富士通と日立を入れることになりました。

ベクトル型とスカラー型の「ハイブリッド」という世界に類をみない奇妙な設計方針も、こうしたITゼネコン間の妥協策として出てきたもので、技術的な必然性はありません。私が2007年にこれを取り上げたときも、すでに「ベクトル型は時代遅れだ」という批判が強かった。案の定、今年になってNECと日立が脱落しました。

国家プロジェクトの途中で、請け負ったベンダーが降りるというのはきわめて異例の事態であり、これは計画が破綻したことを示しています。もともと「おまけ」だったスカラー型だけで、10PFLOPSという富士通の最高速機の100倍の性能を出せるかどうかは疑わしい。それなのに、文科省は「審議会では仕様変更で同じ結果が得られると承認された」という理由で、予算を逆に1230億円に増額し、計画を2012年に延期して強行しようとしました。そこで財務省が「これはおかしい」と感じて、事業仕分けに出してきたわけです。

これに対して、長崎大の浜田剛助教の開発したスパコンは、ゲーム機に使われる市販の画像処理装置(GPU)を380個並列して158TFLOPSを実現し、IEEEのゴードン・ベル賞を共同受賞しました。TFLOPS単価(コストを計算速度で割った数値)は24万円。同じ効率で理研と同じ 10PFLOPS機をつくれば、24億円でできることになります。もちろん長崎大のシステムは理研のような汎用機ではないので単純には比較できませんが、その50倍の1200億円という価格が非常識であることは明らかです。

理研のスパコンが有害な最大の原因は 価格が高いことではなく、こういう袋小路の技術に多数の優秀なエンジニアを閉じ込めることです。 80年代に通産省が「メインフレームの次はスパコンや人工知能だ」と信じて、こうした大艦巨砲型コンピュータに巨額の国費を投入したとき、コンピュータの主流はPCに移っており、日本はその波に10年以上も乗り遅れました。コンピュータ・メーカーの第一線のエンジニアが大艦巨砲プロジェクトに投入され、「おもちゃ」と見られていたPCの開発に真剣に取り組まなかったからです。

この立ち後れがその後も尾を引き、今では日本のコンピュータ産業は台湾やシンガポールにも及ばない。NECや日立が降りたのも、こういう時代遅れのコンピュータの開発にエンジニアを投入していては、経営が危うくなると考えたからでしょう。残った富士通が世界のどこにも売れる見込みのない高価なスパコンを開発することは、税金ばかりでなく人材の浪費であり、すでに瀕死の状態になっている日本のコンピュータ産業に、致命的な打撃を与えるでしょう。

政府が「科学技術立国」をめざすなら、重要なのは理研のような恐竜型システムを延命することではなく、長崎大のような破壊的イノベーションを生み出すことです。そのために必要なのは、ITゼネコンに代表される日本の古い産業構造を壊し、新しい企業が未知の技術に挑戦できる環境をつくることです。そのためにも事業仕分けの結論のように、理研のスパコン計画は、いったん立ち止まって根本的に考え直すべきです。 以上引用
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■ スパコンの戦艦大和 「京速計算機」  池田信夫   2007年11月23日 より一部

この「京速計算機」というのは、悪評高い「日の丸検索エンジン」を上回る、まさに戦艦大和級のプロジェクトのようだ。

そもそも、このプロジェクトの発端は、地球シミュレータの年間維持費が50億円と、あまりにも効率が悪く、研究所側が「50億円もあったら、スカラー型の新しいスパコンができる」という検討を始めたため、ITゼネコンがあわてて次世代機の提案を持ち込んだことらしい。
事実、最近のスパコンと地球シミュレータの性能価格比は、次のように桁違いだ:

 名称        完成年  最高計算速度(TFlops) 建設費($) TFlops単価($) 
TACC Ranger    2007   504           300万     6万
IBM Blue Gene/L  2004   360            1億      28万

日本の
Earth Simulator   2002   36            5.5億     1500万




このようにコスト・パフォーマンスが大きく違う最大の原因は、アメリカのスパコンがAMDのOpteronやIBMのPowerPCなど、普通のPCに使われるスカラー型CPUを多数つないで並列計算機を実現しているのに対して、日本が特別製のベクトル型プロセッサを新規開発するからだ。
ベクトル型のスパコンを生産している国は、日本以外にほとんどない。スパコンGRAPEを開発した牧野淳一郎氏も指摘するように、ベクトル型の寿命は20年前に終わっているのだ。

しかもこの1150億円というのは、現段階の建設費だけの見積もりにすぎない。
能沢徹氏によれば、建屋は3階建で総床面積は地球シミュレータの3.5倍程度、2000台近くのラックの消費電力は40MWで、年間維持管理費は80億円強。建設予定地には関電の専用発電所の建設まで決まったというから、総経費はさらに莫大になる。

所管官庁の評価委員会が、進行中のプロジェクトについてこのように否定的な評価を行なうのは異例だが、これ以外にもっと深刻な問題点がある。それは、このように巨額のプロジェクトが随意契約でITゼネコン3社の共同受注となり、上に指摘されるように「何を計算するのか」という目的がないまま、1150億円というハコモノの予算だけが決まったことだ*)。

要するに、これはスパコンの名を借りた公共事業であり、世界市場で敗退したITゼネコンが税金を食い物にして生き延びるためのプロジェクトなのだ。
むしろ東工大のTSUBAME (わずか20億円で、性能は地球シミュレータを上回った)

最大の問題は、税金の無駄づかいよりも、ただでさえ経営の悪化している日本のITゼネコンが、こういう時代錯誤の大艦巨砲プロジェクトに莫大な人的・物的資源を投じることによって、世界の市場から決定的に取り残されることだ。
1980年代のPC革命の中で、通産省が「第5世代コンピュータ」などの大規模プロジェクトに巨費を投じた結果、日本のIT産業を壊滅させた失敗を、今度は文科省が繰り返そうというのだろうか。

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■ コンピュータの「戦艦大和」はもういらない  池田信夫  2007年11月13日

文科省のスーパーコンピュータ、「地球シミュレータ」が、来年度(2008年)で運用停止するそうだ。年間50億円も保守経費がかかるためだという。『未来を予測する技術』で佐藤センター長が自慢するように、かつては世界最高速を誇ったスパコンも、今年の世界ランキングでは30位。日本でも、東工大のTSUBAMEに抜かれたが、600億円という建設費はいまだに世界記録だ。

世界的には、TSUBAMEのようにPC用の汎用CPUを並列につないだグリッド・コンピューティングが常識で、地球シミュレータのようなベクトル・プロセッサを使った「大艦巨砲」型のスパコンは、もうつくられていない。ところが文科省は、1150億円もかけて次世代のスパコンを建設する計画で、もう予定地まで決まっているという。
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と、いう池田信夫さんに対して、三橋貴明さんは、

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■ わたくしたちと危機感を共有する・・・  2009-11-25 三橋貴明 

「リニアモーターカーの研究開発は、新幹線開業(1964年)直後に始まり、現在の技術者は、何と三代目ということです」

民主党の「仕分け事業」とやらは、日本の将来の産業の芽を潰す行為そのものといえますが、ついに行政の中の人から支援依頼を頂きましたので、以下にご紹介させて頂きます。

要するに、 わたくしたちと危機感を共有する「中の人たち」が、助けを求められているということなのだと思います。事態はそこまで逼迫しているわけですね。

 戦前に世界最高水準だった日本の航空産業は、戦後のGHQ占領下において、わずか八年間、研究開発が止まっただけで、ほぼ壊滅しました。現在に至るも、未だにそのときの遅れを取り戻せていないのは、ご存知の通り。
 また、技術開発投資をおろそかにし、自動車ローンの金利で食っていたアメリカのビッグスリーが、最終的にどうなったか。本ブログをお読み頂いている方々には、十分以上にご理解頂いていることでしょう。

 と、ありますが、



しかし、池田信夫さんの記事から、このスパコンのいきさつを読むと、
是々非々で、「民主党の肩を持つ」わけではなく考えますに、

スパコンに限って言うと、
スパコン予算は、とんでもない ドロ船なのではないか…
スパコン予算は、泥縄計画なのではないか?

 と思ったりします。






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  1200億円予算のスパコンは、大きな政府が原因 
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■ スパコンの戦艦大和 「京速計算機」     池田信夫  2007年11月23日
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  文科省の官僚が理解しないまま、業者に丸投げしていること
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■ 民主党の事業仕分け     河野 太郎 公式サイト  2009年 11月27日 
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  技術開発が大切だから、有限な予算と人材を大切に国家は投資すべき
  大きな政府から、小さな政府へ。 小さな政府でも今まで以上の開発は可能。
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二つのスパコンが示す日本の二つの未来       アゴラ 2009.11.28 
■ 民主党の意図せざる革命    池田信夫      2009年11月27日
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 ※ 2009年11月27日に、長崎大学で、3800万円で国内最速スパコン開発成功の報道あり


  タグ: スパコン
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● 事業仕分けで スパコン予算 267億円 大幅削減は、仕方がない。 青空と麦穂
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● 国内最高速のスパコンが3800万円の時代に、1200億円の税金投入はムダ。
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● 三橋貴明の文科省の スパコン予算 擁護は、大きな政府 擁護。  青空と麦穂
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記事リンク スパコン予算問題は、大きな政府。 効率よく技術開発を
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● 読売社説 「スパコン凍結 科学技術立国の屋台骨が傾く」は、大きな政府。
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スパコン予算と クライメートゲート事件の、大手新聞が報道しない事実 2009.12.10
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読売新聞のスパコン報道姿勢と、月刊リバティ2月号の記事に注目 2009.12.12
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● スパコンンに今、必要なのは 低価格で高性能を実現する イノベーション
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● 事業仕分け。 スパコン予算の凍結判定の 東京大学金田康正教授は計算科学の専門家


  是々非々
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◆ 大川隆法総裁、9月16日 「国難選挙と逆転思考」
『諸問題に どう向かうかを 見守り、内容については 是々非々 考えていきたいと思います。 よいことは評価し、間違っていること、よろしくないとこは批判する そういう態度で行く。』 
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● 幸福実現党 選挙が終われば no side。 敵と味方の区別はない。 是々非々で
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2009/11/28(土) 23:42 | | #[ 編集]
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